職場で一緒に仕事をしていても「仕事ができる人」と「仕事ができない人」がいます。
大学は同じくらいなのに?
前者の方がいい大学を出ているのに?
なんでこんな(低い)大学を出ている人が仕事ができるの?
いろいろ思うところはあるはずですが、些細なきっかけで仕事の進め方が大きく改善し、「仕事ができない人」から「仕事ができる人」へ変わるはずです。
今回は「仕事ができない」と言われる人のチェックリストを紹介し、そうならないための対策方法、処方箋を考えたいと思います。
仕事ができない人チェックリストでチェックするメリットはこれ
- 仕事ができる人とそうでない人の習慣や態度の違いを知ります
- 仕事上の失敗リスクを負わずに、仕事ができるようなスキル改善法があります
- 「できる人」にならなくてもいい!「普通」のグループでいいや!と気楽に考えられるようになります
- 改善できる習慣と生まれ持った性格は異なります。できる範囲でコスパよく対策しましょう
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仕事ができない人の10個のチェックポイントと解決方法
仕事ができない人に対して、仕事ができるようになれ!と上から目線で指導するのは酷です(その人達だって働きアリの法則に従えば、「できない」グループに入る可能性がありますよね)。
チェックポイント1 目標を持って生きていない
仕事ができない人には明確な目標がない人が多いです。目標といっても、「絶対に部長になる」「このプロジェクトを成功させる!」といったキャリア形成についてのものだけではありません。
趣味に生きている人、職場以外のコミュニティに参加している人も目標があります。
「明日夜のコンサートには絶対行きたいから、仕事を今日中に片付ける!」
「結婚を30歳までにしたい!!婚活を有利にするためにも年収を上げたい」
「握手会のためにCDを100枚買って応募しなければ。仕事を終わらせてシリアルを入力したい!」
高尚な目的でなくても、思いっきり俗なことでもいいので、今なぜ働いてお金を稼ぐのか、目標を立てないと、漫然と生きていても仕事に身が入らず、オンオフの区別ができず、だらだらと時間ばかりを浪費してしまいます。
3年後の自分の姿をまず紙に書き出してみましょう。職場のことでも、プライベートな目標でも構いません。達成できそうなことを想像します。
頭の中で、達成可能な目標が設定されると、人間の脳から「やる気ホルモン」という物質が出て、ストレス耐性ができ、物事の前向きに取り組めるようになります。目標を達成すると、脳が気持ちよくなり幸福感や達成感を感じます。
とにか、具体的な3年後の自分を想像してください。そして、それを書いてより具体化してみましょう。
チェックポイント2 リスクに飛び込んでいない、言い訳ばかりしている
苦手な人と積極的にコミュニケーションを取るのは嫌ですし、そこでいじられたら傷つきます。また、セクハラやパワハラを受けてまで嫌な仕事をすることもありません。
避けられる仕事まで積極的にやりなさい、ということではなく、多少、「完全な安全地帯」から出て、知らないことやできないことに触れてみるという姿勢が大切です。仕事ができない人は、理由をつけて「リスク」に飛び込んでいません。言い訳ばかりしていませんか?
