資格と転職は直結します。
実際「おススメ資格ガイド」などを読むと様々な資格、検定試験が紹介されていますが、その中で本当に食べていける、転職に有利になるものは限られています。
世の中には「資格コレクター」になる人もいますが、それが仕事に直結するわけではありません。30代の転職は、実務経験、即戦力が求められます。
「資格を取ったからやる気を認めて!」では通用しない部分があります。
これまでの職務経験を踏まえて、プラスアルファにできる資格を取得してください。
あるいは、これまでのキャリアからまったく違うキャリアへ進みたい場合は、資格、検定を持っていることが最低限の知識の証明になります。
そこで今回は転職活動に役立つ厳選した16個の資格を紹介したいと思います。
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30代が狙うべきおすすめの資格一覧
30代という一番仕事盛りな時期に資格をもっていると自身のキャリアアップにもつながります!
日商簿記検定2級以上
日本商工会議所が実施している検定試験です。
会計処理に関わる内容を学び、マークシートではなく筆記で回答します。
「仕訳」を見たことがありますでしょうか?
備品 | 10,000 | 現金 | 10,000 |
水道光熱費 | 5,000 | 現金 | 5,000 |
現金 | 20,000 | 売上 | 20,000 |
みたいに書かれているあの表です。あれを素早く記入できるスキルなどを検定します。1級があれば、会計のプロとして転職に困りませんが、実際は激難なので、2級を目指しましょう。少なくとも「数字に強い人」と評価されます。
民間資格です。
- 1級 合格率10%前後
- 2級 合格率30%前後
簿記学校などに行く若者も多いのですが、30代で働きながらだと、独学、ないし通信講座を併用していくことが大切になります。
とにかく、自分で仕訳を紙に書いて覚えないといけないので、通勤電車の中でテキストを読んで終わり、ということができません。いきなり2級を受験することができますが、可能ならば3級を受験して、そのうえで2級(1級)にトライした方がいいでしょう。試験は2級が年3回、1級が年1回になります。
2級は最低半年、1級は数年かかる場合があります。
この検定に合格するためだけの専門学校があるわけで、特に2級以上は楽ではありません。
日商簿記検定2級以上の平均年収
301万~500万以上が平均年収となっています。
医療事務
病院の受付で、診療報酬(医療費)の計算をしたり、保険の適用についての事務処理をしたりする仕事です。
みなさんが行く病院の事務の人は、単なる事務ではなく一定のスキルを持っている人なんです。
とはいえ「医療事務」という資格があるわけではなく複数の民間検定、民間資格を総称して言います。
- 診療報酬請求事務能力認定試験(医科・歯科)(日本保険医療事務協会)
難易度★★★★ - 医療事務管理士(技能認定振興協会)
難易度★★★ - TAC医療事務技能認定試験(資格の学校TAC)
難易度★★ - 医療事務実務能力認定試験(全国医療福祉教育協会)
難易度★★ - ホスピタルコンシェルジュ(技能認定振興協会)
難易度★★ - 療事務認定実務者(R)(全国医療福祉教育協会)
難易度★
それぞれ難易度がありますが、病院はこれらどれかを持っている人の中から採用をします。
難易度が高い試験に合格している方が、どの病院でも採用に際しては有利になります。
近所のクリニックならば、低難易度のものでも大丈夫かもしれません。
民間資格です。
最難関の「診療報酬請求事務能力認定試験」で40%前後なので、超難関資格というわけではありません。
誰にでも受験資格があり、医療現場経験がなくても、いきなり受験しても大丈夫です。
難易度★や★★で2か月程度、最高難度の「診療報酬請求事務能力認定試験」で1年くらい勉強が必要です。
医療事務の平均年収
医療事務の平均年収は250万~350万となっています。
宅地建物取引士(宅建)
いわゆる「宅建」です。不動産業界や金融業界へ転職を目指す場合にこれを持っていると有利になります。
その理由として宅建は「業務独占資格」かつ「必置資格(不動産業界)」という二つの性格を有した資格だからです。
不動産取引において、「重要事項」を説明できるのは、宅建を持っている人だけで、これが「業務独占資格」の効果になります。部屋を借りる時に説明する人はすべて宅建を持っているんです。
