深刻な人手不足が問題になっている現代では、やめる時にトラブルになったり会社を辞めたいのに「なかなか退職させてくれない」とお悩みの方は多いようです。
この記事では円満退職のコツや手順とともに、実際に退職した方々の体験談をご紹介します。
目次【クリックして移動できます】
円満退社(円満退職)とは
円満退職、あるいは円満退社とは、一般的に勤務先の雇用主と退職する本人が退職に対し相互に理解、納得した上で退職に伴って必要となる引継ぎその他の手続きが円滑に行われることを指します。
つまり、退職によって混乱やトラブル、摩擦が生じなければ、円満退職と言えるでしょう。
喧嘩をせずに退職日に出勤して花束をもらって辞めるようなイメージですね。 言葉の定義としては確かにそうですが、実際にこれを実践するのは結構大変です。
円満退職、円満退社は無理?
結論から言うと、円満退職は無理であることが多いです。
というのも、退職をする以上、会社や上司に大なり小なり迷惑がかかるので、歓迎されるケースが少ないからです。
世間的には円満退社をすることが礼儀と言われており、出来ない人は問題ありと見なされます。
しかし、退社をすると雇っている企業はこれまでコストをかけて育てた人材に逃げられ不満。上司は自分の人事評価や周囲の目が悪くなるリスクがあるので不満。同僚は仕事が増える可能性があり不満なので、こんな不満だらけの中で円満退社をする方が難しいのが現実です。
そのため、円満退社をするのはほぼ無理と言えるでしょう。
円満退社をするなら人間関係が重要
それでも円満退職できる人は、日頃から良い人間関係を築いています。不満よりもその人に対する好感が大きいので、多少の不満はあっても笑顔で送り出し、退職日には花束を送ったりします。
とはいえその職場に出戻りしたい狙いがない限り、円満退社をできなくても不都合はないので、人間関係が悪い場合は諦めてさっさと退社した方が良いでしょう。
それでも可能なら円満退社したほうがいい理由・メリット
喧嘩して辞めるよりも、穏便に円満に辞めた方が精神的に楽なのは当然ですが、具体的な円満退職のメリットはあるのでしょうか?いくつか考えてみました。
次の転職先へのダメージを避けるため
あまりそういうことをする会社はないようですが、退職した会社から転職先に「○○さんはどういう人でしたか?」と照会があるケースがあります。
この時、喧嘩をして辞めていると「○○さんは礼儀もなっていない。引継ぎもせずに辞めた」などとネガティブなことを言われる可能性が出てくるのです。
あなたのイメージダウンにつながり、その後の転職先での評価に悪影響が出てしまいます。
円満退職しておけば、少なくとも悪いことを言われることはないでしょう。転職のために辞める場合は1つのリスクヘッジの方法になります。
精神的に前向きに再スタートできる
円満退職すれば気持ちよく辞められるわけで、転職するにせよ、起業するにせよ、そのほかの選択肢をとるにせよ、前向きな精神状態になれます。
ストレスを感じずに辞められる、と言い換えてもいいでしょう。 気持ちの問題ですが、結構重要で、モチベーションが高まった状態で再スタートできるメリットは意外と大きいんです。
将来的な連携の可能性を残す
同業他社に転職した場合や、それまでの職務経歴を活かして独立開業したケースなどであれば、辞めた会社はライバルであり、ビジネスパートナーになる可能性もあります。
つまり、敵に回した状態で辞めるのはリスクしかなく、今後のキャリアを考えても、円満に辞めておくのが得策でしょう。
円満退社に向け退職をスムーズに進める手続きやスケジュール
急に「辞めたい!」と言い出しても周囲からの反感は強まるだけ。円満退職するためには計画的に準備しておくことが重要です。
円満退職の手続き・スケジュール
1.退職日を決める【退職日3ヶ月以上前から準備】
多くの会社では「退職1か月前までに退職の意思表示(退職願)を」と就業規則で決められていると思いますが、しっかりと段取りを踏むためにも退職日からさかのぼって3か月以上前に退職日を決めることが望ましいでしょう。
例えば「12月31日に退職したいのならば、9月中には辞める具体的な計画を立て始める」という具合です。
とはいえ、転職が決まらないのに辞めるのはリスクが高すぎますので「なるべく早く退職日を想定して行動を起こす」ことを心がければ良いのです。
