看護師のオープニング求人のメリットとデメリットは？仕事の見つけ方も要チェック
看護師の職場は給与だけでなく、職員同士の人間関係が働きやすさを左右します。
転職する際は「ベテランナースが幅を利かせていたらどうしよう」という不安がありますが、オープニング求人ならそんな心配は不要です。
一方で、オープニング求人ならではの大変さも！
このページでは、オープニング求人のメリット・デメリットと仕事の見つけ方のポイントをご紹介しています。
看護師のオープニング求人とは
オープニング求人とは、新規に営業を始めるときの従業員募集のことを言います。飲食店やアパレル関係は、新規店舗が次々と開店するため、オープニング求人がたくさんあります。
看護師のオープニング求人が多い医療機関
「そりゃ、飲食店やアパレルショップなら新規開業が多いかも知れないけれど、医療機関は少ないでしょ」と思うかも知れません。
しかし、医療機関でも次のように新規開業するところがたくさんあります。
- 病院の勤務医が独立してクリニックを開院
- 新規開院の訪問医療・訪問看護施設
- 新規開院のデイサービス施設
こういった施設では、看護師の求人が多くあります。
介護施設でのオープニング求人が増加
特に最近は在宅医療や在宅介護が増えているため、訪問看護施設やデイサービス施設などの新規開院に伴うオープニング求人がたくさんあります。
看護師のオープニング求人のデメリット
オープニングスタッフの求人に応募するには不安が伴います。まずはオープニング求人のデメリットから見ていきましょう。
オープニング求人ならではの大変さがある
オープニング求人のデメリットには、次のような点があります。
- リーダーシップを取る人がいないと意見がまとまらない
- 忙しい
- ベテランと新人のバランスが悪いとトラブルに対処できない
では、具体的な内容を見てみましょう。
リーダーシップを取る人がいないと意見がまとまらない
既存の医療機関の場合は、長く勤めるスタッフが全員のまとめ役になってくれます。しかし、オープニングスタッフの場合は、全員が同時スタートのため、先輩がいません。
それはメリットなのですが、「これはどうするの？」と何かを決める場面で意見がまとまらずに困ることがあります。
しかも、スタッフ全員が控えめな場合は、話し合いがうやむやに終わってしまう危険性があります。
院長は一般企業の経営者とは少し違っていて、医療行為はプロですが、経営者としての手腕はそれほど持っていないケースがあり、その場合は誰もまとめ役になってくれないので精神的に疲れることがあります。
忙しい
まったくの新人看護師ではなくすでにどこかで勤務経験がある看護師でも、オープニングの場合は何をどうやっていいのかわからずに戸惑ってしまいます。
スタッフ全員の役割や配置がきちんと決まり、職場のルールや仕事の流れなどが定まるまでは現場がバタバタすることがあります。
仕事をしながらそういった話し合いをしなければならないので、忙しくなります。
ベテランと新人のバランスが悪いとトラブルに対処できない
既存の医療施設ならベテラン看護師、中堅看護師、新人看護師がある程度バランスよく配置されています。
しかし、新規開院の場合は、看護師の経験年数やキャリアのバランスがうまく取れないケースがあります。
ベテランが何人かいればいいのですが、まったくの新人を含めて看護師経験が2～3年というキャリアが浅いスタッフばかりが採用されると、何かトラブルがあった場合にスムーズに対処できずに困ることがあります。
「自分は経験が浅いから」と全員が遠慮していると、仕事がスムーズに進まないため、精神的なストレスを抱える可能性があります。
看護師のオープニング求人のメリット
一方、オープニング求人には、メリットもたくさんあります。
オープニング求人だからこそのメリット
オープニング求人は、既存施設の求人とは異なるメリットがあります。
- 全員が同じスタートなので先輩後輩の壁が少ない
- 採用されやすい
- 団結して仕事に取り組める
- 自分たちでルールを作っていける
- 好条件の求人が多い
- 雇用条件を出しやすい
全員が同じスタート
オープニングスタッフは開業（開院）と同時に募集・採用されるので、メンバー全員が同じスタートラインに立てるのが特徴です。
