大学職員という職業は、実はとても人気がある職業だということをご存知でしょうか?
あまり知られていませんが、大学職員になりたい人はとても多いため、かなり高い倍率を勝ち抜かなければ大学職員にはなれないのです。大学職員とは大学の中で働いているスタッフですが、実際どのような仕事をしているのか、実はあまりよくわかりませんよね。大学職員に転職したい人は、どうしたら大学職員になれるのか、求人数はどれくらいなのか、倍率は高いのかなどを知りたいと思います。
ここでは、大学職員に転職するために必要な情報を徹底的に調査しました。大学職員に転職したい方は、ぜひ活用してみてください。
doda(デューダ)
年代 | 20代~30代 | 雇用形態 | 正社員・契約社員・その他 |
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対象エリア | 全国(海外を含む) | ||
業界 | SE/Webエンジニア機械/電気広告/クリエイティブ営業職医療専門職金融専門職不動産専門職コンサルタント/士業経営企画/管理事務公務員/教員その他 | ||
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大学職員とはどんな仕事をする職業なの?
大学職員は大学を運営するために必要な事務処理などを実施する職員です。大学を運営するために必要な裏方の仕事は多く、仕事内容はとても幅広いものがあります。具体的にどのような仕事があるのかを見てみましょう。
新入生への対応
大学職員の大きな仕事と言えば、新入生を迎え入れるための準備です。大学受験の時期には、試験会場や試験問題を準備したり合格発表の対応をしたりと大忙しです。そして、新入生の対応が必要なのは大学受験の時期だけではありません。
全国各地の高校に大学の広報として赴いたりマスコミの取材に対応したり、オープンキャンパスを開いて高校生に大学のことを知ってもらうなどの広報としての対応もします。全国各地の高校に出張する必要もあるでしょう。
他の企業でいうところの営業活動にあたるこれらの広報活動は、大学の認知度を高めて入学者を増やすために重要なものです。少子化が進む今、どの大学も生き残りをかけて広報活動に力を入れています。ですから、優れた営業手腕を持つ人やプレゼンテーション能力が高い人は活躍できる仕事です。
在校生への対応
大学職員の仕事には、その大学に在籍している学生のための対応ももちろんあります。学生への対応としては毎日行われる大学の授業を運営する仕事以外にも、履修科目に関する問い合わせ対応や学生たちへのアルバイト紹介、親元を離れて一人暮らしをする学生のための住宅情報の紹介などという、学生たちへのサポートも大事な仕事です。
さらに、学生たちだけではなく、親からの学費や授業内容、就職先などに関する問い合わせに対応するなど、学生たちの親に対応する必要もあります。大学によっては学生の親に寄付金を募ることもあります。
また、留学生の受け入れを行っている大学の場合、留学生へも同じように対応する必要があります。受け入れ先の大学と連携をするなど、時には語学力が必要になる場面もあるでしょう。
そして、在校生に対する最も大事な仕事として、就職活動に関するサポートがあります。企業への推薦枠がある大学などは、大学の職員が窓口になって対応しますし、学生の就職に関する悩みの相談に乗ったり企業を紹介したりする必要もあります。
また、大学の卒業生を採用してもらえるように、企業に対して広報活動をする場合もあります。在校生への対応をする職員は、学生に対して親身に対応するホスピタリティが必要です。
学内の庶務
大学を運営していくためには、庶務的な仕事が必ず発生します。教授や職員たちへの給与の支払いなどの事務処理、学生の履修科目や成績の管理、大学施設のメンテナンスなどという、企業の総務課や庶務課が行うような仕事も、大学職員にとっての大事な仕事です。
技術系の仕事