できれば職場の繁忙期を避けて退職したいですが、優先事項ではありません。転職先との兼ね合いを最優先してください。
2.「退職願」の提出【退職日3ヶ月以上前】
円満退職を目指すには退職を伝えるタイミングも大切になります。
円満退職したいなら【法令<就業規則】
法令上では退職は「2週間前」に申告すれば可能ですので、仮に就業規則で1ヶ月前と定められていても、会社側は従業員からの申し出を拒否できないということになっています。
しかし、2週間では業務の引継ぎに無理がありますし、何より円満退職には両者の理解、納得が大切ですから自分のエゴを押し通すのは得策とは言えません。
退職の意思と次の進路が決まったら、就業規則をできるだけ尊重し、なるべく早く伝えるのが円満転職の秘訣です。
その方が、代わりの人員の補充・異動や新規採用をする時間ができます。これは辞める会社にとってもありがたいことです。
最終的な退職日決定には歩み寄る姿勢も大事
退職する意志は固いことが大切ですが、一切妥協しないとなるといらぬ摩擦や対立を招きやすくなります。
退職は了承してもらう代わりに、退職日については妥協できる範囲の日程に変更することも円満退職のコツです。
会社側を立てるという意味でも、退職希望日は一方的に伝えるのではなく「○月○日を目処に退職したいと考えていますが、いかがでしょうか」とお伺いを立てる表現で伝えると良いでしょう。
退職届ではなく退職願のほうが角が立たない
また、その時に提出するのは「退職届」ではなく「退職願」にしてください。
- 退職届:一方的に退職を通告する(辞表を叩きつけるイメージ)
- 退職願:退職してもいいでしょうか?とお伺いを立てる
では後者(退職願)の方が明らかにいいイメージになります。どちらも同じ効果なので、それならばよりイメージの良い方を提出した方がいいですよね。
退職願の提出日は就業規則を確認しておいてくださいね。
「1か月前」と「1か月以上前」では大違いですよ。
3.業務の引き継ぎ・取引先等への挨拶【退職日2週間前~1ヶ月前】
退職願を提出すれば、部署のメンバーにも退職が知られることになります。部署異動の退職日までに業務の引継ぎや、業務マニュアルの作成、取引先へのあいさつなどを行います。
業務量や回らなければいけない取引先の数によって期間がそれぞれ異なってきますので、余裕をもって計画的に開始しましょう。
4.返却物・受取物の授受を確実に行う【退職日当日】
会社のものは返して、私物は確実に持ち帰ります。退職後、「○○がない」「これ必要なんじゃないの」というやり取りが発生するのはスマートではありません。
会社に返却するもの(返却物一覧)はだいたい以下の通りです。
■退職時返却物一覧■
- 健康保険(社会保険)被保険者証(任意継続の場合も保険証が変わるので返却します)
- 社員証, 社章
- 名刺
- 制服
- パソコン, 社用携帯
- 職場の福利厚生カード
- その他事務用品や資料など
ちなみに筆者が退職したときは以下のような指示がありました。
なお、逆に会社から受け取るものも書いておきましょう。転職先が決まっている場合も、職場から職場へ送ることはなく、一度みなさんが受け取ることになります。
■会社から受け取るもの■
- 雇用保険被保険者証(失業保険の受給に必要)
- 離職票(転職先が決まっていない場合ハローワークに提出)
- 源泉徴収票(確定申告や転職先の年末調整に必要)
- 年金手帳(転職の場合は転職先企業に提出します)
「立つ鳥跡を濁さず」で行きましょう。
5.お世話になった方々に最後のお礼【退職日当日ラスト】
退職日のラスト、いよいよ職場を後にするというときには、お世話になった方々へ感謝の気持ちを伝えましょう。
これは「必ずしなければいけない」というものではありません。
しかし、やはり共に仕事した仲間やお世話になった上司への感謝は言葉や形にして伝えておくほうが、送り出す側も気持ちよく送り出せるものです。
そして自分自身、笑顔でその職場を離れることができれば再出発も清々しいものになりますね。
補足:円満退社のための有給消化について
いくら有給が溜まっていたとしても、1か月前にいきなり「辞めます」と言って退職願と一緒に有給休暇申請を出すと角が立ちます。
