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子どもと触れ合える「保育園・幼稚園」における看護師の業務内容と役割について

求人数は多くはありませんが、保育園や幼稚園でも看護師を募集しているケースがあります。また、乳児院や養護施設の看護師求人も同じです。可愛い子ども達と触れ合えることや、夜勤など不規則勤務が無いので人気の職業となっています。

一般的な看護師との大きな違いは、病気を持っている子どもを対象にするのではなく、基本的に健康なお子さんを対象としているところです。主に、怪我や病気になりやすい子どもが病気にならないための予防や、怪我や病気になったときの判断が求められる仕事です。今回は、保育園や幼稚園、施設で働く看護師の役割や注意点などについてお話しします。

看護師の転職、保育園や幼稚園、保育施設とはどんなところ?

保育園や幼稚園は、小さい子どもを持つ看護師さんや保育園などで働いた経験がないと、どんな施設で、それぞれどんな違いがあるかなど詳しく知らない方もいらっしゃると思います。転職を考えている場合は、保育園や幼稚園、保育施設がどんな施設なのかは知っておくようにしましょう。

施設名 管轄や根拠法令 対象年齢 どんな施設か、標準保育時間
保育園 厚生労働省
児童福祉法
0歳児~就学前 保護者の委託を受けて、保育ができない乳幼児を預かって保育をおこなうところ
午前7時~18時頃まで
幼稚園 文部科学省
学校教育法
3歳~就学前 幼児の心身の発達を目的に教育をおこなっているところ
午前9~14時頃まで
乳児院 厚生労働省
児童福祉法
0歳~2歳未満 保護者がいない場合や養育が困難、養育が不適切な場合に、保護者に代わって乳幼児の養育をおこなうところ
24時間
養護施設 厚生労働省
児童福祉法
2歳~20歳 保護者がいない場合や養育が困難、養育が不適切な場合に、代わって児童の養育をおこなうところ
24時間

上記からも分かるように、幼稚園は教育をおこなう「学校」であるのに対し、保育園や乳児院、養護施設は保育または養育ができない保護者に代わって「保育や養育」をおこなうところという点に違いがあります。そのため、両者は保育時間にも大きな差があります。

また、保育園と乳児院、養護施設の違いは、保育園は保育に欠ける乳幼児が日中の間だけ保育される場ですが、乳児院や養護施設は親との死別や虐待などさまざまな理由で養育ができない子どもを24時間預かって、生活面から教育面までの全てをみる施設です。

看護師の役割もそれぞれの施設の目的や対象年齢、保育時間などによって違ってきますし、大変さも違うと言えるでしょう。

看護師が保育園や幼稚園、保育施設で働く場合の役割

保育園

健康を増進するための予防対策

基本的に健康な子どもを対象とするので、健康を維持するために風邪や感染症の予防対策をおこなうことが看護師の役割といえます。具体的には、子ども達への手洗いやうがいの奨励や指導、保護者に向けて健康を増進するためのプリントなどの配布や指導です。

他にも、交通安全など安全管理も大切な仕事です。交通ルールの指導や怪我をしたときの対策や予防法なども指導をおこないます。また、思春期の子ども達がいる養護施設では、正しい性教育や女児に対しては月経に関わる指導もおこなっていきます。

健康診断などの補助

幼稚園や保育園、保育施設では健康診断や歯科検診などが定期的に行われます。その際に医師について診療の補助をおこなったり、子ども達の介助をおこなったりします。また、再検査などフォローが必要になった子どもには親への連絡や、その後の継続的なフォローもおこないます。

怪我や病気のときの対応

看護師が保育園や幼稚園、保育施設で働く上で一番難しい役割ともいえるのが、怪我や病気のときの対処です。子どもは、遊びや喧嘩などを通して日々、色々な怪我をします。そのときに、応急処置も含めその後の対応として、経過観察でよいのか病院へ連れて行った方がよいのかなどの判断もおこなわなければいけません。

また、急な発熱や嘔吐、下痢などの風邪や感染症を起こしている子どもへの対処や看護もおこない、適切に保護者に連絡、引渡しまでをおこないます。保育園や幼稚園などで働く看護師は、病院とは違い1人で業務をおこなうことがほとんどなので、小児科で働いた経験などがあると有利になるでしょう。

感染症や流行風邪などが広がったときの対応

また、子どもは感染症や流行の風邪を引きやすいという特徴があります。他児童への感染の恐れがあるため、感染を予防するために適切な対処や決められた期間、保育園等への通園は禁止となるのでそれらの対応や指導も保護者におこないます。

子どもの病気や感染症への対応は、子どもがなりやすい病気や子どもの病気の特徴などの知識と経験が必要となる分野といえます。

看護師が保育園や幼稚園、保育施設で働く場合の注意点

求人自体が少ないので、転職を希望する場合は常に情報収集を

保育園や幼稚園は必ず看護師を置いているというわけではないので、求人自体が少ないのが現状です。また、保育園や幼稚園より24時間子どもを預かっている乳児院や養護施設の方が看護師求人はありますが、施設自体が少ないのでいつも求人があるわけではありません。

そのため、保育園や幼稚園、保育施設への転職を希望する場合は、常に情報を収集して求人を待つことが必要となります。看護師転職サービスにいくつか登録し、求人があれば知らせてもらうようにすると効果的に情報を得ることができるでしょう。

小児科経験がないと判断に困ることや難しい場合もある

保育園や幼稚園は規模が小さいため、看護師が1人しかいないというところがほとんどです。そのため、子どもの病気や怪我の応急処置や判断などを自分1人でおこなわなければいけません。そのため、小児科経験や救急医療の経験がないと判断に困ったり、難しいと感じる場面があるかも知れません。

経験が無い場合や自信がないときは、転職を決めるときに経験がないことや、自分ができることをきちんと伝えるようにしましょう。

病院で働く看護師よりは給料が安い

保育園や幼稚園で看護師として働く場合、夜勤がないこともあり給料は病院で働く看護師より安い場合が多いです。乳児院や養護施設の場合は、遅出などの変則勤務があるところもありますが、いずれにせよ病院で働く看護師よりは給料が安いところが多いです。

看護師の仕事だけではなく、保育や養育の役割もある

保育園や幼稚園、乳児院などの保育施設で働く場合、看護師は看護の仕事だけをしていればよいというわけではありません。怪我や病気が頻繁におこっているわけではないので、実際には日常の子ども達の保育や養育に関わる場面も多くあります。

その中の一部として看護の仕事が入ってくるので、看護以外の業務である保育や福祉といった知識も必要となるでしょう。特に、乳児院や養護施設で暮らす子ども達は心に傷を抱えている子ども達も多いので、心のケアなども看護師の大きな役割といえます。

保育園や幼稚園、保育施設への看護師転職はよく考えてから

保育園や幼稚園の看護師求人は、可愛い子ども達と関われるということで人気がありますが、小児科や保育園での看護師経験がないまま安易に決めてしまうと、入職後、責任が1人にかかってしまい重荷に感じてしまうこともあります。

経験が無いとできないということはありませんが、注意点や幼稚園や保育施設で働く看護師の役割などをきちんと理解した上で転職を決めるようにしましょう。

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