うつ病の仕事探し・再就職!就職支援場所を転職エージェントや企業、政府まで網羅

うつ病の人の為の再就職支援・転職支援のヘッダー

うつ病になるとなかなか就職や再就職・転職が難しくなります。 症状自体で転職活動ができない場合は無理をせず休むのが大切ですが、ある程度回復した場合でも、休養中の「空白期間」の説明などが求められます。

この記事のポイント

・政府、自治体の再就職支援、転職支援も豊富
・企業でも相談できるエージェントは多くある
・企業でも政府でもうつ病人口における再復帰の場所は用意されている

日本の会社社会は特に35歳を過ぎると再就職、転職に厳しくなってきて、ただでさえ次の職場を探すのは難しいんだよね…
うつ病になってしまうのはまさに35歳以上、会社の主戦力として働いている年代が多く、通常の転職案件では年齢ではねられてしまいます。 しかもうつ病は「完治」が難しい病気ですから、またハードな現場に行くと再発、悪化の可能性もあります。

というわけで、公的な支援が求められています。 ここではうつ病になった人の再就職・転職する場合の就労支援の状況について網羅的に書きたいと思います。

おすすめの転職エージェント5選

総合型

 

doda
特徴:転職者満足度No.1
公式HP:doda
詳細ページ:doda(デューダ)は評判が悪い?転職者の本音口コミやメリットを調査!アプリが意外と便利

 

マイナビエージェント
特徴:丁寧な転職指導と書類選考・面接対策
公式HP:マイナビエージェント
詳細ページ:マイナビエージェントで転職!求人の種類と口コミ評判&使い方ガイド

リクルートエージェント
特徴:ホワイト企業を含む掲載数No.1
公式HP:リクルートエージェント詳細ページ:リクルートエージェントの評判!ブラックばかりで対応悪いはウソ

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うつ病の仕事探し・就職支援は「リワーク」「職場紹介」の2段階


今回取り上げる転職、復職支援ですが、大きく分けると「リワーク」と「職業紹介」の2つのステージがあります。

リワーク

うつ病の為のリワーク【復職支援】の流れを図解

「リワーク」って何?

うつ病になって会社を辞めるということは、症状自体が非常に悪くなっていると考えられます。 そこでいきなり転職活動をするには負荷が大きく、転職したとしてもさらに症状を悪化させてしまうケースもあります。

まずは、働ける状態に持っていかなければならず、服薬(治療)・休養に加えて、「リハビリ」を行う必要があります。それが「リワーク」です。

リワークとは、return to workの略語です。気分障害などの精神疾患を原因として休職している労働者に対し、職場復帰に向けたリハビリテーション(リワーク)を実施する機関で行われているプログラムです。復職支援プログラムや職場復帰支援プログラムともいいます。

うつ病が酷いと朝起きられず、座っていることすら苦痛です。 それを徐々に慣らしていって、日中の勤務に耐えられる体や習慣づけをしていきます。
現時点で会社に行きたくないと感じてる方は下記載も読んでみてください。↓ ↓

職業紹介

転職するなら、ハローワークや転職サイト、転職エージェントを使うことになると思います。

職場選びをする場合、普通の求人がいいのか、うつ病歴があること、あるいは障害者手帳を持っていることに理解がある職場がいいのか悩むところだね… うつ病を伏せて転職しても、待っている先には、また激務を強いられるブラックな職場かもしれないし。
うつ病精神障害者手帳を持っている人に特化した転職サービスがあるんですよ! そこで紹介される企業の担当者はうつ病に理解があり、それをわかっていて求人を出しているわけです。転職しやすい職場であることは確かでしょうね。

この2つのステージそれぞれで受けられる、転職・就職・再就職支援メニューを以下で紹介します。

うつ病における政府、自治体の再就職支援、転職支援


厚生労働省「~働くための支援、休職からの復帰支援など~」 ハローワークを管轄する厚生労働省が、政府のうつ病の人への転職、再就職支援の主軸になっています。 具体的にはこういうことをしています。