周囲と円滑に進めつつも、有給休暇はすべて消化して辞めたいものですね。
有給の消化には大きく分けると2つの方法があります。
有給休暇を円満に消化する2つの方法
途中で休みながら、最終日に出勤する
早いうちに退職の意思を部署内に伝えることで、引継ぎをしながら徐々にたまった有給を消化していきます。
「困ったことがあったら聞いて」という感じで、徐々にフェードアウトして、退職日に出勤して終わりです。
このやり方の場合、やはり3か月くらい前には退職の意思表示をしておきたいところです。
最終出勤日後にすべての有給を消化する
筆者の妻も前職を辞める時にこの方法を使いました。退職日から逆算して、有給を全部使いきれる日を「最終出勤日」にします。
つまり、有給休暇消化の長期休暇を経て次のステージへ行くやり方です。
内定から次の転職先へ入社日が近い場合はこの方法は使えませんが、しばらくゆっくりできる場合や、自分で起業する場合はこの方法がおススメです。
妻の場合、有給休暇が約40日残っていたため下記のような流れになりました。
- 最終出勤日 6月30日
- 約40日の有給消化
- 退職日 8月17日
- 次の職場の入社日 9月1日
有給が15日残っているなら、月の末日を退職日にして、そこから逆算して15日前(休日を挟んで、○月11日とか12日)を最終出勤日にしてもOKです。
労働者の権利なので当然行使できますが、「辞める人は有休を使わずにさっさと辞めろ!」と圧力をかけてくるような職場は、はなから円満退職はできないかもしれません。
こちらの方法の場合、人事などともよく話し合ってください。
円満退職のためのスケジュールを図にしてみました。
円満退職できる切り出し方や退職理由について
円満退職の流れについてお話してきましたが、実際には上司や人事を相手にします。
特に今の職場の人間関係で転職する場合、感情的に穏やかになれない人やあなたに嫌がらせしたい人もいるかもしれません。
円満退職を目指すにはどのように切り出したらよいか、コツやポイントなどご紹介します。
1.退職を固く決断し、ブレない
円満退職する上でもっとも気を付けなければいけないのは執拗な引き止めです。
特に人手不足の企業などは、退職を阻止しようとあらゆる手段で説得にかかってきますので、ブレない姿勢を見せることが大事です。
時には恫喝的な対応をすることでこちらの出方を伺い、翻意を促すことができるかを試すことを平気で行なう場合も。
それだけにこちらの決意が固いことを相手に悟らせることが無用な衝突を避け、円満退職における相手方の理解、納得を引き出す上で不可欠なのです。
2.退職の意思は丁寧に穏やかに伝える
固く決心し、毅然とした態度で臨むことが大切ですが、毅然=「ケンカ腰」ではありません。 退職を切り出すときの表情や口調、相手に向う基本姿勢は柔和で穏やかに接することが大原則です。
「穏やかな表情で、時としてにこやかな表情ではっきりと辞める決意や考えを伝える」ということが大切なのです。
また相手がケンカ腰で迫ってきて恫喝や退職の撤回を迫ってもその挑発には乗らず、穏やかな表情や姿勢を崩さないことも実は「毅然とした態度」と言えるでしょう。
3.退職の意志を伝える順番を間違えない
退職の意志を伝える上で間違っていけないのは、最初に退職を切り出す相手を誰にするかということ。
当然のことですが、退職の意志や御礼、挨拶の言葉を真っ先に伝えなければならないのは同僚や先輩社員ではなく「直属の上司」(ライン管理職)であることを忘れないでください。
仲が良いからと先に同僚へ退職を打ち明けてしまい、事後報告で上司の耳に入ってしまうようなことがあってはうまくいくものもいきません。
上司としてはメンツが潰された格好となるため、心象を害しかねませんし、ましてパワハラ上司やブラック企業の上司なら事態はいっそうこじれやすくなります。
退職理由は時には「創作」も必要
退職理由は時に「創作」も必要です。円満退職がしたいなら、いくら上司が許せないと思っていても、そのような理由は絶対に正直に伝えてはいけません。
会社側の誹謗や非難はどんなに穏やかに伝えてもトラブルを招きます。
相手に「それでは仕方がない」と思われるような理由を創作して伝えた方が、結果的に得するのです。
■円満に退職できる理由の一例■
- 「専門的に○○を学びたくて」