また「必置資格」とは、不動産屋に各1名絶対に宅建を持っている人を社員として置かなければならないという意味です。つまり、特に不動産業界に転職したい場合は、宅建所持者が辞めた場合、喉から手が出るほど欲しい存在になります。
ドラッグストアによくあるように、実際はあまり勤務しなくても、責任者として報酬をもらう薬剤師、のような働き方ができるかもしれません。
国家資格になります。
合格率約15%。
かつては「高卒以上」という学歴制限がありましたが、現在はそれもなくなり誰でも受験できるようになりました。毎年1回、マークシートによる試験になります。
合格まで数年かかる人もいます。一方、法学部の学生があっさり取得することもあり、平均すると半年~1年程度になります。
法学部の卒業生であれば、比較的理解しやすい内容のはずです。
宅地建物取引士の平均年収
宅地建物取引士の平均年収は300万~550万と言われています。
不動産業界に従事する関係上、他の仕事よりも振れ幅が大きいです。
介護福祉士実務者研修
過去に存在した「ホームヘルパー1級」と呼ばれるものとほぼ同じ資格です。
介護の実務や介護をめぐる社会のシステムなどについて理解できるだけの能力を養います。
具体的には、社会の理解、介護の基本、認知症の理解、障害の理解、こころとからだのしくみ、介護課程などになります。
介護の専門資格である「介護福祉士」は「実務者研修」+3年以上の実務経験が必要なのですぐには取得できません。
また、この資格の下に「介護職員初任者研修」という資格がありますが、これは旧「ホームヘルパー2級」に該当し、本当に末端の介護実務を担うための資格になります。
民間資格になります。なお、介護福祉士は国家資格です。
介護実務を実際に実習するため、頭と体を両方使います。ただし、最終的な筆記試験がないので(科目の筆記試験はアリ)、最後に勉強する必要はありません。
専門学校等に行き、20科目(450時間)の研修を受ける必要があります。「介護職員初任者研修」の資格は必ずしも必要ありませんが、取得していると共通科目(130時間)が免除されます。。独学ではなく学校での授業、ないし通信講座+実技のスクーリングを受けることが必要になります。
4か月~6か月程度必要です。完全通学コースならば1日5時間とすると90日の通学が必要になります。
介護福祉士実務者研修の年収
介護福祉士実務者研修修了者の年収は平均で300万~450万と言われています。
勤務先によっては夜勤手当がつきますので、場所によっては平均よりも高年収を狙いやすいです。
中小企業診断士
中小企業の経営全般に関わり、高い専門的知識を有していて、コンサルタントとして独立開業できる資格です(独立している人は約4分の1)。もちろん、社員として持っていれば、会計、財務、経営戦略、どの部門に行っても重宝されます。
企業の中には、中小企業診断士の資格を取得した社員には報奨金を支給したり、昇進に有利に働かせたりするところもあります。どの業種でも評価されるので、転職したい人にとってはとてもメリットが大きい資格です。
国家資格になります。
1次試験の合格率は25%前後、2次試験の合格率は20%前後です。
- 1次試験に合格する
↓ - α:2次試験に合格する
β:中小企業大学校や指定の大学院で勉強する(2次試験不要)
↓ - αの場合、2次試験に合格した後3年以内に、実務従事要件を満たすか、登録実務補習機関における実務補習(15日間)を受講し修了する。
↓ - 中小企業診断士登録をする
- 5年ごとに更新がある
つまり試験に合格した後も、いろいろ講習や手続きが必要になります。
通常2年~3年かかります。
平均学習時間は日商簿記検定1級よりも多いです。
また、中小企業大学校や大学院へ行くβルートの場合、それだけで1年間かかりますので注意してください。
中小企業診断士の平均年収
会社にもよりますが、400万~600万と平均年収は比較的高いです。
メンタルヘルス・マネジメント検定試験
大阪商工会議所が主催している検定試験で、メンタルヘルス対策に特化した内容を取り扱う検定試験です。
働いている人が自分で「おかしい」と気付くⅢ種(3級)、ライン管理職向けの内容(部下や部署のメンヘルヘルス)を扱うⅡ種、経営者として会社全体のメンタルヘルスについて学ぶⅠ種に分かれています。
最近は、このⅡ種の取得を管理職登用の条件にしている企業も増えてきていて、今後さらに価値が高まることが予想されます。やはりⅡ種を取得して、人事や管理職採用を狙うのがよいでしょう。
民間資格です。
Ⅰ種 合格率15%前後
Ⅱ種 合格率50%前後
通信講座やリカレントなどの専門学校で試験対策講座がありますが、テキスト(&問題集)で独習して十分に対応できます。前提となる資格はありません。
