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入ってしまったら心身ともにゴリゴリに削られていくブラック企業。
できることなら、いや絶対に入りたくないですよね。
これだけ世にさまざまな体験談やニュースが溢れていてもブラック企業の被害に遭う人が後を絶たないのは、どんなに気をつけても1回や2回の面接ではなかなか人格は見抜けないからです。
それと同じように、企業のほうも入ってもらうまでは良く見せるのに必死です。
もっといえば、ブラック企業の人たちは悪いところを隠すのに必死です。まんまと騙されてしまった人は、入社して数週間~数か月して「ここ、やばいところだ」と気づくのです。
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内定もらった会社の口コミが悪い時がある
面接ではとってもいい人に見えたのに、入ってしばらくしたら態度が豹変した、ものすごくやばい人だった……ということが何度もありました。
ブラック企業での地獄のような経験……いい人生勉強にはなりましたが、できればみなさまには同じ思いをしてほしくありません。面接以外にも、事前にその会社の良し悪しを判断する基準がほしいですよね。
運よくその会社に勤めていたことのある知り合いでもいれば話を聞けますが、そんなことはそうそうないです。
会社の評判(口コミ)サイトとは?
会社の評判(口コミ)サイトとは、一言でいうと会社版の食べログです。
その会社の元社員や現社員がさまざまな項目について評価(最大☆5つ)とコメントを載せていることが一般的です。
項目はサイトにもよりますが、「給与」「人間関係」「ワークライフバランス」「女性の働きやすさ」「入社理由と入社後のギャップ」「退社理由」などがあります。
「辞めた人が逆恨みも込みで書いているからあてにならない」という意見もあります。
もちろんそういうケースもあると思いますが、多少話が盛られていたとしても火のないところに煙は立たないのではないかなというのが今の意見です。
有名サイトである転職会議や就職会議もこういったサイトです。
内定をもらった会社の口コミが悪いのに入社して後悔した体験談
入社前日に見た社長の性格に関する口コミが事実でしかなかった
まずは、内定承諾後にとんでもない口コミを見てしまったが、そのまま入社してしまった失敗談です。
面接のときは気さくで優しい人に見えた社長。内定後の条件面談の日も、オフィスを見学させてもらった際ににこやかに手を振ってくれました。
しかし。入社の前日、とんでもない口コミを見てしまったのです。
「社長はとてもネチネチした性格で、一度機嫌を損ねるとずっとターゲットにされる」という内容でした。
私はこう思いました。
どちらにしても明日から出社で今更断れないし、この人は会社との関係が悪かったようだし、きっと逆恨みでこんなことを書いているのだろう。
結果から言うと、残念ながらこの口コミは事実でした。
社員への悪口が溢れていた
まず入社してひと月しか経っていない時に、私の上司に当たる人の悪口を私に言ってきました。「あいつの言ってることはおかしいから信用しないほうがいい」と。
言われた人にも非はあったかもしれませんが、だとしてもそんなことを部下である私に言ったらその人は仕事をしづらくなります。
若い人に言ったら、中には「社長が言っているんだから、言われている相手をバカにしていい」と考える人もいるかもしれません。
人間だから好き嫌いはあるにしても、社長のすべきことではないですよね。
その場にいない気に入らない社員の悪口、嫌いな社員の発言中は獣のような目で睨む。
いつかは回ってくると思っていた通り、やがて私も気に入らないリストに入り、特に辞める前の数か月はずいぶん嫌がらせされました。
内定もらった会社の口コミが悪い時の対処法
悪い口コミが大量にある会社は内定辞退する
次は口コミによって入社しないで済んだ話です。
一番最近の転職活動で、ある会社に内定をいただきました。これまた面接ではとても優しそうな方だったのですが……上記のような失敗をしているので、内定をもらった会社の口コミは念のため調べておくようにしていました。
すると……
「知識をひけらかしてきて知らないと馬鹿にしてくる。幼稚」
ん……? 前の会社の社長と一緒じゃん。駄目じゃん。
さらに「大声で怒鳴られていた」もっと駄目じゃん。
結果、そこに書いてあったことは事実とのこと。