- 「実家のお店を継ぐから」
- 「Uターン転職して故郷で働く」
納得させられそうな理由で大丈夫です(もっと言うと理由を言わなくても法的には問題ありません)。
退職理由を創作するのはなんだか後ろめたい…
退職理由を創作することにどうしても抵抗があるとしても、馬鹿正直に理由を伝えることだけは避けたいものです。
■創作が無理な場合の退職理由例■
一身上の理由でどうしても会社を辞めなければならなくなりました
【ここがポイント】
この場合「辞めさせてください」とお願いする表現はNGです。。
「辞めなければならなくなった」とあくまでも辞めることを大前提で話しましょう。
過去に辞めた社員の退職理由も参考に
もし会社が明らかなブラック企業の場合、退職理由はその企業特有の傾向がある場合があります。
過去に退職していった先輩社員がどのような退職理由だったのかを聞き、それらの情報を参考にして退職理由を考えてみるのもいいかもしれません。
ただし、情報収集にあたっては慎重に!自分が退職したいことを悟られないよう注意しましょう。
円満退社が無理だった失敗体験談と成功の体験談
円満に退職できた成功例と、大揉めになってしまった失敗例を紹介します。
円満退職成功例:「納得してもらえる理由を考え平身低頭で」(20代男性)
私が勤務していた企業はそれほど悪質ではなかったものの勤務実態はブラック企業に近い状況でした。 休日はまともにとれず、残業時間は優に100時間を越えることもありました。
このままでは自分がもたないと思い、退職を決意しましたが、とにかく上手く辞めることが大切だと考えて理由を徹底的に考えました。
退職理由の伝え方は?
最終的に描いたシナリオは「父親が大変世話になった経営者の方から頼まれて断りきれず、転職することにした」といったシナリオです。
お世話になった方が存在していることは事実でしたし、自分の父親が恩を受けただけに余計に断りにくいという状況を想像をしてもらいやすいとの読みがあったからです。
退職の引き止めにどう対処したか
最初は上司から「なんとかならないのか」と粘られたり、「会社は今大変な時期なんだぞ」と嫌味を言われたりもしました。
「申し訳ございません。父を大切にしてくれた方の御希望でしたのでどうか御理解ください」
といった台詞を平身低頭でこちらも粘り強く繰り返していたら根負けしてくれ、しぶしぶだったかも知れませんが無事納得してくれました。
その後は至って順調で、引継ぎがスムーズに出来るよう同僚に細かく指示を出してくれたり、早めに帰宅するよう声をかけてくれたり、協力的になってくれました。
円満退職失敗例「弁護士に救いを求める事態にまで発展」(仮称B氏30代男性)
私はあるブラック企業を逃げるように退職してしまいましたが、その後大変な苦労をしましたので反面教師になればと思い、恥ずかしながら退職の失敗談として自分の経験をお伝えすることにしました。
退職について法律を勉強した方はご存知かも知れませんが、従業員は2週間前に退職の申告を行なえば会社の承認がなくとも法律上退職は可能になります。
円満退職を失敗した最大の原因
私の最大の失敗は、強引に退職届を提出して翌日から出社しないという強行策に出てしまったことです。
退職したくても上司を説得するのは無理だと思い込んでしまい、帰宅する直前に退職届を渡した後は上司と会話もしようともせず逃げるように会社を後にしてしまいました。
私には消化できていない有給休暇が2週間分以上ありましたから、それを消化するという形で出社不要と考えた訳です。
2週間で退職できるはずが逆に訴えると言われ…
2週間経過するまでは正直ビクビクしていましたが、会社からの電話も無視。とにかく2週間経過してくれれば退職が自動的に成立するからそれまでの辛抱だと考えてしまったのです。
2週間後、会社から再び電話がかかってきた時は「もう恐れる心配はない」と考えて電話に出ましたが、電話の向こうは怒り狂った社長。
休暇手続きも取らず私が勝手に業務を放棄したことで会社が莫大な損害が受けた、損害賠償しろ、でなければ私を訴えるといった脅迫めいた内容でした。
確かに休暇取得の手続きをしていなかった点は私にも落ち度がありましたので、目の前が真っ暗でパニックになってしまいました。
労働問題に強い弁護士に相談することを決意
