転職は自分の人生や家族の人生がかかっている重要な選択です。だからこそ、誰にも決めずに自分自身の責任において行うべき、という考えもありますが、その時点で「状況の把握のゆがみ」があれば、間違った選択をしてしまうかもしれません。
そうならないためにも、他者からのアドバイスを受けること、つまり、転職相談をした方がいい結果が出るかもしれません。
今回は、転職の相談先とその内容についてまとめてみました。
\ 記事の途中に移動します /
この記事を読むと分かること
- 転職の相談先としておすすめの相手や窓口
- 無料で相談できる場所
- 転職の相談先の電話番号など
- よくやらかす人が多いが上司への相談は無駄
- 有料で相談できるところがいいとは限らない
目次【クリックして移動できます】
転職相談をするべきおすすめの相談先ランキング
転職のことを誰かに相談したいとき、どこに相談すればよいのでしょうか?
家族や職場の先輩など身近な人から公的機関・転職エージェントまですべて含めてランキングにしてみました。
- 1位:転職エージェント
- 2位:公的機関相談窓口
- 3位:ハローワーク
- 4位:カウンセラー
- 5位:学生時代からの友人
- 6位:家族・兄弟・配偶者
- 7位:coconara
- 8位:BAR・飲み屋等のマスター
- 9位:占い師
- 10位:職場の先輩・同僚
という結果になりました。
ここからはそれぞれの相談先の注意点などをご紹介していきます。
1位:転職エージェント【無料】
転職の専門家、しかも自己分析や向いている職業、今よりも良い求人など総合的に相談でき、かつ、適切なアドバイスを期待したい場合「転職エージェント」に登録して、エージェント(専任のコンサルタント)に相談するとよいでしょう。
転職エージェントの利用料は無料のところがほとんどで(※)、みなさんに「転職の価値あり」とエージェントが判断すれば、積極的に転職相談をしてくれるでしょう。業界動向や各社の求人が出る時期などをしっかり把握していますので、適切なアドバイスを受けることができます。
※ごく一部の超ハイクラス転職エージェントの中に月会費制のところがあります。
転職エージェントによっては電話相談に乗ってくれるところもあり、まずそちらで現状を話してみてもいいでしょう。
転職エージェントは転職をあっせんして、定着したらマージンがもらえる仕組みなので、求職者と合わない企業は紹介しません。その人がいちばんやりがいをもって働ける転職求人を紹介してくれるはずです。
2位:公的機関の相談窓口(電話相談可能!)【無料】
厚生労働省などの行政機関が行ってる対面相談や電話相談窓口を利用する方法もあります。メール相談できるところもありますが、あまり分量が書けないので実際に電話や対面で話した方がいいでしょう。有名なものとして以下の2つがあります。相談員は行政から委託されたしっかりとした人なので安心です。
ハローワーク情報のキホンは以下の記事をご覧下さい。
厚生労働省 「おしごとアドバイザー」
厚生労働省 : おしごとアドバイザー / 電話・メール相談からはじまる仕事探し
厚生労働省の委託を受け、若者の就職支援のために電話・メール相談を受け付けています。
特に正社員の就職、転職を専門にしているので、正社員狙いの人はコチラに相談相談してみるといいでしょう。
平日夜間と土日に相談できるので、在職中の人も安心です。
- 電話番号:0120-987-754
- 受付時間:平日17:00~24:00
- 土日祝日10:00~22:00
東京都 「東京しごとセンター」「若者しごとホットライン」
東京都が行っている、34歳以下の人向けの、就職や転職の相談窓口です。
電話やメールで相談を受けているほか、センターに行き、カウンセリングを受けることもできます。
東京都民でなくても無料で利用することができます。
35歳以上の人も「東京しごとセンター」で面談でのカウンセリングは受けることができます。
ただし、メンタルヘルスや、労働法関係(パワハラや残業等で会社と争いたい等)については受け付けていません。
電話番号:03-3511-4510
(窓口)
受付時間:平日9:00~20:00
土曜日9:00~17:00
(電話相談)
受付時間:平日10:00~19:00
土曜日10:00~16:00
公的機関なのでリスクはありませんし、「東京しごとセンター」ならば職業紹介も行っています。
ワンストップに相談⇒求人とつながっていくので、ハローワーク以上に利用する価値はありそうです。
3位:ハローワークは一般的な就職相談ならばアリ【無料】
ハローワークの相談窓口は完全無料で、休職中の人だけではなく、在職中の人も利用できます。