筆者の会社員時代の後輩で、まったく仕事ができない人がいました(大学はそこそこです)。
「どうしたらいいんでしょう・・」
と後輩は私に相談するのですが、ともかく自分の殻を破るべく
「まず、白いワイシャツではなくカラーシャツを着たらどう?」と返しました(私の会社はカラーシャツOKです)。
すると
「いや、できません、僕の部門は外部のお客様を迎えるので白いシャツと決まっています」(実際は決まっていないし、カラーシャツの人もいる)
「いや、できません。融資部門も関係するので、お金を貸す人は裏表がない白いシャツでないとだめなんです」
別に、たかがカラーシャツを着るだけで、飛び込めないリスクでは全くないのに、彼は理由をつけて「いや、できません」と断り、自分のフィールドから出てきません。仲がいい私ですらこれでは、職場の上司や同僚はコミュニケーション取れず低評価になるのも無理がありません。
新しく習い事を始めたり、資格試験に挑戦したりしてみましょう。
まったく新しいことを始めることで、「リスク」に飛び込む練習になります。下手に自分が知っていることではなく、まったく知らなかったことを始めれば、独りよがりな経験に基づいた「いや、できません」という癖がなくなるはずです。
チェックポイント3 何度もミスをしても仕事内容を改善しない
最初は失敗をしますし、失敗をしないとどこが悪いのかわかりません。「積極的に失敗してくれ」という上司もいます。
まさに「失敗は成功のもと」なのですが、「気を付けています」「反省しています」と言いながらまったく身についていない人がいます。先天的な学習障害で、覚えられない人も中にはいますが、それならば診断書を取って配慮を求めるべきです。
何度も同じ失敗を繰り返す人には、「いつまでも学ばない」「もう指導しても無駄」と思われ、あとは最低評価が下ってしまいます。
動画の人はちゃんこ鍋を学びに来ているのですが、まったく覚えられずかなり激烈な指導を受けています(動画は20年前のものなので、今ならこの指導はパワハラですが・・・)。ただ、こういう人に指導するのは難しく匙を投げられてしまうでしょう・・。
メモを頻繁に取る習慣をつけるのが近道です。でも「恥ずかしい」「こんな小学生みたいなことできるか!」と思ってしまいますよね。とりあえず、毎日簡単な日記をつけてみてはいかがでしょうか?
物事を振り返る、記憶と記録に留める習慣をつけるのは、日記を書くのがいいでしょう。
チェックポイント4 スケジュール管理ができない、スケジュール帳が空白である
仕事ができない人の特徴としてスケジュール管理が苦手ということがあります。時間があったはずなのに、8月31日に慌てて宿題をやることになり泣き言を言ってしまうタイプです。
仕事に余裕がなく、かつ
- 今すべきこと
- 今日すべきこと
- 今週すべきこと
- 中長期的な課題
の仕分けができず、行き当たりばったりで仕事をするため、スケジュール通りに進まず、仕事ができいない、とらく印を押されてしまいます。
かつて大ヒットしたアニメの監督は、演出やストーリーの組み立ては素晴らしいのに、スケジュール管理がまったくできず、何度も「落とす」(放送できずに総集編になる)ので、15年経った今でも業界で干されています。
いくら能力があっても、スケジュールを守らない人は根本的に信用されません。そういう人のスケジュール帳はどうなっているのでしょうか?Outlookの予定表が空白の人が多いのではないでしょうか?
Outlookなどメールソフトのスケジュール帳に予定を入れる習慣をつけましょう。パソコンを起動していれば自動的に通知が来ます。
パソコン(あるいはスマホ)のスケジュール帳なら、予定が視覚的にわかり、余裕がある時期と余裕がない時期も体感として理解できます。予定が詰まっている時に別の予定を入れて身動きが取れなくなる、ということもなくなるはずです。
チェックポイント5 前もって行動ができない、ギリギリになるまで動かない
「4」とも関係しますが、根拠のない自信で「まだ大丈夫」と動かない人がいます。泰然自若の姿勢は時には頼もしいのですが、根拠がなければ危ういだけです。
最後になって「ヤバい!」と慌てて雑な仕事をしてしまう、こういう人は仕事ができないですよね。
追い込まれて力を発揮する人もいますが、それが評価されるのは結果を出した場合だけです。根拠がない自信と緩慢な姿勢は、「傲慢不遜」という評価にもつながってしまいます。
大きな失敗をしないとわからない、というのが真理かもしれませんが、リスクが高すぎます。やはり、何も知らないこと、新しいことを始めて、油断ができない環境(かつ仕事に影響が出ない環境)に身を置いて、前倒しの行動をする習慣をつけるべきです。
チェックポイント6 よく遅刻をする
ブラック企業のように「新人は1時間前に出社」「みんな30分前に来て『自主的に』研修をしている」みたいなことがよいとは決して言いません。
2分前でも1分前で「間に合う」のと、結果的に「遅刻する」のでは、天と地ほどの開きがあります。仕事ができない人は、例え営業や客先訪問ではなく、社内のミーティングにも遅刻してしまいます。
