「ヘッドハンティング」という言葉を聞くと、「個人的にヘッドハンターから声がかかるのを待つ」「どこかでヘッドハンターが隠れて自分を評価していて、いきなり『あなたをヘッドハンティングしたい』と言われる」というイメージがありますが、昨今では自分でヘッドハンティング会社に登録して、名うてのヘッドハンターからのオファーを待つ、という方法も採れるようになりました。
本当に外部に向けて評価される実績を残していれば、どこからかヘッドハンターの接触があるかもしれませんが、少しでもその可能性を高めるためにヘッドハンティング会社に登録しておきましょう。
今回は当サイトがおすすめするヘッドハンティング会社、ヘッドハンティング業者を紹介します。
ヘッドハンティング会社・業者ランキングを知るメリットはこれ!
- 自分から登録できるヘッドハンティング会社と登録できないヘッドハンティング会社があります
- 会社によって日本企業、外資系企業どちらに強いか特徴があります
- 選考過程が通常の転職とは違うこともあります
- ヘッドハンティングされることについて考えを深めることができます
目次【クリックして移動できます】
ヘッドハンティング会社と転職エージェントの違い
企業からの採用オファーを伝えるという意味では、ヘッドハンティング会社と転職エージェントは似ていますが両者には違いがあります。
1.転職の意思、企業との関係
転職エージェントは一刻も早く、今よりも条件がいい会社に転職するために利用しますが、ヘッドハンティング会社に登録する人はそこまで切迫した状況ではありません。今の職場でも満足していて、それよりも本当に条件がいい、「働いてもいい」会社からオファーが出たときに転職を考えます。
- 転職エージェント
転職者と企業の立場は同等、ないし企業の方が立場が高い - ヘッドハンティング会社
転職者優位、「選んでやらないこともない」
2.求人の紹介方法
転職エージェントの場合は、エージェントが積極的にみなさんにマッチしそうな求人を探してきて、いくつも紹介します。一方、ヘッドハンティング会社の場合、みなさんが登録した履歴書や職務経歴書をヘッドハンターが見て「これは!」という人に対して、ヘッドハンティングの打診があります。
転職エージェントならば、通常の転職のお手伝いをするイメージですが、ヘッドハンティング会社の場合は、登録者の中で抜きんでている能力の人をスカウトするイメージです。当然、後者の方がハイスペであり、登録者に求められるものは大きくなっています。
- 転職エージェント
積極的にマッチしそうな求人を探し紹介 - ヘッドハンティング会社
「これは!」という人に対してのみ打診
3.対象職務階層
転職エージェントの場合、若手社員の転職やプレイヤーレベルの転職案件が多いのですが、ヘッドハンティング会社の場合、「プレミア案件」「エグゼクティブ案件」がメインになります。
つまり、いきなり経営幹部や将来の役員候補、社長候補としてオファーがあり、年収も800万円代~1000万円超の求人を紹介されます。逆に一般的な転職求人はヘッドハンティング会社からは打診されないでしょう。
- 転職エージェント
若手社員の転職やプレイヤーレベルの転職案件が多い - ヘッドハンティング会社
「プレミア案件」「エグゼクティブ案件」がメイン
おすすめヘッドハンティング会社、ヘッドハンティング業者
それでは当サイトがおすすめするヘッドハンティング会社やヘッドハンティング業者をランキングとして紹介します。
ヘッドハンティングに特化したライティングで大手や中堅 個人まで圧倒的に網羅したいです!