大学職員の仕事は庶務の仕事や新入生、在校生に対するサポート以外にも、技術系の仕事があります。例えば、大学内のWEBサーバーの構築などのIT系の仕事をするためのシステムエンジニアを採用することがあります。また、理系の大学などでは実験や研究のサポートをする職員も必要です。このように、大学内の庶務を行う一般の採用枠とは全く別の、技術系の採用枠もあります。
大学職員へ転職・就職するには?大学職員への道を紹介
大学職員と一口に言っても、大学が国立なのか私立なのかで大学職員への道は大きく異なります。
国立大学の大学職員になるためには
かつて、国立大学は文部科学省が管轄する国の機関であり、大学職員は国家公務員でした。
ところが、平成16年にその仕組みが変わり、国立大学は国立大学法人になりました。そのため、国立大学法人が独自に採用活動を行うように制度が変わったのです。国立大学法人に代わっても、国家公務員の試験の時代を同じく教養試験を突破しなければなりません。
- 一次試験が教養試験で時事問題や文章読解、資料解釈問題などが出題されます。
- 二次試験に進むと、面接を受けることになります。
- 一次試験、二次試験を突破すれば、国立大学の大学職員として採用されます。
私立大学の大学職員になるためには
私立大学は一般企業と同じです。各大学が独自に行っている採用試験に突破すれば、大学職員として採用されます。
採用方法は大学により異なりますが、一般企業の採用活動と同じようにエントリーシートで書類選考が行われ、筆記試験(一般常識テスト)、一次面接、二次面接と進むのが一般的です。
今はどの大学もグローバル化を推し進めようとしていますから、筆記試験で英語力の試験が出ると思った方が良いでしょう。また、私立大学を経営している企業は他にも複数の学校を経営していることが多く、それらの学校に転勤することもあります。
大学職員の求人数と求人倍率は?
大学職員はとても人気が高い職業ですが、求人数や求人倍率はどのようになっているのでしょうか?
正社員の倍率は100倍を超えることも?!
大学職員が人気である理由は、土日祝日の休みがほぼ確実に取得できる、夏休みなどの長期休みを取ることができる、転勤がほとんどない、年収が比較的高く安定している、などということが考えられます。そんな人気が高い大学職員になるためには、高い倍率を勝ち抜いていかなければなりません。
そもそも大学職員の求人数は一般企業に比べるととても少なく、求人自体が少ないのです。大学の数が限られているため、当然と言えば当然です。また、大学が出す求人の数も数名程度から多くて数十人といったところです。退職者がいない場合、求人を出さない場合もあります。
特に、正社員として大学職員になるためには、100倍を超える倍率を勝ち抜かなければならないケースもあります。
採用活動の時期でも、毎年数名しか求人はでません。その求人に100名以上応募が来ることもあり、倍率は100倍を超えることもあるのです。
このような高い倍率の大学職員の求人をモノにするためには、対策が必要です。その大学の研究に関わる専門家を募集している場合なら、その研究に詳しい人材がより採用されやすくなります。事務職の職員募集でも、高い語学力を持っている、ITスキルが高いなどスキルが高い方が有利でしょう。正社員として大学職員になりたいなら、スキルを磨くことが重要です。
また、大学職員の求人は離職者や退職者が出た時にしか出されないことが多くなっています。転職したい大学のホームページをこまめにチェックすることが大事です。
非正規社員の求人は比較的多い
正社員として大学職員になるのは至難の業ですが、パートや臨時職員などの非正規社員の求人は比較的多くなっています。特に、人が入れ替わる4月や9月に向けた求人には、かなり多くの非正規社員の大学職員の求人が出ます。
非正規社員の求人には、データ入力などのパソコン操作、電話対応、事務処理などを行う事務員の求人がほとんどですが、研究職や専門職の求人が出されることがあります。
大学職員になるために必要なスキルとは?