経済的な保証

傷病手当

傷病手当は退職後も受給開始から1年半までなら受け取ることができます。 とにかく働ける状態まで治しましょう。

労災

うつ病で労災が下りるケースは稀ですし、裁判を起こすのは苦痛です。 ハローワークで相談するよりも民間の労働問題に強い弁護士のほうがいいでしょう。

うつ病の仕事相談

総合的な相談窓口はハローワークや労働局などになります。公的な労働相談窓口として以下を挙げておきます。

ただし、ハローワーク職員はカウンセリングの専門家ではないので、うつ病を改善させる方法などを相談しても適切な回答がないかもしれません。
公的な労働相談窓口
総合労働相談コーナー(各都道府県労働局)
法テラス(日本司法支援センター)
みんなの人権110番 全国共通人権相談ダイヤル
都道府県労働委員会・都道府県庁
これらは転職支援というよりも、今の職場が酷いことについて相談することがメインになっているよ。 まず職場環境を改善したい人はここに相談してみよう!
復帰するためのリハビリ
職場復帰支援(リワーク支援)
独立行政法人高齢・障害・休職者雇用支援機構

職場に復帰するためのリハビリを行います。 主治医と連携しつつ、職場でのストレス対処法、作業遂行に必要な持続力・集中力の向上、コミュニケーションスキルの向上等の支援を本人に行います。

各地域障害者職業センターで実施していて、精神障害者手帳は必須ではありません。 ただし、その場合は主治医の「うつ病である」という診断書が必要になります。

交通費や食費は実費ですが、リワークプログラム自体は無料で受けることができます。 窓口はハローワークではありません各都道府県にある「障害者職業センター」ですので注意してください。

具体的な転職、再就職の支援

施設内容
ハローワーク具体的な求人はハローワークに集まります。障害者専門の相談窓口(「専門援助部門」)というものがあり、障害者雇用の案件などを取り扱っていて、担当者もうつ病に理解がある人がいます。 手帳を持っていない人もひとまずこちらに行って相談してみるとよいでしょう。
障害者就業・生活支援センター働く意思はあるが、どういう働き方がいいのかわからない、という人のための窓口です。職業適性検査や、職業リハビリテーション計画に基づいて今後の支援プランを作成します。いきなり、ハローワークへ行く取りも戦略が練れる感じでしょうか。
地域障害者職業センター上のリワーク支援を行っている各地域障害者職業センターでの転職支援になります。職場でのコミュニケーションやストレス解消法などについてサポートしていきます。
職業訓練これはハローワークでよくやっているものですよ。無料でPCや溶接などのスキルを身に付けることができます。うつ病の人でなくてもだれでも受講できる制度です。
精神障害者社会適応訓練いきなり社員やアルバイトで働くのではなく、うつ病などの理解のある会社でインターンシップのようなことをして訓練します。

うつ病になった方の転職先、再就職先候補として

就労継続支援A型とB型の違いを図解

就労継続支援A型

よくうつ病の人の復職、転職時に言及される「作業所」です。 とはいっても「A型作業所」は福祉施設と雇用関係を結びますから「労働者」となり、最低賃金は保証されます。 それ以上(最低賃金以上)はなかなか難しいのですが、とりあえず生活の基盤を確保しつつ、配慮がある職場で働けます。 もちろん職場の人はうつ病のことを分かっていますから、調子が悪くて欠勤しても解雇になるみたいなことはありません。

就労継続支援B型

A型よりもさらに配慮されていますが、こちらは雇用契約ではないので最低賃金の保障はありません(労働者ではないので)。 「家で寝ているだけでは・・・」という人で無理のない範囲でリハビリしたい人向けです。

このように政府、公的な転職支援メニューは様々にあります。 いきなりハローワークで転職求人を探すよりも、リワークや公的機関でサポートを受けることができます。うつ病の方でも転職活動自体は民間の転職サイトや転職エージェントを利用すればいいわけで、それ以前にうつ病の苦しみから抜け出すために、公的支援を無料で利用するのが良いと思います。

