薬剤師は転職をする人が非常に多い職種なので、その理由も様々なものが存在しています。
そこで今回は薬剤師の転職理由をランキング形式で紹介していきますので、退職時や面接時にそれっぽい理由を説明するために使いたい方はぜひ参考にして下さい。
目次【クリックして移動できます】
薬剤師の転職成功には理由をはっきりさせるのが重要
転職で失敗する一番の原因は、転職しようと思った理由を自分で正確に把握していないことです。
転職理由が曖昧だとその理由を解決できる職場を選べないだけでなく、退職や面接の際の説明でも失敗してしまいます。
そこで以下では薬剤師の転職理由ランキングを紹介しまるので、自分に当てはまる理由をしっかり見極めてそれを解決できる転職成功のために役立ててください。
退職や面接にも使える!薬剤師の転職理由ランキング!
1位:スキルアップのため
実際の転職理由は2位の「年収が低い、昇給が少ない」というものなのですが、場合によっては角が立ってしまいますので、薬剤師の転職理由として最も使われているのは「スキルアップのため」というのが多いようです。
実際、薬剤師は専門職ですからスキルアップをして自分の知識や技術を高めたいという目的を持つ方はとても多いです。
現場で働いていると、毎日同じ業務の繰り返しになってしまいますし、調剤薬局やドラッグストアなどでは薬剤師以外の業務もしなくてはいけないので、進化する医療業界から置いてきぼりになってしまう不安を覚える方も少なくありません。
代わり映えのない人間関係とルーティンワークでは、確かにスキルアップをするのは難しいですから。そのための環境が整った職場に転職するしかないでしょう。
2位:年収が低い、昇給が少ない
薬剤師に限らず、転職する人の多くが理由として挙げるのが年収が低い、昇給額が少ないということです。
薬剤師の年収平均は約500万円なので普通の企業の年収から見れば決して低いということはありませんし、新卒採用の場合だと他業種の新卒よりかなり高額な年収をもらっています。
それでも年収が低いと感じる人が多いのは、仕事内容の責任の重さと労働量が給与と釣り合っていないことが多いからのようです。
薬剤師は病気を治す、もしくは症状を緩和するための薬を調剤しますが、中には副作用のリスクがあるものや命に関わるような薬を扱うので、医師や看護師と同じぐらい神経を使います。
それだけの仕事をしているのに医師と比べると年収が低いため不満を感じたり、あまり上がらない昇給額に不満を持ったりしてしまうのでしょう。
年収や昇給に関してはよほどのことがない限りその職場にいても大幅なアップは見込めないので、早い段階で転職をするのが正解です。
3位:待遇の不満
転職理由の3位となったのは待遇への不満です。例えば週休2日のはずなのに休日出勤が多くて休みがない、人手不足のせいで毎日残業がある、残業をしてもサービス残業にされるなど、提示された労働条件とは乖離した環境に不満を持っている人はかなり多いようです。
また、産休や育児休暇を取りたくても実際には取らせてもらえない、時短勤務のはずなのに結局残業させられる、シフト自由となっているのに店舗都合で変更が多いなど子育てができない環境に不満を持っている女性薬剤師も少なくありません。
子育てがしやすい労働条件だから働いたのに、それが守られなければ不満が出るのも当然と言えます。
待遇に関しては最初からその条件を守る気がある企業であれば施行されているはずですから、それが守られていないということはどんなに訴えても改善される見込みは少ないでしょう。
年収と同じで薬剤師ファーストではない企業で働いていても自分が損をするだけですから、早めに転職をするのが正解です。
4位:人間関係・上司への不満
薬剤師業界は女性が多いため、職場の環境によっては人間関係が悪いところもあるようです。
女性の場合、人間関係がこじれると陰口を言われたり仲間はずれにされたり、陰険な嫌がらせを受けることもありますし、仲が険悪になりすぎると業務上の伝達が行われず仕事に支障をきたすこともあります。
こういった状況になる背景には仕事の忙しさや待遇の悪さなどが関係していることも多く、ハードな労働環境のせいで不満が溜まることで人間関係を悪化させてしまいます。
さらに本部が人材を大切にしない会社だと、上司との折り合いも悪くなりがちです。自分に原因がない人間関係の悪化は改善するのも難しいですし、メンタルへの負担も大きいので早々に見切りをつけて、転職サイトなどを利用して環境の良い職場を探しましょう。
5位:仕事のやりがいが感じられない
病床数の減少や診療報酬の改正のため、経営難になる病院が増えています。また小規模の調剤薬局は大手に吸収されたり、ドラッグストアでもM&Aが行われたりするケースが増えているため、薬剤師として働いていても安定性が感じられず、それが仕事のモチベーションの低下になっている方が多いようです。
将来的に自分の立場がどうなるのか分からない職場では、頑張って仕事をしようという気にならないのは当然かもしれません。
どんな待遇であっても仕事にやりがいやキャリアアップへの目標があれば毎日が充実しますが、会社の成長が見込めないのであればやりがいも感じられないので、時間を無駄にしないためにも伸びしろがある企業に転職するのが正解です。
理由別!薬剤師の転職を成功させるコツを紹介
年収に不満がある場合
年収が不満で転職をするのであれば、転職エージェントを利用するのが成功のコツです。