自分も若くて血の気が多かったからそういうことをしてしまった。削除依頼を出したけど消せなくて、それで反省して今は気を付けている、という話でした。
悪い口コミを書かれるような人間はそうそう変わらない
正直に話してくれたところには誠意があるかもしれない、と思って悩みましたが、何人もパワハラ社長を相手にしてきた私はひとつわかるようになったことがありました。
「人を馬鹿にしたり攻撃したりする人の人間性はそう簡単に変わらない」ということ。
そして、断ることを決心しながら再度口コミを読み直したところ「数少ないいい内容の口コミは社長本人が書いている」ということも暴露されており、どこまで本当かはわかりませんが本当だとしたらやばすぎるし嘘だとしてもそんなこと書かれるほど恨まれてるのもやばい。
この対応からも人間性がうかがえ、あらためてお断りしてよかったと思いました。
自分を守るためにチェックするべき会社の口コミ
会社の口コミ、もちろんすべてが正しいとは限りませんが、見ておいて損はないと思います。「(会社名) 評判」で検索しましょう。
最低限チェックするべき2つの項目
時間がない時はこの2つだけでもチェックすることをおすすめします。
☆の合計が3未満ではないか
複数人が書いて平均3にもいかないというのは何かしら問題があります。
悪いことは言わないのでやめておきましょう。
食べログやホテルも、3未満だと行くのを躊躇しますよね。
「退社理由」には何が書かれているか
さまざまな項目を見ている時間がない場合は「退社理由」を見ましょう。自分が過去に会社を辞めた・やめようと思っている理由と同じ理由で辞めた人がいる場合、同じような問題がある可能性が高いです。辞めた原因=耐えられないこと なので、同じ内容だったら入社しないほうが賢明です。
時間があればさらに見たほうがいいところ
時間に余裕がある場合にはこんな項目も見ましょう。あくまで個人の経験ですが、ご参考まで!
「給与」の欄は転職サイトよりも実際に近い可能性がある
転職サイトで書かれている給与例は「そのポジションで比較的給与がいい人」のものであることが多いです。
それを基準にして「入社後同じくらいまで上がる」と思っていると期待ほど上がらない、ということもあります(実際に入社したらあれは一番上の人の給与だったのだな、とわかったことが何度かあります)。
評判(口コミ)サイトでは、少なくとも実際の給与より高く書く人はいないですし、主に何らかの不満があって辞めた人たちが書いているので給与にも満足していなかった人寄りになりますが、自分と同じ職種・年代の人の給与額の参考にチェックしておくといいと思います。
「評価の基準」で不公平な評価があるかどうかチェック
ここに「社長や上司に気に入られるかどうか」「公平ではない」というようなことが書かれている場合、そういった事実が全くないのに話題にあげることはないので、よく検討したほうがいいと思います。
「人間関係」は個人差があるが、平均が悪いところは要注意
人間関係は人によって感じ方のずれがいちばん出やすい項目。いいと書いている人がいるからといって安心できませんし、悪いと書いている人がいるから絶対に悪いというわけでもありません。他の項目ももちろんそうですが、特に参考程度に見たほうがいい項目です。ただ複数人が書いていて平均が低い場合、何らかの問題がある可能性がありますので注意してほうがいいです。
「女性の働きやすさ」は面接よりも現実に近いかも
ここも「〇〇職の女性が出産後に働くのは難しい」と書かれている場合、実際に子供を育てながら働くのは難しいという実感があるということです。
産休・育休自体は法律で決められているのでない会社はないのですが、実績があるかどうかはまた別。筆者が経験したほとんどの会社は入社してみて産休・育休の実績がないと知ったというパターンでした。
これに関しては、面接で「産休・育休があるか」ではなく「産休・育休の実績があるか」を聞くことである程度知れると思います。
内定もらった会社の口コミが悪い時の対処法まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございます。
口コミはあくまで他人の評価であり、さまざまな中の一要素です。参考にどういう決断をしたとしても自分の責任ですが、内定先に入社するかどうかを決める要素のひとつとしてぜひ
ご活用ください。一人でも多くのみなさまが、悔いのない決断ができるよう願っております。