ただ窓口が違うと、「よくわからないんで他に行ってください」とたらいまわしにされる可能性があります。 メニューが多すぎるので、どれにするのかよく考えて決めましょう。

企業・民間でのうつ病からお仕事復帰支援!再就職支援、転職支援は急激に増えている

民間の場合、病院系と企業、NPO系の支援があります。

リワーク支援

まだ転職をするのは怖い、自信がない人向けにリワークを支援している民間組織もありますので紹介します。

株式会社リヴァ

株式会社リヴァのリヴァトレは、東京都が指定する就労移行支援サービスです。障害を抱えた人が転職・再就職のためリヴァに通ってトレーニングを受けるというシステムです。 ⇒株式会社リヴァの公式サイト

一般社団法人リエンゲージメント

地域の保健センターなどと連携してリワーク支援を行っています。 収入によってはリワークの費用が掛からないこともあります。 半官半民のリワーク施設といったところでしょうか? ⇒リエンゲージメントの公式サイト

一般社団法人リファイン就労支援センター

心理療法や座学での復職戦略など、そこで作業するというよりも頭を使ってどうするかを考えることが中心です。 ホワイトカラーへの復職、転職を希望している方はこちらのプログラムが向いているかもしれません。 ⇒リファイン就労支援センターの公式サイト

株式会社ビューポイントコミュニケーションズ ビューズ

名古屋にあるうつ病再発予防・復職・再就職支援施設です。 やはり収入に応じて負担額が決まりますが高くても1日1000円くらいです。 ⇒ビューズの公式サイト

株式会社Bowl

沖縄にある復職支援プログラムです。 こちらも利用費の上限が決まっていますので安心できます。

民間にある復職支援の団体はほんの一部です。検索すれば多くのところが出てくると思います。 重要なのは、厚生労働省認可の団体であること。 それによって毎月の負担額に上限があり、経済的に圧迫されないということです。

民間の知恵と公的な支援(利用料上限)をあわせもったところで、うつ病からの再起を図るのもいいと思います。 ⇒BowLの公式サイト

ミライエ

大阪市にある就労移行支援事業所がミライエ。 個別カリキュラムが組まれ、一人一人の適性に沿った就労プログラムを受けることが出来ます。 職業訓練のほか、他の参加者達とのコミュニケーションプログラム、ビジネスマナーについての講座などもカリキュラムに含まれています。 ⇒ミライエの公式サイト

ミライエの事業所

【ミライエ堺筋本町】 〒541-0056 大阪市中央区久太郎町1-8-9船場中央ビル801 TEL:06-7507-2012 FAX:06-7507-2013 【ミライエ南森町】 〒530-0053 大阪市北区末広町2-37 米澤ビル4F D号室 TEL:06-6484-9951 FAX:06-6484-9952

パーソルチャレンジ

dodaでおなじみパーソルグループの特例子会社。先ほどご紹介したdodaチャレンジとは違い、こちらは「転職・再就職」の前段階の「就労移行支援」を行ってくれるサービスです。 現在は関東一都三県のみの展開ですが、転職市場を牽引するパーソルグループのサービスだけのことはあり、きめ細やかな滿足できるサービスとなっています。

【パーソルチャレンジが行う就労移行支援】

パーソルチャレンジの各支援センター

【東京都】 ・上野キャリアセンター 03-5806-5145 ・大井町キャリアセンター 03-6417-1622 ・荻窪キャリアセンター(2018年10月オープン予定) 03-6383-5174 【千葉県】 ・新松戸キャリアセンター 047-349-3410 【神奈川県】 ・藤沢キャリアセンター 0466-55-2888 【埼玉県】 ・さいたまキャリアセンター 048-729-6403 ・ジョブセンター川口 ※発達障害専門 048-227-3400

病院の再就職支援、転職支援

うつ病の復職支援プログラムは、病院や精神科があるクリニックでも行っています。

メディカルケア虎ノ門

日本で最初に終日型のリワークプログラムを2005年に開始し、1000名以上の方の復職をサポートしてきた実績のあるメンタルクリニックです。 リワークプログラムには自律支援医療や保険が適用できるものもあるようです。 ⇒メディカルケア虎ノ門