Ⅱ種であれば1か月程度テキストの学習のみで合格できます。
Ⅰ種はテキストに加えて、時事的なメンタルヘルストピックも取り扱うため、半年程度勉強しないと合格ラインに達しません。
メンタルヘルス・マネジメント検定の平均年収
上記で紹介したⅡ種の平均年収ですが、400万~600万ほどの年収を稼ぐことができます。
Ⅰ種であれば会社にもよりますが50~100万ほど平均年収が上がる傾向にあるようです。
カラーコーディネーター検定試験
東京商工会議所が実施する検定試験です。有名な試験で「カラーコーディネーター」という名前を知らない人はいないと思います。
色について学ぶと同時に、「ファッション」「商品陳列、商品デザイン」「環境デザイン」と色の関係について知識を深めていきます。
2級、3級までは共通する内容で、1級は「ファッション色彩」「商品色彩」「環境色彩」という3つの独立した試験に分かれています。1級1回につき1色彩しか受けられないので、少なくとも1級各色彩を取得するのに3年かかります。
ファッションビジネス、商品開発、環境計画・都市計画それぞれに強い資格で、意外と自己啓発の趣味資格ではないのがポイントです。
民間資格です。
1級(各分野) 合格率20%前後
2級 合格率40%前後
通信講座もありますが、テキストの独習で十分対応できます。
1級は1年程度、2級ならば3か月くらいで十分対応可能です。独習中心なので、通勤時間帯などを活用すればよいでしょう。
カラーコーディネーターの平均年収
こちらは250万~350万が平均年収と言われています。
上記の資格と比べるとやや年収は落ちますが、30代でも仕事をしながら独学で取得しやすいのがメリットと言えるでしょう。
ビジネス実務法務検定試験
東京商工会議所が主催している検定試験です。法律資格(司法試験や司法書士)と比べて、ビジネス寄りで、企業の法務部門の人以外にも、営業、販売、総務、人事など様々な人が実際にビジネス上で遭遇する問題に対応する能力を測ります。
営業の人が取引先とかわす契約書、総務が受けた厳しいクレームなどへの適切な対応力が育成されます。企業活動のあらゆる分野の基礎となる能力が身についていることを証明する試験です。
1級は完全に企業法務に特化しているので、そちらに転職したい人はぜひ取っておきたい資格です。そうではない人は2級があれば十分です。
民間資格です。
1級 合格率10%前後
2級 合格率40%前後
2級は通信講座もありますが、テキストの独習で十分対応できます。1級は実務経験や法律系資格の受験歴がないとかなり難しい部分があります。前提資格はありません。
法学既習(法学部卒)かどうかでも変わってきます。
法学未修の場合、2級は6か月程度勉強した方がいいでしょう。
1級は実務が不可欠なので独学での取得はかなり難しいです。
ビジネス実務法務検定の平均年収
こちらは取得の難易度が高いのもあり、平均年収は600万~800万とかなり高額です。
将来も安泰なので30代で高収入を狙う方は狙ってみても良いでしょう。
【MOS】マイクロソフトオフィススペシャリスト
マイクロソフトが認定するMicrosoft Officeに関する国際資格になります。Word、Excel、PowerPoint、Access、Outlookの各スキルについて認定をします。
職場で、システム職ではない人が使うOfficeソフトはこのくらいなので、これを取得していると少なくとも専門職ではない人が使うパソコンスキルについてはまったく問題がない、ということをアピールできます。
一斉試験と、パソコンスクールなどで行う随時試験に分かれていますが、両者にランクの差はありません。
民間資格です。
随時試験なので「合格率」は算出できませんが、対象となるofficeのバージョンで難しさが異なります。
いちばん難しいのがMOS2013(office2013対応)のもので、次にMOS2016(office2016対応)、一番容易なのがMOS2010(office2010対応)です。
前提資格はありません。個人で試験を申し込み、一斉試験か随時試験を選びます。
随時試験の方は提携しているパソコンスクールなどで行われ、そこでは対策講座も開講しています。
パソコンやofficeソフトにどのくらい慣れているかによります。目安としては1科目につき
- 全くの初心者:80時間(4ヶ月前後)
- 学校で習ったことがある:60時間(3ヶ月前後)
- 会社で使ったことがある:40時間(2ヶ月前後)
- 会社でいつも使っている:20時間(1ヶ月前後)
くらいです。