この道のベテラン相談員にあたるといいのですが、中には公務員として使えなくてハローワークに飛ばされてきた人もいます。そういう人にあたると、やる気のない対応をされるかもしれません。
また、相談のうえで実際の求人に応募する場合、ハローワークにある求人はブラック企業が多いので、余計アリ地獄にはまってしまうかもしれません。具体的な求人への応募は転職サイトや転職エージェントを活用した方がいいでしょう。
4位:カウンセラー【有料】
民間のカウンセラーに相談する方法もあります。キャリアカウンセラーの資格を持っている人や、臨床心理士など心理学の専門資格を持っている人に相談すると、心理検査や性格検査を行い、科学的に転職の可否や向いている職について回答を得られることもあります。
ただし、よく選ばないと高いお金を払って根拠のないアドバイスを受けることもあります。
実績などをよく調べたうえで相談するようにしてください。
また、カウンセラーにとっては就職のお世話をするわけではなく、多くのお客の1人です。
だから、責任を持った回答ではないかもしれません。
参考として、あるいは心理学的にこれまで気付かなかった点を把握するためには、カウンセラーは使えるかもしれません。
※例えばこういうところです
三鷹駅徒歩1分の三鷹カウンセリングルームリバイブ
5位:学生時代の友人【無料】
学生時代の友人であれば、比較的家族に近い形で、利害関係なく愚痴を聞いてくれるはずです。
また、同じように就活をして就職をした友人であれば、会社は違いますが、みなさんと似た境遇、ポジションに置かれていることもあるでしょう。
さらに、先に転職をした友人もいるかもしれません。
こうした友人に具体的な転職方法や、転職媒体(転職サイトなのか転職エージェントなのか、どの会社のものを使ったのか)などを聞くのはありです。もちろん、友人も転職の専門家ではありませんから、一事例であり、同じように成功するかどうかはわかりません。
6位:家族(両親、配偶者、きょうだい)は愚痴を聞いてもらうのはOK!【無料】
まず相談先として浮かぶのが家族です。ご結婚されている方は配偶者の方もそうですね。
利害関係なく自分の味方をしてくれる人たちですから、相談していただいて全然かまいません。
ただし、具体的に「○○会社に転職したい」とか「△△という業界の方が向いているんだけど」とか、「給料▽▽万円は欲しい」とか条件面や仕事内容について相談しても、特にご両親からは適切な回答を得ることは難しいかもしれません。
みなさんの世代と、親の世代の仕事に対する考え方は違いますし、転職への意識や(昔は最初に就職した会社に終身勤めることが当たり前)、当時の転職環境とも異なります。
「あの上司が」とか「今の職場はとてもつらいので」とか、感情を吐露して楽になるのは、ご家族で構いませんが、転職のテクニカルな相談はしない方がいいでしょう。
ただし、父が大企業の人事部長だ、など属人的にご家族が転職や労務関係に詳しい人であれば、細かい相談をしていただいて構いません。
あくまで、一般論として家族に相談しても的確なアドバイスをもらうことは難しいということです。
7位:ココナラ【有料】
ココナラ(coconara)は、WEB上で情報やデータのやり取りができるサイトです。「成果物」(データや文章)の納品が必ずしもいらないクラウドソーシングサイトになります。
つまり、相談やカウンセリングもこのサイトを通して格安(10分100円から)で受けることができます。
ただし、限りなく意思が多い「玉石混交」(つまり質が低い)なので、下手するとその辺の学生(高校生もいる)やろくに働いたことがない半ニートみたいな人もいます。
一方、10000円くらいかかる本当の転職のプロも少しいます。
そういう人に、電話(専用アプリ)を使って、非対面で相談するのは効率がいいかもしれません。
使い方次第です。
対面相談ではなく、リモート相談ができるのがココナラのメリットです。
8位:BARや行きつけの飲み屋のマスターは信頼度がカギ!【有料】
行きつけのバーや飲み屋のマスターに相談するという方法もあります。
ベテランマスターならば、様々な人の人生模様を見てきました。
その経験から、的確なアドバイスをすることもあります。
「いや、ここは耐えるべきだよ」
「うーん、それでいいと思っているのかな」
「今しかないよ、今動け」
経験に裏打ちされていますが、科学的な根拠はありません。
どこまでそれを信用できるのか、それはみなさんとマスターとの信頼関係なのでしょう。
9位:占い師(あくまで人生相談レベルにとどめておくこと)【有料】
駅の前にいるアヤシイ占い師、あるいは「占いの館」にいるカリスマ占い師に相談するということもできます。