池澤クリニック

大阪にあるクリニックで、うつ病に特化したリワークプログラムを行っています。 プログラムは保険や自立支援が適用できます。 ⇒池澤クリニックの公式サイト

花クリニック

代々木にある薬に頼らないうつ病、精神疾患治療を行うクリニックです。 グループ療法などによってうつを再発しないような思考を作っていきます。 ⇒花クリニックの公式サイト

うつ病の人向けの転職、再就職支援は大きく分けて、「公的機関」「民間組織」「病院」の3つあることがわかりました。 それぞれメリットがありますので、上手に使い分けてくださいね。
  • 公的機関 無料、メニューが多い
  • 民間組織 民間ならではのアイデア、先進的な取り組み
  • 病院 医療に基づいている、保険や自立支援医療が適用できる

うつ病(精神疾患向け)向け転職エージェント、転職サイト

まず思い浮かぶのがうつ病の人向けの転職支援です。 普通の転職と同じように、精神疾患の人向けの転職エージェントや転職サイトがあります。

求人は「障害者雇用案件」が多く、収入の面では低い傾向にありますが、ブラックの多いハローワークで探すよりも優良企業が多くおすすめです。

代表的なものを挙げておきます。

マイナビエージェント(転職エージェント)

マイナビエージェント

マイナビエージェント
年代20代~30代(特に20代)雇用形態正社員
対象エリア全国(海外を含む)
業界SE/Webエンジニア機械/電気営業職医療専門職金融専門職不動産専門職コンサルタント/士業経営企画/管理事務販売/サービス建築設計/土木/プラント/設備等事務/アシスタントその他
おすすめ度
ポイント
  • 様々な業種の土日祝休みの優良求人あり
  • エージェントのサポート体制が圧倒的
  • 給与交渉から退職報告、引き継ぎまで代行

大手のリクルートが運営しているマイナビエージェントは、うつ病(精神疾患向け)向けではないのですが、転職エージェントの中でも転職支援実績がNo.1の転職エージェントです。

実績のある大手なので、頼りになることは間違いないでしょう。 同じリクルートが運営する障がい者向けの就職・転職サイトもありますので、そちらも合わせて後ほど紹介します。

dodaチャレンジ(転職エージェント)


大手転職サイトdoda(デューダ)の障害者向けのサービスになります。 手帳所持者か申請中の方が登録できます(おそらく申請書控えを提出するのでしょう)。 実績があるdodaですからこちらも頼りになりますね。
⇒dodaチャレンジの公式サイト

リクナビNEXT(転職サイト)※障害支援求人があります


こちらは先ほどご紹介したリクルートエージェント(転職エージェント)と同じ、リクルートが運営している転職サイトです。 リクルートエージェントとは違い、アドバイザーとコミュニケーションをとる必要がないので、なるべく人と関わらずに求人を探したい方には良いでしょう。

さらにリクルートでは「アットジーピー」「アビリティスタッフィング」といった障がい者向けの就職・転職エージェントが複数運営されているので自分にあったサイトを見つけてみてください。 厚生労働省と連携しているので安心して利用できます。

⇒リクナビネクスト【NEXT】の公式サイト

アビリティスタッフィング(転職エージェント)

リクルートが運営する精神障害に特化した転職サービスです。 手帳を持っていなくても登録できます。 リクナビやリクナビエージェントとの併用可。情報は共有されませんので安心してください。 アビリティスタッフィングの精神保健福祉士等などがサポートをするため、かなり手厚いサービスになっています。 リクルートですし、信頼もありますよね。 企業との採用面接時には、スタッフの方も同行します。 ⇒アビリティスタッフィングの公式サイト

アットジーピー(転職エージェント)

今回は関係ないですが、発達障害の人の求人にも強い転職エージェントになります。 手帳は必須です。 ⇒アットジーピーの公式サイト

エージェント・サーナ(転職エージェント)

障害者専門の転職エージェントです。 身体障害者向け求人がメインですが、精神障害のカテゴリもあり、うつ病の人でも登録ができそうです。 登録には障害者手帳が必要です。 ⇒エージェント・サーナの公式サイト

ウェブ・サーナ(転職サイト)

エージェント・サーナを運営する会社の転職サイト版です。 障害者手帳は必須になります。 ⇒ウェブ・サーナの公式サイト

うつ病を転職エージェントに話すべき?診断書は?