ビズリーチ
ビズリーチ「選ばれた人だけの転職サイト」を謳っていますが、実際にはスカウト機能が非常に充実しており、8割の転職者が自分からの応募ではなく、スカウト(ヘッドハンティング)によって転職しています。年収1000万円以上の求人が3分の1を占め、能力が高い人にはスカウトは何通も届きます。また、「プレミアムステージ」(有料会員)の制度があるのも、一般的な転職サービスと異なります(通常は完全無料)。狙うステージによって会費は異なりますが、「ハイクラスプレミアムステージ」の人で、半年約20000円を支払います。「かなり高い!」と思われるかもしれませんが、有料にすることで冷やかしを排除し、本気でヘッドハンティングされたい人のみを集めることができます。次のキャリアに進めれば、半年20000円は決して高くないと思います。
レイノス
RAYNOS国内最大のヘッドハンティング専門会社です。上の2社は転職サイト的な要素や転職エージェント的な要素がありましたが、レイノスは100%ヘッドハンティング、スカウト専門です。大きな違いは、人事から求人が出るのではなく、レイノスの担当者が企業のマネジメント層から直接依頼を受けて、中核となるエグゼクティブ層のヘッドハンティングを依頼されます。つまり人事が空いた人の補充をする形の求人ではなく、社長ないしそれに準じる人の特命ミッションとしてヘッドハンティングを依頼されるので、本当にプレミアムな求人ばかりになります。選考も、通常の転職のように人事との面接→役員面接のケースだけではなく、社長との面談や会食を重ねていき、相互に信頼関係を醸成していくやり方を採る求人もあり、とてもユニークです。転職というよりも、プロスポーツ選手の移籍交渉のようで、エクゼクティブな体験ができます。
クライス&カンパニー
クライス&カンパニーIT部門に強い、主に30代のマネージャーランクで活躍する人のヘッドハンティングを、米国CCE.Inc.が認定しているキャリアカウンセラー資格である「GCDF資格」取得者のヘッドハンターが行います。30代の脂がのっていて、仕事が楽しい世代向けのヘッドハンティング会社なので、あっと驚く好待遇求人や、非常にやりがいがある仕事など、自分ではなかなか探し出せない求人のオファーがあるかもしれません。また、当然ですが、国内企業の求人だけではなく、外資系企業の求人にも強く、外資狙いの人は登録しておいて損はないはずです。
サーチファーム・ジャパン
サーチファーム・ジャパン伊藤忠商事クループのヘッドハンティング会社です。日本企業に特化していて、外資系企業のスカウトはありません。ひょっとすると伊藤忠商事本社からのスカウトがあるかもしれません。ヘッドハンティングされる人として、会員登録することはできず、クライアントからの依頼でヘッドハンティングされる際に案内があります。日本企業の信頼は断トツなので、もしここからオファーが来た時には前向きに考えてみるといいでしょう。安心、安全ですね。
コーン・フェリー
KORN FERRYアメリカで設立された世界規模の実績があるヘッドハンティング会社です。本番アメリカでは、ニューヨーク市場に上場もしていて信頼度は抜群です。単にヘッドハンティングするだけではなく、クライアント企業へのサポートが手厚く、ヘッドハンティングだけではなく、その後の人事コンサルティングや研修まで一括でメニューを提供しています。ホームページ上でエグゼクティブの登録項目があり、そこに履歴書やレジュメを送ることで、ヘッドハンティングのオファーが来やすくなります。英語力に自信がある人は、英文の職務経歴書やレジュメを送ることも加点要素となります。
MRI JAPAN
MRINetwork Japan世界最大級のヘッドハンティング会社MRIグループの日本法人です。特に外資系企業、グローバル企業のヘッドハンティングに優れています。このヘッドハンティング会社も、転職する人が登録することはできず、先方からサーチされ、ヘッドハンティングされるのを待つのが基本ですが、実際に声がかかった時には、履歴書・英文レジュメの添削や、経営者と面接する際の注意点等、転職エージェントのように決め細かいサポートを行います。「ヘッドハンティングが来た!どうしよう・・」ということにはならず、適切なアドバイスが受けられるのが大きな強みです。
AIMSインターナショナルジャパン
AIMSインターナショナルジャパン 世界50か国以上に拠点を持つグローバルなヘッドハンティング会社です。総合人材サービス企業「ヒューマンアソシエイツ」の部門が独立してできたもので、各企業とのコネクションもバッチリです。ホームページの「転職支援をお申し込みの方」より登録してヘッドハンターとコンタクトをとってみましょう。
プロフェッショナルバンク