いつも使っている人もある程度学習が必要です。
当たり前ですが、例えばWordやExcelの機能をすべて使って仕事をしている人などまずいないわけです。
マイクロソフトオフィススペシャリストの平均年収
マイクロソフトオフィススペシャリストの平均年収は300万~350万と言われています。
これはオフィスソフトを使う一般事務の年収と同じですね。ただ経理として転職した場合は、年収は350万~600万と一気に高くなる傾向にあるようです。
行政書士
行政書士は、行政書士法に基づく国家資格で、官公庁に提出する書類や権利義務・事実証明に関する書類の作成、提出手続、行政書士が作成した官公署提出書類に関する行政不服申立て手続き等の代理、作成に伴う相談などを行う専門職です。
契約書、店舗開業届、法人設立手続きなど多岐にわたる公的書類の作成代行を行うことができます。
独立開業できる資格で、現に活躍している人が少なくありません。
あとは企業法務などで契約担当をする部署に転職しやすくなります。
詳しくは以下の記事を読んでいただければと思います。
国家資格です。
合格率10%前後の難関資格です。
- 行政書士試験に合格した人
- 弁護士、弁理士、公認会計士、税理士となる資格を持っている人
- 国又は地方の公務員として事務を担当した期間が通算して20年以上(高等学校・大学等を卒業した者は17年以上)
が取得できます。
学歴は関係なく、中卒の人でも試験に合格しさえすれば行政書士になれます。
一般的に600時間~800時間が必要だと言われています。
働きながらだとかなり大変です。
法学部出身者であればもう少し楽かもしれません。
行政書士の平均年収
難関資格なだけあり、行政書士の平均年収は500万~700万と言われています。
中には年収1000万を超えている方もいるようです。
保育士
知らない人はいない有名資格です。激務薄給だと言われていますが、慢性的な人手不足のため、自治体の方で独自の手当てを支給するところも増えてきて、待遇は改善されつつあります。
0歳児~2歳児までの「乳児」、3歳~小学校入学までの「幼児」で仕事内容に若干差があります。
そのあたりは以下で特集を組んで解説していますので、参考にして下さい。
30歳過ぎの未経験者でも資格さえ取得すれば歓迎されます。それだけ保育士が足りないんです。
国家資格です。
保育士試験の合格率は20%です。予想外に低いことがわかります。
大きく2つのルートがあります。
- 保育士養成の大学や短大を卒業して所定の単位を取得すれば「保育士」資格が授与されます。
学校の教員免許と同じようなイメージです。 - 保育士養成系の学校を出ていない人でも、「保育士試験」に合格すると「保育士」になれます。
社会人からの転職組はこちらのルートを選ぶ人が多いです。
詳しくは以下の記事をご覧下さい。
ピアノが苦手な保育士の転職&就職は!?ピアノをなるべく避けて転職する方法
学校で所定の単位を収めるルートは2年かかります。そうではなく、保育士試験で合格を目指すルートはでも1年くらいかかります。ネットでは「3か月の勉強で合格した!」という記事もありますが、レアケースだと思ってください。もちろん、実技もできなければいけません。
実技は「音楽」(ピアノ、ギター、アコーディオン)、「造形」(絵を描く)、「朗読」(読み聞かせ)の3つから2つ選択します。ピアノから逃げることも可能です。
保育士の平均年収
地域からの手当があるかどうかで年収は上下しますが、基本的には300万~340万くらいの年収の方が多いようです。
ただ前述した通り近年は人手不足により年々給与が向上している傾向にあります。
社会保険労務士
労働関連法令や社会保障法令に基づく書類等の作成代行等を行い、また企業を経営して行く上での労務管理や社会保険に関する相談・指導を行う事を職業とするための資格です。
広く労働問題を取り扱う資格で、独立開業もできます。
「働き方改革」の中でその重要性が高まっていく有望資格になります。
弁護士ではないので訴訟を起こすことはできませんが、あっせんや仲裁の際に依頼人の代理人になって戦うことができます。また、企業法務職として、ワークライフバランスや働き方改革の「お目付け役」として雇用されることもあります。今は転職のチャンスかもしれません。
国家資格です。
かつては合格率10%を超えていましたが、最近は6%~8%で推移している難関資格です。
2015年の試験では合格率2.6%という司法試験以上の低い合格率で騒然となりました。
国家試験に合格する必要があります。高卒不可で、少なくとも短大・高専以上を卒業している必要があります(もちろん大卒OK)。