高い倍率を勝ち抜いて大学職員になるためには高いスキルが必要です。
大学職員になるために必要なスキルとはどのようなものなのかを見てみましょう。
高いコミュニケーション能力
コミュニケーション能力はどんな仕事をするにも必要なスキルですが、特に大学職員には若い大学生たちとコミュニケーションを取る必要があります。学生たちからは授業や単位に関すること、就職に関することなど様々な相談を受けます。ですから、若い人と話すのが得意な人が大学職員に向いています。
また、オープンキャンパスで高校生や親御さんたちに大学の良さを紹介したり、他県に出向いてPR活動をしたりする際には、とても高いコミュニケーション能力が求められます。
また、大学教授たちとのコミュニケーションも重要です。大学教授には変わっている人が多いのですが、そんな変わり者たちを上手に取りまとめる調整能力も必要になってきます。人と接することが好きで人の世話を焼くのが好きという人が、大学職員に向いているでしょう。
大学卒業の学歴
大学の職員になるためには、学歴もある程度求められます。その理由としては、大学職員の求人の競争率の高さがあります。少ない求人にたくさんの応募が集まると、どうしても学歴でふるいにかけられてしまいます。その結果、大学卒の方が有利になってしまうのです。
また、大学の職員なので、自分も大学を卒業しているという人の方が大学のことを知っているという理由もあります。時には大学生から授業のことや就職活動、大学院に進むべきか就職すべきかなどと相談されることもあります。そんな時に、大学を卒業している先輩としてアドバイスできる人の方が適任であると言えます。
企画力がある人
近年は、少子化が進んでおり、どの大学も生き残りをかけて必死です。
そんな中、大学職員も生徒を増やすために様々な試みをしています。
例えば、
- 実際に授業を受けることができるオープンキャンパスの開催
- 企業への推薦枠を増やす
- 企業と連携したイベントを開催する
- 時代に合った新しい学部を開設する
など、大学の魅力を高め受験者にアピールする企画をする大学が増えています。
さらに、若者が減っているなら社会人を集めようということで、
- 社会人向けの生涯学習コースを新設する
- 資格を取得できる通信制コースを新設する
- 社会人向けの大学院を新設する
など、社会人向けの企画をする大学もあります。
このように、学生を増やすために、今までにしてこなかった新しい企画を立ち上げることができる、企画力を持った大学職員が必要とされています。
語学力
最近はどの大学もグローバル化を進めています。
そのため、学生の留学を行ったり留学者を受け入れたりするために、語学力がある職員が必要になります。
TOEICやTOEFLなどで高得点を取得することで、高い語学力をアピールすることができるでしょう。
大学職員になるメリットとデメリット
大学職員は人気が高い職業ですが、そのメリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
大学職員になるメリットとは?
収入が安定している
大学職員の平均収入は平均で600万円から700万円と言われています。国立大学の場合はもっと低くなり、500万円台です。収入が安定しているというのも、大学職員になるメリットの一つです。
受験シーズンや入学シーズンなどは忙しくなりますが、それ以外は残業もあまりないところが多くなっています。にもかかわらず収入も安定しているというのは、かなり魅力的です。福利厚生制度も整っているところが多く、転職したいという人が多いのもうなずけます。
土日祝日や夏休みなどの長期休暇時期など休みが多い
大学は基本的に土日祝日に授業がないため職員も休みですし、夏休みや春休みなどの長期休暇があります。ですから、大学職員は他の職業に比べてしっかり休みを取ることができる仕事です。夏休みや春休みなどの長期休暇の際に出勤が必要な場合も、全員がフルで出社しなくても良い場合は交代で夏休みや春休みを取ることもできるでしょう。
ただし、受験シーズンや入学シーズンなどは大学職員にとっての繁忙期ですから、休めないということもあるかもしれません。研究職の場合は研究の進み具合によって休めなかったり、IT部門の場合は納期に間に合わせるために残業が続いたりすることもあるでしょう。繁忙期や特殊な部署を除けば、一年を通して見ると休みやすいというのも大学職員になるメリットの一つです。
時短勤務や育休を取りやすく女性が働きやすい
大学職員の仕事は女性が働きやすい職場です。女性が結婚・出産を経て働き続けるためには、産前・産後休暇や育児休暇を取得することは必要不可欠です。
しかし、一般の企業ではまだまだこれらの制度の利用に消極的なところも多く、女性の社会進出を阻んでいます。
その点大学職員は女性が産休や育休を取得しやすい職場が多く、女性がとても働きやすくなっています。
大学職員になるデメリットとは?