理由は決まって「突発的な仕事があって」「前の仕事が終わらなくて・・・」
遅刻をする人は、段取りが悪いだけではなく、遅刻した分だけ「相手の時間を奪っている」
主体性がなく、家族のサポートを受けながら生活しているがあります。最近話題の(?)「子供部屋おじさん」ではありませんが(女性も該当します)、もし、生活に余裕があるならば一人暮らしをしてみてはいかがでしょうか?(家族と同居が悪いわけではありません!)。
誰も寝坊しても起こしてくれませんし、忘れ物に気を留めてくれることもありません。前述の筆者の後輩は、なんと静岡県から東京都内まで新幹線通勤をしていました。学生時代も都内の大学で、やはり新幹線通学です。「一人暮らしするよりも、新幹線の定期代の方が安い」ということを口癖にしていました。
まったく主体性がなく、ミスばかりだったのですが、ひょっとすると一人暮らしを学生時代からしていたら、ミスすることのリスクも体験していたのかもしれません。
チェックポイント7 指示待ち人間で、しかも指示通りの仕事ができない
仕事は「積極的に自分から気付く」のが大切ですが(もちろん、それで無償労働をせよというわけではなく)、受け身のまま、自分から仕事をする姿勢がないと、スキルが身についていきません。
バイトならば指示されたことだけやっても問題ありませんが、正社員であれば、いろいろなことを能動的に行い、「業務改善」していく姿勢が求められます。
結果的にみんなの仕事が減り、残業時間も削減できれば、「できる人」という評価になりますが、逆に、指示待ち人間という認識をされてしまうと、「言われたことしかやらない」「子どものお使いか!」という低評価につながります。まして、その言われたことも満足にできないようでは・・。
人に指示されず自分で決めて行く立場に身を置くこと、つまり、これも一人暮らしをしてみるといいかもしれません。
ずっと一人暮らしをしている人は、仕事上のリスクなしに主体的になるということだと、SNS上のコミュニティの管理人になってみるのはいかがでしょうか?趣味のSNSであればやる気も出て、先手を打って色々とイベント等を行い、動けるようになるかもしれません。
チェックポイント8 根拠のないプライドがある、他人を頼らない
これは詳しく説明しなくても大丈夫ですよね。「プライドだけは一人前」という人がいます。
知らないことは恥ずかしくないのに「知っている。私に指図は無用!」といいながら、致命的な失敗をしてしまうタイプいますよね。経験に裏打ちされないプライドは、仕事を進めるうえではかえって邪魔なものになってしまいます。
わからないことを「わかりません」と人に聞かずに「自分でできる」と思い込むと、部署全体、会社全体の損失につながることもあります。最初はみんな知らないのですから、部署の先輩や上司に頼ることはむしろ必要なんです。
これも新しい習い事をしてみましょう。知らない分野であれば、最初からプライドを低く、教えを請う態度をとれるはずです。ただ、これは仕事への姿勢というよりも性格なので、一朝一夕には改善しませんし、プライドが高い=悪とも言い切れず、難しい問題です。
チェックポイント9 あれもしたい!これもしたい!と飽きっぽい
かつての筆者の同僚でそういう人がいたのですが、新しいプロジェクトが始まるときに「私もやりたい!」と言って担当になり、自分ではできず、派遣やバイトに丸投げをしてすごく不評を買っている人がいました。
興味があり、積極性があるのはいいのですが、責任感がなく、流行りものに飛びつきインスタにUPする感覚で適当に処理する、そういう人がいて、周囲の人は大迷惑です。
引き受けた仕事は責任をもって最後までやるのが当たり前なのですが、外面がよく、上司にいい顔をしたい、けれども本人は仕事ができないタイプに、こういう人がいます。
これも性格なのですぐには直せません。1つのものに集中するのが正しいとも言えず、興味を持ったものに対して、一定の結果を出すことに注力していくしかなさそうです。
チェックポイント10 机上が汚い
本や資料の山に埋もれて仕事をしている人がいますが、筆者の知る限り、仕事ができる人はいませんでした。
逆に、毎日帰るときに、机上にはパソコンと固定電話のみ、という人で仕事ができなかった人はいませんでした。
必要なものや情報を取捨選択できる人とできない人の差がここに見て取れます。これが仕事の能力にも影響していると言っていいでしょう。
いらないものは捨てましょう。「いるかもしれないもの」は「いらないもの」のケースがほとんどです。断捨離する習慣をつけて、机上に何も置かないようにできればOKです。
机上がきれいな人はそれでも仕事をしているわけで、やはり、いらないものはいらないんですよ。
これらのチェックポイントに該当する人に仕事ができない人が多い傾向があります。もちろん、当てはまる=100%仕事ができないということではありませんが、組織の中で仕事をしていくうえでは、評価が下がる傾向になります。
10個、まったく当てはまらない人も少ないとは思いますが、半分以上当てはまる場合、ご自身が考えている以上に周囲の目は厳しそうです。
本当に今の仕事ができないと思えば転職を!