うつ病をエージェントに隠した場合のメリットとデメリット

転職エージェント経由で転職先を探したい場合、自分のネガティブな部分をどこまで話すべきなのか??という問題があります。 うつ病の症状には個人差があり、エージェントの性格や考え方も違うので「正解」はないのですが、話すことによって「紹介できる会社はありません」と断られてしまうかもしれません。 一方で打ち明けずに黙っていた場合、後々問題になる可能性も出てきます。 ここではうつ病で会社を辞めて転職エージェントに登録した場合の告白について考えたいと思います。

大前提は正直に話したほうがいい

以下で、話した方がいいのか悪いのかを述べていきますが、大前提は病気や病歴などは先に話しておくべきです。 ただし、体の中の問題ですので、出身大学を偽ったなど経歴詐称のように第三者からみて分かるものでもありません。 「病気ではありません」とサインして入社した場合、後に病気が分かったら解雇できるという見解もありますが、裁判になると会社側が不利になるようです。 片目が見えない人は、精密作業が大変なケースもありますから配慮が必要なので言うでしょうが、いまだに偏見のあるHIVに罹っている人は言わないでしょう(HIVはもう薬を飲めば一生エイズを発症しない段階になっています)。 ですので、うつ病をオープンにすることのメリット、デメリットをよく勘案してどうするか決める必要があります。

  • 転職先、転職エージェントに話しておいた方が有利なこと
  • 転職先、転職エージェントに話さなくても業務上支障がないこと

この2点をご自身のうつ病の状態から判断しないといけません。 個人差があるので正解が1つではない問題ということはご理解ください。

不安があるなら診断書を提出する

診断書の提出は一番誠実な対応だと思います。ただし、それによってエージェントからお断りを受けるリスクもまた存在しています。 転職エージェントは1つではありませんから、最初のエージェント会社に診断書を出してみて反応をうかがう、でもいいと思います。

障害者手帳を持っている場合

うつ病でも障害者手帳(精神)を取ることができます。 主治医の指導などで取得した方もいらっしゃるかもしれません。 転職活動の際、手帳保持者であることをオープンにする必要はないですし、転職エージェントに言う義務もありません。 症状がかなり安定してきて普通に働けるケースもありますよね。 だから、自信があるなら黙っていてもいいですし、年末調整で障害者控除の申請をしなければ会社にもバレません。 一方で、会社には障害者の法定雇用率というものがあり、それを満たさないといけません。 車いすの人など外見で分かりやすい身体障害者の方でなくても、内臓疾患やうつ病でも構いません。 「障害者求人」で募集している案件は、給与や待遇が悪いものもありあまりおススメしません。 むしろ「健康な人と同等に働けるけど障害者手帳を持っている」人が歓迎されるケースもあります(法的雇用率を満たせるので)。 ひょっとするとクローズ求人でそういうものが転職エージェントに来ているかもしれず、告白した方が得なることもありそうです。 ただし、