その職場に長く勤める先輩がいないため、人間関係で気を使うことが少ないのは大きなメリットだと言えるでしょう。
看護師の場合は経験年数の差はありますが、その職場での勤務経験は全員が0からのスタートなので、先輩後輩といった上下関係が薄いので人気があります。
採用されやすい
新規開院する医療施設では、開業日までにスタッフをそろえないといけません。そのため、大々的に募集をしています。
採用人数も多いため、採用される確率は高いと言えるでしょう。
団結して仕事に取り組める
オープニング求人はみんなが同じスタートラインに立ちます。経営者や院長が指揮を執りますが、スタッフも意見を出し合って進めるところが多いようです。
最初は手探りであっても、すぐに団結して仕事に取り組めるのがメリットだと言えます。
自分たちでルールを作っていける
新規オープンの職場では、まだ職場全体のルールが完成していないところがほとんどです。仕事を進める上で、みんなが意見を出し合ってやりやすいようなルールや方法を作っていけます。
既存施設では、古いルールやしがらみがありストレスを感じていた人でも、オープニング求人で転職したところやりがいを持って働けるという事例がたくさんあります。
好条件の求人が多い
オープニング求人はとにかく開院に合わせてスタッフを集めなければいけないため、従来よりも好条件を提示するケースが多い傾向にあります。
待遇面で不満を持っていた人は、オープニング求人を探してみましょう。
雇用条件を出しやすい
好条件が多いオープニング求人ですが、さらに自分の希望や条件を出しやすいのも大きなメリットです。
「ぜひ働きたいのですが、週に3日は夕方5時までには帰宅したい」「子どもがいるので土日は休みたい」などの希望を出しても、条件を受け入れてもらえる可能性が高くなります。
看護師のオープニング求人の見つけ方
このようにオープニング求人はデメリットというよりは大変さがありますが、それ以上に魅力的なメリットがあります。
では、看護師のオープニング求人を見つけるにはどうすればいいのでしょうか。
オープニング求人はタイミングが大切
医療機関が新規開院する場合は、一度にたくさんのスタッフを集める必要があります。そのため、さまざまな媒体を通して募集をしています。
- 新聞の折り込みチラシ
- 求人のフリーペーパー
- ハローワーク
- 口コミ
- 看護師専門の求人サイト
このようにさまざまな方法で求人募集を出していますが、一定数が集まるとその後しばらくは募集がありません。そのタイミングを逃さないことが大切です。
確実に求人を知るには
新聞の折り込みチラシは開院予定のかなり前に配布されています。そのため、募集に気づかなかったり、その頃はまだ転職を考えていなかったりして気にも留めずにチラシを処分するケースがあります。
また、そもそも新聞を定期購読していない場合は、求人チラシそのものが目に触れることがありません。
ハローワークに行けばいつでも募集内容を見ることができますが、忙しくて行けないとか看護師の業務や医療現場に詳しくない人が窓口にいる場合などは適切なアドバイスを受けることができません。
知り合いの紹介や口コミで募集を知ることもありますが、いい求人に出会うかどうかは運次第という面があります。
おすすめは看護師専門の求人サイト
確実にオープニング求人の募集を見るなら、「看護師専門の求人サイト」がおすすめです。常に最新の求人情報が掲載されていますし、何よりも医療現場に詳しい担当者がアドバイスしてくれます。
自分にふさわしい求人かどうかの見極めや条件面での相談ができるのも大きなメリットになります。
まとめ
看護師の求人には、新規にオープンする医療機関での「オープニング求人」があります。
採用されたスタッフは全員が同時期にスタートするので、先輩後輩といった人間関係の悩みが少ないのがメリットです。また、自分たちでルールつくりをしたり、働きやすい環境や仕事の進め方を相談したりできるのでやりがいが感じられるでしょう。条件面で交渉しやすいのもオープニング求人の大きな特徴です。
一方、リーダーシップを取る人がいないと意見がまとまらないというデメリットがありますが、メリットの方が多いので転職を考える際の候補に入れておくといいでしょう。
看護師のオープニング求人は看護師専門の求人サイトを使うと、すばやくいい求人を見ることができるのでおすすめです。