プロフェッショナルバンク東京、大阪、福岡に事業所を持つヘッドハンティング会社で、地域に特化したヘッドハンティングを行っています。つまり、東京だけではなく、大阪や福岡の企業からのスカウトが来る可能性があり、その地域で活躍したい人はここからのヘッドハンティングを待つとよいでしょう。業種別では半数以上が技術職であり、ここは明確に他のヘッドハンティング会社と比較して特徴があります。スカウトされるのは管理職や企画職だけではないということですね。登録制ではなく、この会社からのスカウトを待つことになります。
キャリアエピソード・ジャパン
キャリアエピソード・ジャパン転職エージェントと並行してヘッドハンティングを行っている会社です。社名のように「エピソード」を重視したスカウトを行います。つまり、圧倒的な実績やぐぅの音も出ない数字を持っている人でなくても、キャリアに対して真剣に考えている人であれば、積極的にオファーをしていきます。どちらかというと「ポテンシャル採用」の要素も持っているので、今の会社で目に見える実績は出せていないが能力はある、と自負する人はこちらに登録してやる気や熱意を見せれば、それを評価してくれるかもしれません。
ランキングを表にしました
ヘッドハンティング会社 | 年収 | 国内 | 外資 | 会員登録 | 特徴 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | ビズリーチ | 600万~ | ◎ | △ | 〇 | 有料会員制度あり |
2位 | レイノス | 800万~ | ◎ | △ | 〇 | 経営者からの直接オファー |
3位 | クライス&カンパニー | 非公開 | 〇 | 〇 | 〇 | IT系に強い。米国のライセンス資格取得 |
4位 | サーチファーム・ジャパン | 非公開 | ◎ | × | × | 自分から登録はできない |
5位 | コーン・フェリー | 800万~ | △ | ◎ | 〇 | アメリカでの実績がある |
6位 | MRI JAPAN | 非公開 | △ | ◎ | × | 転職エージェントのようなアドバイス |
7位 | AIMSインターナショナルジャパン | 非公開 | 〇 | ◎ | 〇 | 転職エージェントのようなアドバイス |
8位 | プロフェッショナルバンク | 非公開 | 〇 | △ | × | 東京大阪福岡特化。技術職に強い |
9位 | キャリアエピソード・ジャパン | 非公開 | 〇 | △ | 〇 | 実績に加え、やる気や熱意も評価する |
このように各社特徴があり、日本企業を目指すのか外資系なのかでも、登録すべきヘッドハンティング会社が変わってきます。
またこちらから登録できない会社もあり、ヘッドハンターからの接触を待つだけのケースもあります。
ともかく、外部にアピールできるよう、個人の実績を可視化できるように取り組んでみましょう。
未来はヘッドハンティングで変わるのか?踏み出すならば今!
「自分はヘッドハンティングされるようなスキルはない」
「その辺にいるダメリーマン」
「転職がうまくいくとは思えない」
そうでしょうか?ヘッドハンティングされる人の場合、転職希望者は少なく、今の仕事、ポジションで満足していたら引き抜きに遭うわけです。
つまり「自分はもっと別の職場でできる」「もっといい待遇で働けるはずだ」と思っていないところに、思いがけず評価されヘッドハンティングされます。
本人が意識しない能力を評価してくれる人がいたからヘッドハンティングされたわけで、今回紹介したヘッドハンティング会社に登録すれば、積極的にみなさんの意識しない長所を評価してくれるプロに出会えるかもしれません。
有料のサイトもありますが、無料のサイトであればほぼノーリスクで、しかも、受け身でいても評価される人材であればヘッドハンティングのオファーがあります。
転職活動は能動的に行う必要がありますが、ヘッドハンティングであれば受け身でも問題なく、今の仕事が嫌いではない人も、その先のキャリアの選択肢の1つになるかもしれません。
気に入らないオファーは断ればいいわけで、無理をしなくても大丈夫です。
動かなければ可能性はゼロですが、登録すれば未来が変わる可能性はゼロではなくなります。
というわけで、まず自分がヘッドハンティングされる市場価値があるかどうか、どこかのヘッドハンティング会社に登録して確かめてみませんか?オファーが嫌なら断ればいいだけです。
【大手から中小まで】ヘッドハンティング会社・業者ランキング まとめ
まとめ
- ヘッドハンティング会社、業者にはそれぞれ特徴がある
- 自分から登録できる会社とできない会社がある
- ヘッドハンティングの声がかかった時にサポートしてくれる会社が心強い
- 有料のヘッドハンティング会社もあるが質が高い
- まず行動してみるのが大切である