看護師不足なのに転職に落ちた!自分では気づかない書類と面接で落ちる本当の理由
「看護師不足だから、どこを受けても採用されるだろう」とタカをくくっていると大変!見事に落とされた…というケースがよくあります。
このページでは看護師が転職の応募で落ちた原因を、書類と面接に分けてご説明します。案外自分では気づいていないことが多いので、ぜひチェックしてみてください。
看護師の転職応募~書類で落ちる場合
まず、応募書類で落ちる場合の原因を考えてみましょう。
応募書類には履歴書と職務経歴書がありますが、字がきれいかどうかという点はそれほど問題ではありません。読めないほど汚い字の場合はちょっと心配ですが、その場合はパソコンで作成して印刷すれば大丈夫です。それよりも内容が大切です。
採用側がチェックする応募書類のポイント
採用側が一番心配するのは「この人を採用して、長く勤めてくれるだろうか」という点です。
そのため、応募書類では次の点をチェックしています。
- 転職回数が多い
- 1つの勤め先での勤務期間が短い(すぐに辞めている)
- ブランクの期間が長い
では、それぞれについて詳しくご説明していきます。
転職回数が多い
今までに何度も転職を繰り返している人は長続きしないのではないかと思われがちです。一般的には転職回数が4回以上の場合は不安材料となり、落ちる可能性が高いと言われています。
しかし、それも状況によります。
例えば、50代の人が過去に4回転職していたとしても、それぞれの理由が「1回目は結婚で退職」「2回目は出産で退職」「3回目は夫の転勤で退職」「4回目は親の介護で退職」そして、今、5回目の転職で応募した……という場合、「それは仕方がない」と判断されます。
そして、子育ても親の介護もない今なら長く働いてもらえるだろうという期待が持てます。
ところが、30歳で独身の人がすでに4回も転職をしていたら、ちょっと疑問視されるのではないでしょうか。しかも、退職理由がすべて人間関係だったら、「うちで採用しても、また人間関係でもめるかも知れない」と思われてしまいます。
履歴書にウソを書いてはいけないので、転職理由は相手が納得するような理由を考えることが大切です。
1ヶ所での勤務期間が短い
これも転職回数と同様で、「転職したけれど半年で妊娠がわかり、つわりで退職した」など、誰が見ても「それは仕方がない」という理由があれば問題はないのですが、「仕事がきつかった」「いじめられた」などの理由ですぐに辞めているとわかると、マイナス要素になってしまいます。
ブランクの期間が長い
子育てや親の介護などで何年か働けずにブランクがある……というのはよくあるケースです。
ブランクがあること自体が悪いわけではないのですが、医療機関によっては新しい医療の知識や技術をマスターできていないと即戦力にならないと判断されてしまいます。
その場合は、急性期ではない現場や患者数が比較的少ない診療所やクリニックなどから再スタートするといいでしょう。
そこで一定の経験や研修を経てから、ステップアップするのがおススメです。
看護師の転職応募~面接で落ちる場合
書類審査では通ったのに、面接で落ちてしまうというケースがあります。その場合の原因を探ってみましょう。
面接では本人の印象が大きなポイント
面接は書類ではわからない本人の印象を見ています。また、書類では書き切れなかった志望動機なども会話を通して聞いていきます。
面接で落ちるケースというのは、次の点に問題があることが多いようです。
- 清潔感がない
- 会話がかみ合わない
- 自己主張が強い
- マナーや態度が悪い
清潔感がない
看護師という職業は患者さんの生命を預かる大切な仕事です。衛生面での配慮が求められる職業なのに、衣服にシミや汚れがついていたり、洋服がシワだらけだったりするとマイナスイメージになってしまいます。
一方、派手なメイクやアクセサリーなども「医療現場にはふさわしくない」と判断されるので注意しましょう。
会話がかみ合わない
面接官の質問に的確に答えることが大切なのですが、中には的外れな受け答えをする人がいます。
- 「残業は週に何回くらいお願いしても大丈夫ですか?」と聞かれているのに「精一杯頑張ります」と答える
- 「前の職場を辞めた理由は何ですか?」と聞かれているのに「はあ、ちょっと訳ありで…。でも、こちらでは頑張りますのでよろしくお願いします」と答える
これらはやる気をアピールしているように見えますが、実は質問の答えになっていません。そのため、面接官はこの人を採用しても大丈夫かどうかの判断ができないのです。
また、事前に面接の模範回答などを頭に入れている場合はその通りに答えようとしがちですが、それが的外れになっていることがあります。
