看護師の転職を成功させるベストなタイミングとスケジュール
看護師の募集は常に行われているようなイメージがありますが、実は年間を通して見てみると波があります。
求人数が多い時期に転職活動を行うと、より好条件の求人を見つけやすくなります。転職にベストなタイミングを知って、満足のいく転職を成功させましょう。
看護師の求人数が増える時期が転職のタイミング
どうせ転職をするなら、より多くの求人を見て選びたいものです。そのためには、1年間でも求人が多い時期に転職活動を行うのがおすすめです。
月別の看護師求人数からタイミングを計る
1年間を通して、どの時期が求人が多いのかを見てみましょう。
月 | 求人数 | 転職のタイミング おススメ度 |
理由 |
---|---|---|---|
1月 | 多い | ★★★ | 12月で退職した人を補充するため |
2月 | 多い | ★★★ | ・年度末で辞める人を補充するため ・新年度の体制を整えるため |
3月 | やや多い | ★★ | 新年度の体制に向けて2月の募集で十分な人員が集まらなかった場合に募集があるため |
4月 | 少ない | ★ | ・新卒の看護師が多く入職する時期だから ・年度末退職者の補充の採用を済ませているから |
5月 | 少ない | ★ | ・4月採用の陣容で体制ができているから ・新卒の看護師が辞めずに頑張っている時期だから |
6月 | やや多い | ★★ | ・ボーナス時期でボーナスをもらってから辞める人が多いため ・年度末の退職を希望したが引継ぎがあって辞めるタイミングを逃した人が退職するため |
7月 | 多い | ★★★ | 6月同様にボーナスをもらって辞める人が多いから |
8月 | やや多い | ★★ | 下半期の補充のために募集を開始するから |
9月・10月 | 多い | ★★★ | 下期の病院運営を考える時期で看護師の補充をするため |
11月 | 少ない | ★ | 下半期の体制が整っている時期だから |
12月 | 多い | ★★★ | 冬のボーナスをもらって辞める人が多いから |
このように病院にはさまざまな事情があり、それに合わせて求人を行います。転職を考える場合は、求人数が多い時期に転職活動を行うといい条件の仕事が見つかりやすくなります。
看護師が転職活動を始めるのにベストなタイミング
上でご紹介したのは看護師の求人数が多い時期ですが、実際に転職活動をする場合は求人を探し始めてから内定をもらうまで2~3ヶ月はかかると考えて計画を立てるようにしましょう。
辞めるタイミングを考えて転職の計画を立てよう
いつごろまでには辞めたいのかを考えて、転職活動を進めることが大切です。「職場に退職の意思を伝える時期」や「退職するのにベストな時期」を考えてみましょう。
円満退職をするために退職の意思を伝えるタイミング
よほど急な事情がない限りは、今すぐに辞めるということはありません。それぞれの職場では就業規則で「退職を希望する日の1~2ヶ月前に申し出ること」と定めています。
民法では無期雇用で月給制の場合は、「当期の前半に退職を申し出れば次期に解約できる」とされています。月の前半に退職を申し出れば、その月の月末には退職ができるということで、これを考えると約2週間前には退職の意思を伝えた方がいいということになります。
しかし、現実にはそれでは引継ぎや次の人材確保の時間が少なくなり雇用主側が困ることが多いので、就業規則に沿って早めに申し出るようにしましょう。
円満退職するにはこういったルールを守り、職場に迷惑をかけないことが大切です。
有給休暇を消化してから辞める
有給休暇(有休)は働く人に与えられている権利で、休んでも給与が減らないというものです。
長く勤めている人ほど有給休暇の日数は多いのですが、毎日の業務が忙しくて取得できていないのが現実です。しかし、有給休暇は付与された日数分は在職中に取得しても問題ありませんし、勤務先にどんな理由で有給休暇を取るかを伝える必要もありません。
ただ、実際には同僚が忙しくしているのに自分だけ退職のための有給休暇を取るのは気が引けるという人が多いのではないでしょうか。