辞める人が少ないため職場の雰囲気が悪ければ働きづらい
収入が安定している、福利厚生制度が整っている、土日祝日が休み、女性が働きやすいなど、大学職員になるメリットは多く人気が高い職業です。そのため、離職率が低く辞める人は少なくなります。それは良いことなのですが、職員の入れ替わりが少ないというのは、良いことだけではありません。
一緒に働いている人たちと相性が良く人間関係がスムーズに行っていれば良いのですが、相性が悪かったり意地悪な人がいたりすると最悪です。特に私立大学の場合は職員の入れ替わりがほとんどありません。同じ経営者が経営する他の大学に異動する以外は、職場はずっと一緒です。配属された職場が雰囲気の悪いところだったら、逃げ場がないというデメリットがあります。
年功序列制度が染みついている
大学職員は待遇が良い職場が多いため、なかなか職員が辞めることがありません。そのため、長い間働いている人が多く、年功序列制度が深く浸透しています。定年を迎えるまで辞めないという人が大半なので、仕事ができてもできなくても勤続年数が長い人が偉い、給料が良いという職場であることがほとんどです。
若い人がどんなに頑張って受験者数を増やすために良い仕事をしたとしても、給料は勤続年数が長い人には及ばないということもあるかもしれません。それでは良い仕事ができない、活躍しても給料が変わらないならやる気が出ない、と考える人もいます。
少子化で人員削減の可能性もあり
大学職員は待遇がよく人気がある職業と言っても、大学自体が存続できなくなれば安泰とは言えません。今は少子化が進んでいるのに大学数は増え続けており、どの大学も学生を確保することに必死です。偏差値が高い名門と言われる大学は比較的安心して働くことができます。しかし、いつ人員削減の危機が訪れるかはわかりません。
倒産しそうな企業に勤めると、倒産した時に職を失ってしまいます。大学も、生き残ることができなければそうなるかもしれないのです。大学職員になる場合は、その大学の経営状態は大丈夫なのかということを見極めなければなりません。
倍率が高い大学職員の求人をモノにするためにしておきたいこと
大学職員の求人は少なく人気は高いため、かなりの高い競争率になります。そんな厳しい大学職員の転職活動を有利に進める為には、どうすれば良いのでしょうか?
大学のホームページをこまめにチェックする
大学職員の求人は、新卒採用の時期以外では職員が退職した際などに空きが出た時にしか基本的には出ません。ということは、いつ求人が出されるかわからないということです。そのため、常に大学のホームページの採用情報をチェックしておく必要があります。
また、過去の求人情報を確認することで、どのような求人が出されているのかを参考にするのも良いでしょう。特に、専門性の高い分野の研究職で大学職員になることを狙っている場合は、募集要項をしっかり確認しておきましょう。
転職エージェントを活用する
自分で求人をこまめにチェックすると言っても、限界があると思います。そんな時は、転職エージェントを活用するのがおすすめです。転職エージェントに「大学職員の空きがあったら知らせてほしい」ということを希望の条件と共に伝えておくのです。そうすれば、大学職員の求人が出た時に知らせてくれます。
まずは転職エージェントに相談してみるのが良いでしょう。
応募書類の書き方や面接対策は完璧に
大学職員の求人は競争率が高いので、些細なことで不採用になるかもしれません。ですから、履歴書や職務経歴書などの応募書類の書き方や面接対策は完璧にしておきましょう。応募書類は自分一人で書いていても書類選考に通りやすいかそうでないのかということは、わかりません。また、面接対策も一人でやるのは限界があります。
ですから、転職エージェントや転職情報サイトなどを活用して、無料で受けられる応募書類添削や面接対策セミナーなどを受けるのも良い方法です。
まとめ
大学職員は働きやすくとても人気がある職業であるということを、わかっていただけたと思います。その反面、競争率が高く、転職しづらい職業でもあります。ですから、求人のチェックを怠ることなく、応募書類の書き方や面接対策もしっかり行う必要があります。大学職員になるために有利な資格やスキルを取り、実力を高めるという対策も重要です。
しっかりと情報を収集し、狭き門を突破できるように対策しましょう。
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