看護師として働くのが不安!転職が怖い人が自分に合う求人を見つける2つの方法
看護学校を卒業して意欲と使命感に燃えて看護師の道に踏み出したものの、現実は厳しく失敗続き……。
転職して違う職場で働きたいけれど、そこでもまた失敗するんじゃないかと不安をお持ちの看護師は意外と多いんですよ。また、一度は転職したものの、うまくなじめないという人もいます。
このページでは看護師として働くのが不安になったり、転職が怖いと悩んだりしている方のために、自分に合う求人を見つける方法をご紹介します。
看護師が転職を怖いと感じる理由
一般企業の事務職でも、転職すると新しい職場で仕事を覚えられるだろうか、同僚とはうまくやっていけるだろうか…と不安になるものです。
看護師は仕事内容や同僚との関係だけでなく、患者さんとその家族、医師との関わりなど多くの課題があります。さらに人命を預かる仕事で、責任は重大です。そのために、転職するのが怖くなるのではないでしょうか。
転職が怖い理由は何?
何が不安で、どうして怖いのか…。その原因をはっきりさせないと解決法は見つかりませんよね。
まずは自分が何に対して不安を持っているのかを考えてみましょう。ここでは看護師によくある苦手な業務をご紹介します。
看護師が苦手と感じる業務とその理由
次のような業務に対して苦手と感じる人が多いようです。
採血・点滴 | ・血管が細い人はなかなか針が刺せない ・痛いと言われた ・何度も針を刺してクレームになった ・抗がん剤など命に関わる点滴は緊張する |
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排泄物・吐物の処理 | ・ニオイが苦手 ・仕事だからできるけれど、できればやりたくない |
夜間の見回り | ・徘徊したり暴れたりしてなかなかベッドに戻ってくれない ・看護師の人数が少ないので、患者さんが急変したときに対応ができず不安になる |
このページをご覧のあなただけでなく、多くの看護師がこれらの業務を不安や苦手と感じています。
コミュニケーションが苦手
次に多い悩みが「コミュニケーション」です。相手が患者さん、患者さんの家族、医師、同僚の看護師のそれぞれに対して、次のような悩みがあり、苦手と感じる人が多くいます。
患者さん | ・ナースコールで呼ばれて行くと「遅い」と怒鳴られる ・注射がヘタだと言われる ・看護師長など上司に悪口を言われる ・苦手なタイプの患者さんとはうまくコミュニケーションが取れない |
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患者さんの家族 | ・さまざまな考え方の人がいるので対応が難しい ・小児科の場合は特にモンスターペアレント的な人がいて対応に困る |
医師 | ・口数が少ない医師とは意思の疎通が難しい ・忙しいからか、いつも機嫌が悪く話しかけづらい ・医師の意見を聞くだけで、こちらからの意見は言えない雰囲気がある ・気難しい人が多い |
同僚の看護師 | ・いじめられたことがある ・申し送りがうまく伝わらず叱られた ・仕事のやり方について、いつも注意されてなかなか上達できない |
これらも「看護師あるある」で、誰もが悩むことではないでしょうか。
自分がどうしても苦手なことは何かを探る
「注射がヘタなのは自分だけじゃないんだ」「患者さんとの対応は他の看護師も苦手なんだ」ということがわかっていただけたかと思います。
その中でも、特に自分はこれが苦手でできれば避けたいというものは何でしょう。それによって転職先が変わってきます。
転職が怖い看護師は苦手な業務は避けて求人を探そう
「自分が苦手な業務を避けると言っても、看護師なら点滴は必須だし、患者さんやその家族とも話をしなきゃダメでしょう?」と思うかも知れませんが、決してそんなことはありません。
苦手な業務を極力避けられる仕事があります。
苦手な業務を避けられる仕事
いくつか例を挙げてご紹介します。
採血や点滴が苦手な人
看護師の仕事は注射や採血、点滴は必須業務で、最初は苦手だったという人も次第に慣れてくるものですが、それでもどうしても苦手という場合は、次のような仕事がおススメです。
- デイサービスや訪問入浴
- 総合病院の外来(注射や採血は集中注射室などで行うため)
- 手術室
- リハビリ系の病棟やクリニック
- 学校の保健室や保育園
- 治験業界の仕事
- 企業のコールセンター
このように注射をしなくてもいい職場は結構あります。ただ、地域性などもあるため、自分では見つけられない場合は転職サイトや求人サイトのコンサルタントに相談してみましょう。
排泄物や汚物の処理が苦手
仕事とは言え、できれば避けたいと思う看護師は多いようです。
次のような職場は汚物の処理はかなり少なくなります。
- 美容クリニック
- リハビリ系の病棟やクリニック
- 皮膚科や眼科などのクリニック