少なくとも1000時間以上が必要だと言われています。
仕事をしていない人でも半年、仕事をしながらならば1年以上かかると思ってください。
それで、合格率が6%とかです。合格すればリターンが大きいですが、仕事を辞めて挑戦するにはハイリスクな賭けになると言えるでしょう。
社会保険労務士の平均年収
社会保険労務士の平均年収は500万~600万と言われています。
税理士や弁理士と比較して女性の方が多いのが特徴で、全体のおよそ4割が女性のようです。
英語関連資格(TOEIC等)
英語の民間資格は山のようにありますが
- 転職に役立つ
- 需要がある
- 勉強時間が比較的かからない
となると限られてきます。
- 英検:総合的に有効、ご存知英検
- TOEIC:総合的に有効、ご存知TOEIC
- 国連英検:総合的に有効
- ケンブリッジ英検:総合的に有効
- 日商ビジネス英検:ビジネス英語
が転職の際に役立ちます。
TOEFLやIELTSは留学の際には評価されますが、ビジネスではそれほど高い評価になりません。
転職先や英語を使う仕事内容については以下の記事が詳しいです。
英語力の国家資格はなく、いずれも民間資格です。
各資格の難易度は級や目標とする点数によって異なります。
例えばTOEICで900点を目指すと、就職で有利な代わりに難易度はかなり高いです。
リスニングやスピーキングも今の英語試験では当たり前です。
学歴などは考慮されず、誰でも受験することができます。
大学入試向けですがこちらが参考になります。
「合格―不合格」ではなくスコアが出る試験であれば、まず受けてみるでもいいでしょう。
それでそこそこ取れるのであれば特に勉強時間を使わなくてもいいかもしれません。
英語関連資格の平均年収
日本では英語力が年収に反映される企業がまだまだ少ないため成果はピンきりなのですが、平均年収は500万~600万と言われています。
ただ将来的に英語が喋れた方が間違いなく良いのと、レベルが高くネィティブで話すことができれば年収1000万以上を稼ぐことも可能です。
ファイナンシャルプランナー
個人から、収支・負債・家族構成・資産状況などの情報提供を受け、それを基に住居・教育・老後など将来のライフプランニング、資金計画やアドバイスを行う仕事です。
国家資格の「1級、2級、3級ファイナンシャル・プランニング技能士」のほか、民間資格も乱立しています。
銀行や信託銀行、証券会社、保険会社などで資産運用等の相談に乗るほか、独立開業してファイナンシャルプランナー事務所を開業している人もいます。資産を「運用」(減る可能性がある)する相談を受けるので、大きな金融機関などではファイナンシャルプランナーを持っていないと、そうした相談職に任じないところもいます。
国家資格と民間資格の関係がわかりづらいので、こちらも合わせて読んでください。
「ファイナンシャル・プランニング技能士」は国家資格
「CFP認定者」「AFP認定者」(日本FP協会)は民間資格になります。
「技能士」各級は40%~80%と高いのですが
CFPは10%弱、AFPは20%前後です。
試験に合格する必要があります。「技能士」の方は実技試験(相談や提案のロールプレイ)があります。
「技能士2級」で200時間~300時間、3か月~5か月が目安になります。これなら転職のために独習しても比較的何とかなりそうです。
ファイナンシャル・プランナーの平均年収
ファイナンシャル・プランナーの平均年収はおよそ300~400万と言われています。
中には年収1000万以上を稼いでいる人もいます。
ビジネスマネジャー検定試験
東京商工会議所が主催する検定試験です。メンタルヘルス・マネジメントはメンタル分野に特化したマネジメントスキルの養成でしたが、こちらは管理職に求められるスキルや知識を総合的に問う検定試験です。
級はなく、70点以上で「商工会議所認定ビジネスマネジャー」を名乗ることができます。管理職として転職したい人はぜひ取得しておきたい資格ですが、そうではない人はそれほどアピール材料にはならないかもしれません。
民間資格です。
合格率55%前後
通信講座もありますが、テキストの独習で十分対応できます。
テキストを読み込めば1か月程度の学習時間でも十分に合格できます。広く浅いのが試験の特徴です。
ビジネスマネージャー検定の平均年収
基本的に管理職なので年収は高く、500万~800万ほどが平均となっているようです。
ただ職場や業種によって年収はピンきりなので、場所によっては平均を大きく下回ることも上回ることもあります。
基本情報技術者試験