あくまで「占い」です。それを信じて行動してもすべては自己責任になります。
でも話を聞いてもらうだけで楽になるという人もいます。
やはりそれだけにした方がよさそうですね。
占い師に人生の選択を委ねるのはさすがにおかしいです。
10位:会社の先輩・同僚(基本的に相談しない)【無料】
同じ会社の先輩や同僚とは「○○課長はおかしい」「あいつは許せない」など飲みながら愚痴をこぼすこともあるでしょう。職場が同じであるということは、みなさんが抱える人間関係の悩みも、業務内容のこともよくわかっています。
非常に相談しやすい相手なのは確かですが、「転職したい」ということについて相談するのはNGです。
あくまで人間関係の改善や業務についてアドバイスを受けることにとどめるべきです。
いくら仲がよくても、先輩や同僚は「利害関係がある他人」です。
100%信頼するのは危険で、どこから人事や管理職に「転職を画策している」という情報が流れるのかわかりません。
転職すると腹が決まっているならばそれでもいいのかもしれませんが、「転職の是非」について相談するのはリスクがあり、今回転職しなかったとしても「転職予備軍」として人事にリストアップされて、出世街道からは外れてしまうでしょう。
番外編:気軽にできるライン相談
転職について悩んでいるけど、いきなり転職エージェントに相談するのはちょっと…と思っている人にぴったりなのが「ライン相談」です。
電話相談よりもさらに気軽にできるので、まだ転職するかどうかわからないけど誰かに相談してみたい…という「モヤモヤ」な状態でも相談しやすいのが特徴です。
ラインで相談できるところは限られていますが、友達追加するだけで相談できるのでまずは気軽に相談してみてはいかがでしょうか?
ライン相談できる機関
転職相談をする前にやっておきたいこと
転職相談する前にまずは自分の心の中を整理することからはじめましょう。
ポイントは4つあります。
1.なぜ転職したいのか考えてみる
今の仕事はなぜ嫌になったのでしょうか?仕事内容が嫌なのか、人間関係が嫌なのか?転職で失敗しないためにここを明らかにしておく必要があります。
2.やりたい仕事とやりたくない仕事を考える
やりたい仕事とやりたくない仕事も転職相談では重要です。明確に説明できるようにしておきましょう。
3.自分のスキルや職歴などの情報をまとめておく
こちらも転職相談において必ず聞かれる重要な項目です。スキルや職歴は転職の際に武器になりますのでなるべく細かく正確にまとめておくことをおすすめします。
4.興味のある企業や業種をピックアップしておく
自分のスキルや職歴とは関係なしに「憧れの企業や業種」もピックアップしておきましょう。自分では無理だと思っていても転職のプロから見ると可能性があるかもしれません。また興味のある企業や業種からあなたの思ってもみなかった職種や企業を教えてもらえるかもしれません。
おすすめの転職相談先一覧のまとめ
各転職相談先について最後に表にまとめましたので参考になさってください。
おススメ度 | 費用 | 愚痴 | 具体的転職 | 対面 | 電話 | 補足 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
知り合い | 家族、きょうだい、配偶者 | △ | 無料 | ◎ | △ | 〇 | 〇 | 人事等をやった人ならば具体的相談OK |
職場の先輩、同僚 | × | 無料 | △ | × | 〇 | × | うかつに話すと残っても出世できない | |
学生時代からの友人 | △ | 無料 | 〇 | △ | 〇 | △ | 相手も仕事をしているので迷惑にならない程度に | |
他人 | カウンセラー | ○ | 有料 | 〇 | △ | ◎ | × | 信頼できるカウンセラーなのか実績を見る |
BAR、飲み屋等のマスター | △ | 有料 | 〇 | △ | ◎ | × | 経験に基づいたアドバイスが的確かどうかは不明 | |
coconara | △ | 有料 | △ | △ | × | 〇 | 素人「自称カウンセラー」も多いので注意 | |
占い師 | × | 有料 | 〇 | × | ◎ | × | 占いなので・・・信用しすぎないこと | |
専門家 | ハローワーク | ○ | 無料 | △ | ◎ | ◎ | × | ハローワーク求人はブラックが多いのでまず相談のみ |
公的機関相談窓口 | ○ | 無料 | △ | ◎ | ◎ | 〇 | その自治体に住所がなくても利用できるものもある | |
転職エージェント | ◎ | 原則無料 | △ | ◎ | ◎ | 〇 | いちばんおススメ。生活がかかっているので頑張るはず |