転職後、生き生きと働いて、超仕事ができる人になっているケースも少なくありませんよね。
アリは同じ女王アリから生まれたコミュニティの中でしか生きられませんが、人間は転職をして所属コミュニティを変えることができます。
コミュニティが変われば「仕事ができない人」という評価がなくなります。また「この人は~だからダメなんだ」という根拠なきレッテルも貼られません。
最後の手段というよりも、積極的に「できる人」に変わる方法として転職活動を考えてみてはいかがでしょうか?
年齢が早ければ転職もしやすく、求人も多く、みなさんに向いている職場がきっとみつかるはずです。
当サイトには転職関連のコンテンツや、転職サイト、転職エージェントの紹介もあります。ぜひ、一度登録してみてください。
「働きアリの法則」~全部「仕事ができない人」だったらどうなる!?
有名な「働きアリの法則」というものがあります。
アリの生態を観察すると
すごく働いているアリ:20%
普通に働いているアリ:60%
怠けているアリ:20%
の集団になっていて、働き者のアリだけを集めると、それが{働き者:普通:怠け者}=2:6:2に分かれ、怠け者アリが生まれ、逆に怠けているアリだけを集めても{働き者:普通:怠け者}=2:6:2となり、怠けていたアリの一部が働き者になるというものです。
これは人間社会や会社組織でもいえるそうで、超優秀営業マン部隊を集めても、歴戦のレンジャー部隊を集めても、怠け者が出てくるそうです。
これは悪いことではなく、怠け者、仕事ができない人の存在が、組織の「遊び」、何かあった時のサポート役として必要だからです。通常の仕事をしている時に、全員が100%がんばっていたら、何かあった時に対応できません。150%を求めたらうつ病になってしまいます。
だから通常時、平時に仕事ができない、50%もがんばらない人がいるのは、むしろ組織として健全なんです。だから、仕事ができない人は組織に重要な存在で、いる意味は大いにあります。
本気で100%の人間に「働きアリ」を求める会社があるとすれば、超ド級のブラック企業です。人を入れ替えができる機械、くらいにしか思っていません。だから、できないグループにいることに対してそこまで罪悪感を持たないでください。
仕事ができない人だけを集めて部署を作っても、即崩壊、ということにはならず、その中で仕事ができる人が出てきてがんばるはずです。
今回は、「仕事ができない」ことに気づき、「普通」に入るためのチェックポイントをお示しします。
仕事ができない人のチェックリスト10! まとめ
まとめ
- 「働きアリの法則」は職場でも通じる
- すべての人が「働きアリ」なのはまさにブラック企業である
- 「できないこと」にそこまで罪悪感を持たなくてもいい
- ただし、キャリアを考えた場合、せめて「普通アリ」のグループには居たい
- 改善しやすい「習慣」と直しにくい「性格」を区別する
- どうしても職場が向かない場合は「転職」も選択肢に入れる
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