以前は「第二種情報処理技術者試験」と呼ばれていました。情報処理の促進に関する法律第29条第1項に基づいて行う「国家試験」です。IT専門職として転職したい人は、これを持っていないと(特に未経験の場合)、スキルを証明することができません。
国家資格として、IT技術者としてやっていける「最低限」があるとわかる試験になります。
主にプログラマ向けの能力認定試験として、情報産業界では古くから重要視されています。
この資格を持っていないと採用の俎上に乗せない企業も多く、特に30代の場合これがないとIT企業経験者でない場合はお話にならない、というところも多いです。
IT関係は様々な民間資格がありますが、それらをいくつ持っていても、この国家資格に及ばない、そのくらい信頼性が高い資格になります。
また、公務員の技能職の任用資格や昇進条件にもなっていて、取得していると公務員への転職も有利になります。
国家資格です。
合格率25%前後
前提資格はありません。逆に、国または情報処理推進機構が認定した講座の修了者は修了日から1年間一部科目が免除になります。
特に文系の人は独学が難しく、専門学校などへ通わないと太刀打ちできない人も多いでしょう(その時点で諦めるのも大切です)。
初学者の場合200時間から300時間が目安だと言われています。
働きながらこの資格を目指す場合、3か月~5か月を目安にした方がいいでしょう。
それでも何が書いてあるのか理解できない、という方はこの資格に向かないと思って下さい。
基本情報技術者検定の平均年収
就職先によって平均年収が変わり、プログラマの場合は300万~500万、システムエンジニアの場合は500万~600万が平均と言われています。
30代の転職に向けた資格取得は取捨選択しましょう!
絶対に食べていける資格ならば、司法試験や医師、公認会計士などがあります。
しかし、これらの超難関資格は30代で思い立っても早々取得できるものではありません(可能性がゼロだとは言いません)。
長くても2年くらいで合格ラインに達する勉強ができ、かつ、転職につながりそうなのは今回紹介した資格や検定試験になります。
30代の転職は時間との戦いでもあり、資格コレクターを目指している場合ではありません。ご自身の適性を見極めたうえで、資格を取捨選択してください。
この段階なら、完全未経験の分野の資格でも間に合う可能性があります!
資格取得後に30代の転職を成功させるために重要なポイント
職種名にこだわらない
転職先を探す場合、自分が就きたい職種から探すのは当然のことです。
ただし、あまり職種名にこだわりすぎてしまうと、求人案件を見逃してしまったり、職種によっては求人案件自体が見つからなかったりします。
その理由の一つに挙げられるのが、求人情報のコスト削減です。求人情報サイトに募集広告を載せるには高額な費用がかかるため、職種によっては1つの求人に複数の仕事をまとめて掲載していることがあるのです。
例えば、保険の営業の募集であっても、募集内容にはファイナンシャルプランナーが記載されていたりします。
しかし、検索では保険の営業職だけがヒットするため、ファイナンシャルプランナーという職種に絞っていると案件を見逃してしまうのです。
こういったミスをしないよう、職種名にこだわらず、希望する職種に関連している職種名も併せて調べるか、転職エージェントを活用して隠れた求人案件もチェック出来るようにしておきましょう。
社風などを調べて職場環境を知る
転職では、給与や待遇、仕事内容などをメインにチェックしがちですが、もう一つ大事なのが社風です。
社風というのは働きやすさや職場の人間関係、雰囲気に大きく関わっています。
極端に言うと、いくらお給料が良くても希望した職種であっても、社風が合わなければ気分よく働くことはできません。
社風は実際に働いてみないと分からないと思うかもしれませんが、企業のホームページに社員の口コミが載っていることもありますし、企業理念や事業内容などからもうかがい知ることが出来ます。
最近は、SNSを運用している企業も増えているので、Facebookなどで職場の雰囲気やイベントなどレクリエーションを行っているかなど社員同士の交流環境も分かりますから、しっかり確認することが重要です。
やる気だけアピールをしない
仕事をするうえでやる気はとても大切なものですが、30代の転職においてやる気だけをアピールしてもあまり意味はありません。
一般的に、30代ともなれば社会人としての経験も豊富で、今まで培ってきたスキルやマネジメント能力を活かすというのがアピールポイントになります。