残っている有給休暇の日数にもよりますが、上司に退職に伴う引継ぎや事務手続きなどの日時を確認して合意のもとに有給休暇を取得するのが理想です。そのためにも、早めに退職の意思を伝えておきましょう。
また、有給休暇の残日数を考えて退職時期を考えることが大切です。
ボーナスを受け取ってから辞めるのがベスト
求人数が多い時期はボーナスが支給される6月・7月と12月そしてその後の1月です。ボーナスは月給とは別に支給されるもので、月給の3ヶ月分が支給されるところもあります。どうせ退職するなら、ボーナスを受け取ってからがいいですよね。
早めに退職の意思を告げて、退職希望日をボーナス支給月の月末などにするのがおススメです。
転職サイトに登録する
自分で求人を探すことも大切ですが、働きながら自分にぴったりの求人を探すのはなかなか大変です。
そこで、看護師専門の転職サイトに登録して相談してみましょう。登録も相談も無料でできますし、専門のアドバイザーが希望を聞いて自分に合う求人を紹介してくれます。
転職サイトは多くの求人情報を保有していますが、それでもアドバイザーとの面談や相談の日数や求人に応募、書類審査、面接などにかかる日数を考えると、退職したい時期の3ヶ月ほど前には登録しておくと安心です。
転職活動は早めに始めても問題ない
まだ在職中に転職活動をすることに抵抗を感じる人がいるかも知れませんが、それはまったく問題ありません。
退職してから仕事を探すと、転職先が決まるまでに無収入の期間ができてしまいます。その間も健康保険料などを納める必要がありますし、生活費や家賃なども必要です。無収入(無職)の期間はなるべく短くするのが理想なので、在職中から仕事探しは始めておきましょう。
なお、上司には転職先が決まってから退職の意思を伝える方がいいのですが、現実的には難しい場合があります。しかし、自分が辞めた後の人員補充のための日数を確保するためにも、上司には退職の意思があることを1ヶ月か1ヶ月半ほど前に伝えるようにしましょう。
所属する科やチーム全体に退職のことを伝えるのは上司に任せておき、自分からは話を広げないように配慮することも大切です。
転職までのスケジュール
まずゴールを決めます。ゴールとは「いつごろに退職したいか」または「次の仕事をいつから始めたいか」という期限です。例えば6月のボーナスをもらってから辞めたい…と考えるなら、6月末退職をゴールに設定しましょう。
そこから逆算して転職のスケジュールを考えていきます。
行動予定 | 具体的な内容 | 時期 |
---|---|---|
求人情報を探す | ・ハローワーク、eナースセンターなどで自分で探す ・転職サイトに登録 ・転職サイトのコンサルタントに相談 |
3ヶ月前 |
求人を検討・絞る | ・転職サイトのコンサルタントのアドバイスを受けながら応募先を絞る ・必要があれば見学させてもらう |
1ヶ月半~2ヶ月前 |
職場に退職の意思を伝える | 上司に退職の意思と退職時期を伝える | 1~2ヶ月前 |
応募書類作成 | ・履歴書、職務経歴書を作成 ・履歴書用の写真撮影 |
1ヶ月半~2ヶ月前 |
求人に応募 | ・履歴書・職務経歴書を提出 ・面接を受ける |
1ヶ月~1ヶ月半前 |
引継ぎ・事務手続き | ・職場で必要な引継ぎや事務手続きをする ・有給休暇を消化する |
2週間前 |
転職活動は約3ヶ月間
一般に転職活動にかかる期間は約3ヶ月と言われていますが、もっと早く決まる場合もあれば、もっと時間がかかる場合もあります。
また、勤め先の繁忙期などは避けるなどの配慮をして、時間的に余裕を持って進めましょう。
看護師の転職のタイミング~まとめ
看護師の求人は年間を通して見ると波があります。夏・冬のボーナスを受け取ってから辞める人が多いため、6月・7月、12月・1月は求人が多くなります。また、新年度や下半期の体制を整える前にも求人が増えます。
求人数が多い時期に転職活動を始めると、多くの募集案件の中から選ぶことができます。
なお、転職活動は3ヶ月ほどの期間を見て、転職サイトのアドバイザーと相談しながら進めるとスムーズにいきます。