看護師の仕事は医師や同僚の看護師、患者さんやその家族とのコミュニケーションが大切です。採用後にスタッフ同士や患者さんとの会話がスムーズにできるかどうかを見られているので、固くならずにまずは面接官の質問をよく聞いて落ち着いて答えるようにしましょう。
自己主張が強い
求人票には条件のすべてが記載されていない場合があります。また、履歴書などの応募書類には自分の希望がすべて書けないことが多いものです。
そこで、面接時にお互いの希望や条件を確認し合うのですが、その際に次のような自己主張をし過ぎないように注意しましょう。
- 夜勤はできない
- 残業はできない
- 通勤時間は30分以内でないと困る
- 小児科はイヤです
このような条件面で自分の主張ばかりをする人は、採用後もスタッフ同士で衝突する可能性があると判断されがちです。
何を聞かれてもどっちつかずのあいまいな返事をする人も困りますが、自分の主張を曲げない人も面接では不利になります。希望を伝えるなら、「子どもが小さいので残業は避けたいですが、週に1回程度なら家族の協力が得られるので可能です」「子どもの扱いが苦手なので小児科はできれば避けてほしいです」など、具体的な理由を添えて説明するといいでしょう。
マナーや態度が悪い
自分では気づいていない悪い習慣や癖が出てしまうことがあります。また、知らず知らずのうちに次のようなマナー違反をしている場合があるので注意しましょう。
- ノックや挨拶をせずに入室する
- 「どうぞ」と勧められていないのに勝手に席に座る
- イスに座った際に足を組む
- 遅刻または早く着き過ぎる
- バタバタと駆け込んで汗を拭かずに入る
- 面接前にニンニクなど口臭がするものを食べてきた
- 声が小さい
- 敬語で話さない
これらは面接時に限らず、人に接する際のマナーです。普段から気をつけるようにしましょう。
看護師の転職に落ちた人が採用されるためにやっておくこと
では、これらを踏まえて、転職で落ちないためにやっておくべきことについてお伝えします。
事前の準備と対策が大切
転職を成功するには、事前の準備と対策が大切です。特に次の点をよくチェックしておきましょう。
応募先の確認 | 応募先の医療機関の患者層や治療方針などをよく調べて、自分がどう貢献できるかを整理しておく |
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採用条件の確認 | 残業や夜勤を求められているのに応じられないということのないように把握しておく |
書類を確認 | 履歴書や職務経歴書の内容を求人サイトのコンサルタントに見てもらって不備がないか確認しておく 転職回数などマイナス要素があれば、対策を相談しておく |
面接会場のチェック | 遅刻しないように、面接会場までのアクセスや時間を確認し、下見をしておく |
面接時の衣服の確認 | 面接時に着用予定の衣服のシワ、汚れ、ほつれなどがないか確認しておく 長い間着用していない場合はサイズのチェックも忘れずにすること |
面接の練習 | いくつかの質問を想定して、自分で回答を考えておく 不安な場合は求人サイトのコンサルタントにアドバイスを求める |
不安点を解消しておけば自信を持って臨める
誰でも採用面接は不安ですが、準備をしっかりしてシミュレーションやリハーサルをしておけば不安はかなり解消できます。また、転職回数などマイナスの要素がある場合は、それをカバーできる理由などを考えておくことが大切です。
どうすればいいかわからない場合は、求人サイトのコンサルタントが相談に乗ってくれます。
不安材料を解消して自信を持って臨めばそれがさらに好印象になるので、面接には有利になります。
第一希望に転職できるように最善を尽くしましょう。
それでも落ちる場合は求人と応募者のミスマッチが考えられます。要は求める人材ではない人が応募しているということです。
求人を探す段階でコンサルタントによく相談して、相思相愛の上で採用されるようにしましょう。
まとめ
人手不足の医療現場ではあっても、応募したすべての人が採用されるわけではありません。転職の採用に落ちることはあります。
原因としては、書類の段階で転職回数が多いとか在職期間が短い、ブランク期間があるといったマイナス要因が考えられます。
ただし、それぞれにやむを得ない事情がある場合は、その旨を伝えることで採用につなげることができます。
一方、面接では本人の印象や清潔感、会話の受け答え、マナーなどを見られています。常識的な範囲で大丈夫なので、身だしなみや立ち居振る舞い、受け答えなどを整えるようにしましょう。
不安な場合は求人サイトのコンサルタントが相談やアドバイスに応じてくれます。自分では気づかないポイントを教えてくれるので、上手に活用するといいでしょう。