20代であれば、将来性も込みでやる気を買ってもらえますが、即戦力として期待される30代がやる気だけとなると、逆にマイナスなイメージとなってしまいます。
やる気をアピールする場合、具体的なビジョンを持っている必要があります。
何をどのように頑張って、どう変えていくのか、自分のキャリアアップなどのビジョン煮からめてやる気をアピールすることが転職成功へのステップになります。
妥協点を事前に決めておく
転職するからには、お給料も待遇も職種も、すべてにおいて今よりもより良くしたいというのは当然の希望ですが、残念ながら自分の希望をすべて叶える転職というのは難しいのが実情です。
希望する職種であっても給与が満足できない、待遇は理想的だけど勤務時間がライフスタイルと合わないなど、どこかで希望とのずれが出てくることは少なくありません。
完璧に満足出来る案件が見つからない場合、もっと探してみるか、希望に100%マッチする求人案件が出てくるのを待つと言う方法もあります。
しかしそれを待っているといつ転職が出来るか分かりませんし、もしかしたらさらに条件の悪い求人案件しかなくなってしまい、転職難民になってしまう可能性もあります。
そうならないためには、なぜ転職したいのか、その理由を明確にして把握しておくことが重要です。
転職をしたい理由が把握出来ていれば、転職先の条件の優先順位を決めることができます。
優先順位がはっきりすることで、妥協しても大丈夫な部分が事前に見つかりますから、転職先のミスマッチを防げます。
今の仕事を続けながら転職活動を進める
いざ、転職活動をしようと思い立ったら、すぐにでも現在している仕事を辞めたくなってしまうかもしれません。
確かに、転職活動は求人案件を探したり、履歴書の作成や面接に行ったり、やらなくてはいけないことがたくさんありますから、働いているとスムーズに進められないこともあるでしょう。
しかし、転職活動を始めてもすぐに就職先が決まるとは限りません。
気に入った仕事が見つからない、面接を受けても落ちてしまう、というような状態が続けば、お金もなくなってしまいますし、離職後の空白期間が長くなることで職歴にも空白期間が発生することになります。
転職活動というのは、早い人でも1ヵ月はかかりますし、平均すると半年ほどかかるといわれています。
万が一半年間転職活動をしたら、職歴の空白期間は6ヵ月となるので、転職活動という理由があるとしても採用担当者の心証は良いものではありません。
仕事を続けながらの転職活動は難しいと思うかもしれませんが、そんなときは転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントを使えば、希望に合った求人案件を紹介してもらえますし、面接のセッティングもしてもらえるので、仕事をしながらでもスムーズな転職活動ができます。
もちろん時間があれば自分で求人案件も探せますから、効率よく自分の希望に沿った転職先を見つけられるので、焦らずじっくり転職活動を行うことが出来ます。
まとめ【30代におすすめする比較表一覧】
以上、15の資格、検定試験を表にまとめましたので参考にして下さい。
資格・検定名 | 難易度 | 国家/民間 | 転職に有利度 | 勉強時間 |
---|---|---|---|---|
日商簿記検定2級以上 | ★★★ | 民間 | ★★★ | ★★★ |
医療事務 | ★★ | 民間 | ★★★ | ★★ |
宅建 | ★★★★ | 国家 | ★★★ | ★★★★ |
介護福祉士実務者研修 | ★ | 民間 | ★★★★ | ★★★ |
中小企業診断士 | ★★★★★ | 国家 | ★★★★★ | ★★★★★ |
メンタルヘルス・マネジメント検定試験(Ⅱ種以上) | ★★★ | 民間 | ★★★ | ★★ |
カラーコーディネーター検定試験(2級以上) | ★★★ | 民間 | ★★ | ★★★ |
ビジネス実務法務検定試験(2級以上) | ★★★ | 民間 | ★★★ | ★★★ |
【MOS】マイクロソフトオフィススペシャリスト | ★★ | 民間 | ★★★★ | ★★ |
行政書士 | ★★★★ | 国家 | ★★★★ | ★★★★ |
保育士(保育士試験で取得) | ★★★ | 国家 | ★★★★ | ★★★ |
社会保険労務士 | ★★★★★ | 国家 | ★★★★★ | ★★★★★ |
英語関連資格 | ★★★ | 民間 | ★★★ | ★★★ |
ファイナンシャルプランナー | ★★★ | 国家/民間 | ★★ | ★★ |
ビジネスマネジャー検定試験 | ★ | 民間 | ★★ | ★ |
基本情報技術者試験 | ★★★ | 国家 | ★★★★ | ★★★ |