- 保健師として地方自治体(保健センターなど)や企業で働く
- コールセンター
- 治験業界
夜間の見回りが苦手
夜間の見回りが苦手な人は、ずばり夜勤がない職場や日勤だけの業務に変えてもらうのがベストです。
患者さんやその家族とのコミュニケーションが苦手
どうしても患者さんやそのご家族とのコミュニケーションが苦手で避けたいという場合は、手術室勤務という方法があります。
手術室で働く場合は、看護師が直接患者さんやご家族と会話をすることはほとんどありません。
ただ、医師や看護師などのスタッフとのコミュニケーションはとても重要です。それは業務連絡という意味合いが強いので割り切って向き合うといいでしょう。
転職が怖い看護師は自分の強みを探すことも大切
苦手な業務を避けることは仕事への恐怖心を軽減するためにもとても大切です。
ただ、そこにばかり目が向いていると、転職先に応募する際に本音がポロッと出てしまいます。苦手な業務が少ない求人を探しつつ、自分の強みを探ってそれに合う仕事を探してみましょう。
過去の経験を棚卸してみる
今までの看護師の経験を振り返ってみると失敗したことばかりが思い出されてしまうという人が多いかも知れません。
それでもよかった思い出や「これは得意」というものがあるのではないでしょうか。子ども時代から今までを振り返って、棚卸しをしてみましょう。
棚卸しの項目
小さな子どもの頃から最近のことまでをじっくり思い出してみましょう。
子どもの頃 | ・好きだった遊び ・好きな科目 ・ほめられたこと ・将来の夢 |
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中学・高校時代 | ・好きな科目 ・取り組んでいた部活動 ・頑張ったこと ・ほめられたこと ・将来の夢 |
看護学校時代 | ・得意だったこと ・ほめられたこと ・どんな看護師になりたかったか |
就活時 | ・どんな分野(診療科、医療機関の規模など)をめざそうとしたか ・その理由 |
看護師になってから | ・入職時の意欲 ・受講した研修 ・得意なこと ・ほめられたこと ・やりがいを感じたこと |
頭の中で思い浮かべるだけでなく、実際にこれらを紙に書き出してみましょう。
例えば子どもの頃はおばあちゃんっ子でお年寄りと話をするのが好きだったとか、保育士になるか看護師になるか迷ったとか、手先が器用だった…などを思い出してみます。
そこから「そういえば自分はこんなことがやりたかったんだ」「この方面なら自分らしく働けるかも」ということが見えてきます。
また、苦手なことでも誰かにほめられたという経験があると、「もう1回挑戦してもいいかな」と思えるものです。
このようにして、「どうしても避けたい業務か何か」「自分が本当に生き生きと働ける業界や業務は何か」を探してみましょう。
自分の強みは自分ではわからないこともある
自分のことは自分でわかるかと言えば、そうでもありません。他人が客観的に見ることでわかることもあります。
家族など身近な人の意見は素直に聞けない人が多いので、求人サイトのコンサルタントに相談してみましょう。
その際には上記のように自分なりに強みなどを整理しておくと話がスムーズに進みます。
転職に応募する際は強みを自信を持って伝えること
「この業務だけはやりたくない」という苦手意識で転職に臨むと、どこかでそれが表れてしまいます。
面接時にも「注射は少ないクリニックだけど、たまにはやってもらうことがあります」と言われたら急に顔色が変わる…という事態になりがちです。
何が苦手なのか自己分析をしつつ、自分の強みややりたいことを明確に持っておくとそれが自信となって表情にも表れます。
「過去の看護師経験で自分には〇〇が強みだと感じています。前職ではそれが発揮できなかったので貴院を選びました」
と堂々を言えます。
ぜひ自信を持って転職活動を進めてくださいね。
転職が怖い看護師が自分らしい求人を見つける2つの方法~まとめ
高い理想や使命感を持って看護師になったものの現実にはさまざまな壁が待ち受けています。
ただ、それは看護師に向いていないということではなく、自分には合っていない職場だった可能性があります。別の職場ならもっと生き生きと働ける可能性があるのですが、今までの看護師生活の中で失敗や叱られた経験などがあると転職するのが怖くなってしまいます。
そんなときは、「何が不安なのか」「自分がやりたくない業務は何なのか」を考えてみましょう。
例えば注射や汚物処理が苦手なら、そういった業務がない求人があります。もっと広い目で求人を探してみると、自分にぴったりの仕事が見つかりますよ。
また、苦手なことだけでなく強みや得意分野も把握することが大切です。そのためには自分の今までの人生を棚卸ししてみましょう。「これなら自信を持ってできる」とか得意分野などが見つかることで自信を持って転職活動に臨めますよ。