  • 問題なく働ける
  • 症状は安定している

という診断書を添えた方がいいですね。

障害者手帳がなく、かつ現在もうつ病の症状で苦しい場合

このパターンが一番大変なのですが、現在もうつ病で苦しい場合、おそらく転職活動も精いっぱいだと思います。 本当は療養するのが一番ですが・・・家庭や生活がかかっているので「療養してください」と軽々しく言えません。 そのまま転職できても転職先で症状が悪化して深刻な状態になってしまう可能性があります。 今もうつの症状がある場合、素直に診断書を添えて相談しましょう。 手帳があれば、なんとなく状態はわかるのですが(障害者雇用という手段もありますし)、手帳がないと社会的に助ける方法がありません。 転職エージェントに告白して、一番ネガティブな反応(要は断られる)があるのがこのケースだと思います。 最優先は病気の回復、安定なんですが、周囲の状況が許さない場合はエージェントに病気のことも含めて相談しながら、傷病手当金の受給をして完全休養できないかなど考えてください。 他のサイトでは「クローズで」とありますが、本サイトでは完解して本当に元気になった場合以外は正直に診断書を出してエージェントに告白した方がトータルのリスクは低い、と考えます。

うつ病を伏せた方が求人は多い

 

 

ハローワークの求人でもそうですが、「うつ病可」「精神疾患可」という条件を出しているところは基本的にありません。 「自家用車通勤可」「パート勤務可」など待遇面の問題ではなく、その人が病気というリスクを抱えているため、率先して採用する企業は少ないでしょう。 病気をクローズにして転職活動をする人が多いのは、身体的なハンディがあると採用されにくくなるという厳然たる事実があるからです。 企業も堂々と「あなたは病気だから」という理由で不採用にはできないと思いますが、複数の応募があれば、よほどその人にすば抜けたのもがない限り不利になります。 身体障害(車いすや手や足が不自由など)や内臓疾患等であれば配慮すべきことをすれば、他の人と同じように働くことができますが、精神疾患の場合、なった人ならわかると思いますが、ある朝いきなり起きられなくなる、通勤できなくなる、何もできなくなる、何も考えられなくなる・・・、企業にとってはリスキーですよね。

うつ病の症状はない。完解しているならば伏せてもいいのでは?

病気を正直に全て告白しなくても別に罰則はありませんし、告白しないでごまかせるならばクローズでやるのも1つです。 うつ病自体が完解していて問題なく働けるという自信があるならば、うつ病であったことを伏せても問題ないと思われます。 このくらい完解していると、入れないと言われている生命保険にも入れるところが徐々に出てきます。 外見も、実際の労働についても、うつ病でない人と変わりませんし、その方が求人案件が多いのは明らかです。 ただし、うつ病の場合、精神疾患は風邪や骨折のように「完治」という概念はありません。 うつ病の因子は体に残っていて、何かのはずみで再発する可能性はあります。 症状が出なくなって数年経過すると「完解」という状態になり、以降も(症状が出ないように)一生上手に付き合っていくしかありません。

ただし、退職して療養期間がある場合などは、履歴書の空白期間の説明が求められることは言うまでもありません。 正直に「療養してうつ病は完解しました。社会的治癒です」と素直に打ち明けた方がいいでしょう。 エージェントにご自身の経歴に対して不信感を持たれることにもなりかねません。 履歴書に空白がないなら黙っていてもいいのかなと思います。

転職できても「うつ病でない人」としての働きが必要

うつ病であることを、転職先にも転職エージェントにもクローズにして転職した場合は、当然「健康な人」として配慮なしに最前線の仕事が与えられる可能性があります。 それでできなければ「ダメな人」の烙印を押されてしまい、最悪の場合解雇されてしまうかもしれません。 クローズにすると転職しやすいがクビにもなりやすいというのが事実としてあります。 逆に、うつ病であることを理解してもらったうえで転職できれば、激務部署を回避できますし、何かあってもすぐにクビにはならないでしょう。 「転職しやすさ」と「クビにならない可能性」を天秤にかけることになります。

障害者求人は少ない

障害者手帳があれば障害者求人に応募できますが、実際にある求人は「身体障害者」「知的障害者」向けのものが多く、うつ病の人を積極的に採用する企業は稀です。 障害者の法定雇用率についても、「身体・知的・精神」問わず○%ですので、あえてリスクが大きい精神障害者を採用するメリットがありません。 採用してもいきなり来なくなるリスクがある人は・・・ですよね。 そういう現状があり、手帳があれば有利とまでは行きません。 ただ、上述のように「普通に働けるけど実は軽い障害者」であることを証明できれば有利に働けることもあるかもしれません。

