介護福祉士は、介護の知識と技術を認定する唯一の国家資格です。介護の現場でも中核となります。
当記事ではそんな介護福祉士の仕事内容や1日の流れ、給料、必要なスキル、試験の合格率などを紹介していきます。
【この記事で分かること】
- 介護福祉士の仕事内容や役割
- 1日の仕事流れ
- 給料や年収
- 資格の取得方法
- 介護福祉士におすすめの求人サイト
目次【クリックして移動できます】
介護福祉士とは?
「介護福祉士」とは、介護についての専門的な知識と技術があると厚生労働大臣が認定する国家資格です。この資格を持つ者だけが「介護福祉士の◯◯」と名乗ることができます(名称独占)。
介護士の資格は他にもいくつもありますが、現時点ではこの介護福祉士のみが国家資格となっています。
詳しくは記事の後半でも解説していますが、介護福祉士になるには介護福祉士試験に合格したうえで登録をしなければなりません。
参考:社会福祉振興・試験センターWebサイト
http://www.sssc.or.jp/kaigo/index.html
介護福祉士は、介護士が取れる資格の中で最高峰の資格です。介護士としての実力のシンボルだけでなく、次のステップであるケアマネジャーの受験資格でもあります。
また、介護士として転職する際の最強の武器にもなるのです。介護の世界でがんばろうと思うなら積極的に目指しましょう。
介護福祉士の仕事内容
障害者や高齢者への介護
介護福祉士は、障害者や高齢者への介護を行います。
で
介護の内容は、介護福祉士以外の介護士と同じです。食事・入浴・排泄の三大介護をはじめとするすべての介護に関わります。
痰吸引と経管栄養
介護福祉士は、障害者や高齢者の淡吸引や経管栄養を行います。
淡吸引は、口腔内・鼻腔内・気管カニューレ内部に溜まった痰を吸引器で取り除くことです。経管栄養は、胃ろう・腸ろうまたは経鼻管を通して体内に栄養を補給することをいいます。
これらはいずれも医療行為であることから、医師の指示のもとに行われます。
医療職でない介護福祉士が医療行為である淡吸引や経験栄養を許されるのは、介護福祉士試験の受験資格を得るための実務者研修において淡吸引と経管栄養についての講義・シミュレーション・実地研修を受け、実施能力を身に付けたとみなされるからです。
介護についての指導
介護福祉士は、介護についての指導を行います。
指導の相手は、介護福祉士でない介護士です。介護職員初任者研修修了または実務者研修修了の資格を持つ介護士、あるいは無資格の介護士に対して指導を行います。
介護福祉士が介護士を指導する役割を与えられるのは、これが最高の資格であることからして当然といえるでしょう。
実際の現場では特養・老健など入所系施設のユニットリーダー、デイサービス・デイケアといった通所系施設の生活相談員や介護リーダーという立場で、他の介護士の指導を行っています。
介護福祉士の1日の仕事の流れ
8:30~:申し送り
夜勤者より申し送り。夜勤帯の入所者の様子、日勤帯でお願いしたいことなど。
9:00~:バイタルチェック
入所者全員のバイタル(体温・脈拍・血圧)を測定。異常値があれば看護職員に報告。
9:30~:入浴介助、排泄介助
入浴日に当たる入所者への入浴介助。入浴しない入所者については、おむつ交換やトイレ誘導。
介護士に入浴介助・排泄介助の指導。
痰吸引が必要な入所者に吸引施行。
11:30~:昼食準備など
昼食準備、食事介助。胃ろう・経鼻管の入所者に経管栄養注入。
介護士に食事介助の指導。
13:00~:休憩
現場に残る当番以外は休憩。
14:00~:排泄介助
おむつ交換とトイレ誘導。介護士に排泄介助の指導。痰吸引が必要な入所者に吸引施行。
15:00~:レクリェーション、おやつ
歌などのレクリェーション。
おやつの介助。介護士にレクリェーションとおやつ介助の指導。
16:00~:帰りの準備、送迎
おむつ交換とトイレ誘導。介護士に排泄介助の指導。
痰吸引が必要な入所者に吸引施行。介護記録の記入。
17:00~:夜勤者への申し送り
夜勤者に、日中の入所者の様子、夜勤帯で気を付ける入所者について申し送り。
17:30:終業
日勤帯の業務終了。
介護福祉士の仕事に必要な資格やスキルは?
認定介護福祉士や認知症関係資格
認定介護福祉士を取れば、介護福祉士より一段上の介護福祉士として、現場での評価と信頼は上がるでしょう。
また認知症ケア専門士、認知症介護基礎研修・認知症介護実践者研修・介護実践リーダー研修の各修了といった資格は、認知症者への対応力の証明となります。
これらの資格を併せ持つことは介護福祉士の仕事に役立つとともに、介護福祉士の資格に厚みが出ることは確かです。
オールマイティな介護と分かりやすい指導ができるか
介護福祉士として求められるスキルは食事・入浴・排泄の三大介護をはじめとするさまざまな介護にオールマイティに取り組めることといえます。
介護福祉士は介護についての専門的な知識と技術を持っていると国が認めた資格だからです。
指導という面でば介護福祉士でない介護士に対し技術はもちろん、介護士としての心構えについて、分かりやすく指導する能力が求められます。
また、介護士の仕事に行き詰まっている職員の相談相手になることも、介護福祉士に委ねられた大切な仕事といえるでしょう。
介護福祉士の国家試験合格率
介護福祉士の国家試験が実施された当初は23.2%と合格率が非常に低いことで知られていましたが、平成28年以降の近年は70%前後の合格率で推移しています。
厚生労働省の発表によれば、直近の2019年度の試験では69.9%が合格しています。
この事から落ちる方はいるものの、合格は決して難しくないことが分かるでしょう。
介護福祉士の平均年収(給与)は?
介護福祉士を取れば、給料がどのくらい上がるかは気になるところです。
そこで常勤介護士について、介護福祉士、介護職員初任者研修修了、介護職員実務者研修修了、保有資格なしの4者の平均月給額を比べてみましょう。
2018年の厚生労働省調査の結果は、次のとおりです。
種類 | 月給(額面) |
---|---|
介護福祉士 | 31万3,920円 |
介護職員実務者研修 | 28万8,060円 |
介護職員初任者研修修了 | 28万5,610円 |
保有資格なし | 26万1,600円 |
この数字を見ての通り、介護福祉士は保有資格なしに比べ、介護職員初任者研修修了で約24,000円、介護職員実務者研修修了で約26,000円、介護福祉士で約52,000円、それぞれ月給額が多くなっています。
年収にすると介護福祉士と資格なしとの収入差は約63万円です。ここに施設に応じたボーナスを含めると、その差はさらに広がります。
介護福祉士の仕事内容まとめ
介護福祉士は、介護現場の中核として、仕事面・指導面・給料面でとても有意義な資格といえます。それは、転職でも同じことです。介護福祉士を持っていることは転職の際に有利です。
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