困って友人に相談すると、労働問題に強い弁護士の先生に相談してみては?とアドバイスを受けました。
相談してみた結果、弁護士の先生が社長と会って交渉を行ってくれたことで晴れて和解。私の退職も正式に承認してもらえ、その後損害賠償請求されることもなく、しかも少額ながら退職金まで受け取ることができました。
しかし、退職金は弁護士の先生への支払いでほとんどなくなってしまったのですが…。
どうか皆さんは決して私の二の舞にはならないようにしてください。
こちらのケースはかなり悪質で、難癖をつけてきたパターンです。こういう場合に対応するため、退職願(退職届)は「内容証明付き郵便」で送るべきです。これならば出社しなくても退職の意思表示を公的にしたことになります。
円満退社できない企業によくある手口
辞めさせてくれない会社が取る手段
円満退社が難しいような企業は、会社を辞めたくなるくらいの過酷な労働形態を自社の社員に課している時点で、法令を遵守していません。常識的な対応が通用しないことは十分考えられます。
悪質な場合には退職を引き延ばしたり、脅すなどの行動に出ることがあり、相手方が心から納得することは難しいでしょう。
1.退職を強引に引き止める
引き止めにはいろいろな手段があります。この場合はいきなり圧力をかけてくるというよりはまず、ものわかりのいいように振る舞うことが多いようです。
- 冗談だろと聞き流し、とりあってくれない
- 待遇改善、給与アップなどおいしい条件を持ちかけてくる
- 泣き落としで情に訴えかける
このような引き止めにあっている段階なら、まだ解決策はあります。
しつこい引き止めを賢くかわす手段を知って、円満に退職しましょう。
2.退職できないように脅す
引き止めても無理だと分かると、悪質な場合は脅すなどの強硬手段に出てくる場合もあります。
「今までさんざん世話をしてやったのにどういうつもりだ」「タダで辞められると思うなよ」などと怒鳴られたり、もっとひどい場合には暴力を振るわれることも。
こうなるともう、完全なパワハラです。このような会社は一筋縄ではいきませんので、パワハラ会社を確実に辞められるノウハウを知ることが大切です。
3.退職届を受理してくれない
これは後で円満退社の失敗例でもお話ししますが、最悪の場合退職届を受理してもらえないということがあります。
提出しても受け取らない、目の前で退職届をビリビリに破いてしまう、退職届を送り付けても受け取っていないといわれる、など。
退職届は出し方によってはトラブルを招くこともありますので、正しい知識を持っておくことが大切です。そしてどうしても無理な場合、最終的には退職代行サービスを利用することも視野に入れておきましょう。
円満退職できない・切り出せない場合の対処法
圧力が予想されるならICレコーダーを用意しておく
普通の会社ならば、そんなことをしなくても辞められるはずですが、退職撤回を迫りそうなブラック企業の場合は、辞める意思表示をするときにICレコーダー(スマホもOK)を忍ばせておき、会話を録音しておきましょう。
退職代行サービスを活用する
さきほどご紹介した退職の失敗例のように、円満退職どころか、退職の撤回や損害賠償を求めてくるような超ブラック企業の場合は「円満」よりも「退職の成功」を優先させましょう。
最近では民間の「退職代行サービス」のほか、弁護士も退職手続きを手伝ってくれるところが増えてきました。お金はかかりますが、ずるずると辞められないのよりははるかにマシです。
会社を辞められない悩みは周囲へ打ち明けにくいだけについつい一人で抱え込みがちです。最終的には「退職代行サービス」に相談してみましょう。
円満退社・円満退職のまとめ
円満退社・円満退職のまとめ
- 円満退社をした方が退職後のリスクが少なくモチベーションが上がる
- 円満に退職するためには事前にスケジュールを立てて早めに行動する
- できれば3か月前には辞める意思を上司や人事には伝えたい
- 会社への返却物を事前に確認しておくこと
- 有給消化など自分の意思を通して対立せずに辞めるのが円満退職
- 円満退社したいなら退職理由を創作することも賢い方法
- 退職したいなら固く決断し、引き止めにもブレないこと
- どうしても円満退社が無理なら「退職代行」を使うのも1つの手
こちらの記事も読まれています