転職後発覚した場合のリスク、信頼関係が崩れる

ここまでは転職サイトやハローワークにも当てはまることですが、ここから転職エージェント独自の問題になります。

ご存知のように転職エージェントは、転職させた企業から報酬をもらっています。 そして、その報酬は「その人が転職してから半年働いたら」などの契約になっているはずです。

つまり転職させてすぐ辞められると、「こんな人材をよこして!」ということで報酬がもらえなくなります。 もし、転職者がうつ病であることを伏せて、あるいはエージェントが知らずに転職して、 すぐにうつ病で退職ということになれば、企業側から 「何でうつ病であることを黙っていたんだ!」ということになり、企業とエージェントの信頼関係が崩れます。

転職エージェントに「非公開案件」など転職サイトなどに出ない求人があるのは、企業とエージェントの信頼関係によるものが大きく、うつ病を伏せてバレた場合は、移行そのエージェントやエージェント会社にその企業の求人案件が来ないかもしれません。

個人の問題ではなく、企業(転職先&エージェント企業)間の問題にもなるためかなり大事です。 もちろん、以降、うつ病で辞めた人はそのエージェント会社を使うことはできないでしょうね。

うつ病告白のメリットとデメリット

就職、転職の際にうつ病をオープンにするメリットとデメリット

というわけで、うつ病を事前にオープンにすること、についてはメリットデメリットがありそうです。 また、オープンにする場合は医師の診断書を添えて、医学的にどのくらいの症状なのかをはっきりさせないと、口頭ベースでは証拠にならず「言った、言わない」になります。 告白する場合は診断書を提出することを基本にメリット、デメリットを考えるとこんな感じでしょうか?

メリット

  • 理解がある職場が見つかれば配慮してもらえる
  • 会社に「バレる」不安から解放される
  • 自分の身の丈に合った会社に転職できる
  • 転職エージェントが親身になってくれる可能性も
  • 手帳を持っていれば障害者雇用枠で加点に働くケースもあるかも
  • 就業不能保険が受け取れるようになる

デメリット

  • 発覚した場合エージェントと転職先の信頼関係が崩れる
  • 業務が配慮されないためきつい仕事でうつ病が再発・悪化するおそれ
  • 「うつ病」の人を積極的に採用する会社は少ない
  • 選考で不利になるのは否定しがたい

うつ病は再発すると地獄を見ます。だからそうならないようにするのが最優先です。

まず療養が大切です!

色々書きましたが、大前提として十分な休養が必要です。 ボロボロになって退職した場合は数か月~年単位でひたすら寝ていることも必要です。

履歴書の空白にはなりますが、焦って転職するともっと泥沼にはまってしまうのがうつ病の怖いところです。 働けないという診断書を添えて、ハローワークでの雇用保険受給期間の延長手続きなどやって、じっくり休んで反転攻勢に備えましょう。

ある程度動けるようになってから「リワーク」という流れで全然いいと思うよ。これ以上うつをこじらせる方が最悪だからね!

まとめ

  • 大前提として医師が「働ける」と診断した場合の話になります
  • 焦らず、まずはじっくりと休養をして動けるようになるのが先決である
  • 転職・就職・再就職支援は大きく「リワーク」と「職場紹介」に分かれる
  • 転職・就職・再就職支援は「公的機関」「民間組織」「病院」の3本柱
  • 公的機関の窓口は専門外だとたらいまわしにされる可能性がある
  • 厚生労働省認可の民間組織は費用負担に上限があるためそこを選ぶ
  • 病院のプログラムの中には保険や自立支援が利くものがある
  • 精神障害者雇用の求人数は少ないし、手帳を持っていない人はそもそも応募できない
  • 手帳を持っているならば専門のエージェントに登録するのもあり
  • 専門以外のエージェントに診断書を提出するのは義務ではない
  • 本当に元気になっている人以外は診断書を提出した方がリスクが少ない

参考