難易度と転職への有利度など資格によってさまざまですので、限られた時間を有効に使って取得を目指してください。独立開業してももちろんOKです。
ただこの記事を読んでも自分がどんな資格を取得して、30代でどんな転職をしていけばいいのか疑問や不安がある方は少なくないと思います。
そんな方は30代の転職に特化したエージェントに相談してみても良いでしょう。
エージェントはこれまで数万人の転職を成功させてきたその道のプロなので、相談相手として適任ですし、仕事でそれをやっているので真剣に話を聞いてくれます。
登録は2~3分ほどで出来、料金も完全無料なので30代で転職を検討しているならまずは相談してみても後悔はないでしょう。
30代の転職におすすめの転職エージェント3選
30代の転職にオススメ:doda(デューダ)
doda(デューダ)
年代 | 20代~40代 | 雇用形態 | 正社員・契約社員・その他 |
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対象エリア | 全国(海外を含む) | ||
業界 | IT・通信インターネット・広告・メディアメーカー(機械・電気)メーカー(化学・素材・食品・化粧品)商社医薬品・医療機器金融建設・不動産コンサル・専門事務所(税理士など)人材サービス・コールセンター小売外食運輸・物流エネルギー(電力・ガスなど)旅行・レジャー警備・清掃美容・エステ教育農林水産・鉱業公社・官公庁・学校冠婚葬祭その他 | ||
おすすめ度 |
ポイント
- 転職サイトと転職エージェントの両方の機能
- 豊富な転職イベントと転職フェアが魅力
- 登録会員500万人、非公開求人数9万件
日本最大級の総合転職サービスdoda(デューダ)は単に求人情報をみるだけでも利用できますが、やはり30代の転職ならエージェントに登録してガッチリとサポートしてもらうべきでしょう。
dodaの魅力の一つが豊富なイベントと転職フェア。様々な企業の採用担当者と直接話ができます。
様々な業界の説明会や合同転職面談会、キャリアセミナーもどんどん参加して転職市場を把握しておきましょう。
キャリアアドバイザーのおかげで初めての転職も頑張れた(30歳・女性)
30歳直前に転職を決意。初めての転職だったので何から始めて良いかさっぱり分からず…そんな私が無事に転職できたのはdodaのキャリアアドバイザーになんでも相談出来たからです。書類選考や面接対策から徹底的に指導してくださり、職務経歴書の書き方まで詳細をアドバイスしてくださったので、自分なり強みをしっかり企業にアピールできました。おかげさまで非常に満足の行く結果となりました。
30代の転職にオススメ:JAC Recruitment
JACリクルートメント
年代 | 30代~40代 | 雇用形態 | 無期雇用 |
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対象エリア | 全国(海外を含む) | ||
業界 | サービス商社・流通・外食消費財クリエイティブ・マーケティング建設・不動産運輸・物流・倉庫金融コンサルティング・法律・会計IT・通信電気・電子・半導体機械・自動車化学金属・素材・エネルギーメディカル・バイオ医療・介護・福祉その他 | ||
おすすめ度 |
ポイント
- 高年収・ハイクラス求人を狙うなら
- 各業界・職種に専門特化されたコンサルタントが多数在籍
- 30~40代の管理職や専門職の転職支援に強い
コンサルタントの力量や熱心さ、親身さといった点で30代転職者から抜群の評価を得ているのがJAC Recruitmentです。
コンサルタントで選ぶならJAC Recruitmentで間違いありません。
一番親身な対応をしてくれた(30歳・女性)
転職するなら転職エージェントを利用しようと最初から決めていましたが、どこを利用すれば良いかわからなかったために大手数社と、コンサルタントの評判が良かったJAC Recruitmentに登録することにしました。
結果としてJAC Recruitmentで紹介された企業へ最終的に転職を果たしたのですが、大きな理由となったのはコンサルタントの方が親身になって私を支援し続けてくれたことにあります。
他社が時間の経過と共に事務的な対応に変わってゆく中、同社のコンサルタントだけは終始一貫して対応が変わらず、親身に、熱心に私を支援してくれましたね。
そのため転職エージェントと言うより人間として心から信頼できました。そうした信頼関係が良い結果を生んだと振り返ってみて思います。