薬剤師の年収は他の職種と比べると高い方ですし、求人情報でもそこそこの年収が記載されていますから、今より少しでも高くなればそれで良いと思う方もいるかもしれません。
しかし、最初はそれで満足かもしれませんが年収の伸び幅が少なかったり、業務が思いの外過酷だと働いているうちにまた年収に関して不満を持つことになります。
雇う側は少しでも低い年収で雇いたいというのが本音ですから、求人広告に記載する年収は最低ラインで設定しています。
つまりもっと高い年収を出せるとしても、とりあえず低い年収を記載していることが多いため、そのままの条件で就職をするのはもったいないのです。
しかし転職エージェントは年齢や実績に見合った年収の相場を把握していますから、条件交渉によって記載されている年収以上での転職をサポートしてくれます。
給与に関する条件交渉は成功するために進め方やアピール内容などのポイントがあるので、転職のプロに頼ってしまうのが成功の秘訣です。
待遇に不満がある場合
待遇に不満がある場合は、まずどういったことが不満なのかを具体的に洗い出しましょう。
不満を感じることが年収というようにはっきりしていればいいのですが、待遇に不満を感じる方はその対象が多いせいで転職の目的を見失いがちです。
例えば休みが少なく残業が多いという不満があるのに、年間休日が多いというだけで転職先を決めてしまうと、新しい職場で残業が多かった場合また転職したくなってしまいます。
ですので、待遇という大まかなくくりではなく具体的に不満を感じる待遇を自分でしっかり把握して、それをクリアするための希望条件を明確にしましょう。
ただし、希望条件が多すぎるとそれに合致する求人案件が見つからないこともあります。転職活動はだらだら続けていても成功する者ではないので、希望条件に優先順位をつけて、絶対に譲れない条件と妥協できる条件を決めておくのがおすすめです。
それでも求人案件が見つからないというのであれば、少しでも希望条件を満たす転職ができるよう、転職エージェントに条件交渉をしてもらえば転職も成功しやすくなるので一度相談してみるといいでしょう。
スキルアップをしたい場合
スキルアップには薬剤師としてのスキルを深めるというものと、仕事の幅を広げると言うスキルアップの2種類があります。
薬剤師としてのスキルアップを目指すのであれば、研修制度やキャリアアップコースが完備されている職場を探すことが重要です。
調剤薬局より病院勤務の方が新薬などの知識を覚えられるなど、勝手な思い込みで転職をしてしまう方もいるようですが、病院勤務だからといって新しいスキルが身につくとは限りません。
どんな職場であっても、最前線の情報を勉強するには研修や勉強会などが必要です。勉強できる環境が整っていなければ、毎日同じ仕事の繰り返しという状況は変わりません。
もちろん違う職場に転職をすれば仕事の幅を広げることはできますが、それが目的出なければ転職に失敗することになりますので、同じスキルアップであっても、自分がどういったスキルを高めたいのかをきちんと考えて転職先を選ぶことが重要です。
人間関係を改善したい場合
人間関係で転職する場合は、何が原因で関係が悪化しているのか、問題が人にあるのか職場環境にあるのかなどをしっかり分析しましょう。
ただ性格の悪い人がいるというだけであれば普通に転職をするだけで人間関係問題は解決しますが、職場環境のせいだと転職をしても同じ状態になるかもしれません。
サービス残業が多い、忙しくて休憩が取れない、シフトを勝手に決められてしまうなどハードな職場環境のせいで人間関係がぎすぎすしているのであれば、転職をする際に職場の状態を客観的に確認しておく必要があります。
そのためには応募したい企業が決まったら口コミを検索したり、実際に店舗に足を運んでスタッフ間のやり取りや雰囲気をチェックしておけば、人間関係の善し悪しもある程度は分かります。
また、転職エージェントに登録して、職場の人間関係や福利厚生、待遇がきちんと施行されているのか確認してもらうのも効果的です。
福利厚生や待遇への不満がない職場であれば、人間関係も良好になるので気持ち良く働ける転職ができます。
仕事のやりがいを感じるためには
仕事のやりがいは人によって異なりますが、年収や待遇ではなく自分の働きが会社の発展に繋がる、人に喜んでもらえるということをモチベーションにするという方も多いでしょう。
どんなに自分が頑張っても会社自体が発展しようとしていなかったり、患者さんのための調剤だと言う意識がなかったりすると、ただ調剤や服薬指導を機械的に行っているだけになってしまいます。
ですので、やりがいを感じたいという方は調剤薬局以外の事業展開を行っていたり、調剤薬局事業だけでもかかりつけ薬局や地域密着型の薬局を目指したりするような方針を持っている会社に転職するのが正解です。
事業展開や自社の成長戦略に関しては企業のホームページを見れば分かりますが、詳しく正確な情報が欲しい場合は、募集企業の情報に詳しい転職エージェントに相談してみるのがおすすめです。
転職理由を薬剤師の面接で上手く伝えるには?
ネガティブな理由でも前向きな理由にすり替える
基本的に、転職しようと思った理由は正直に話すのがベストです。
面接官は何人もの応募者を面接していますから、嘘をつくとすぐにバレてしまいますし、嘘をつくということは何かうしろめたいこと、ごまかしたいことがあると思われて良い印象を与えません。
と言っても、辞めた理由がネガティブな場合はそれをストレートに伝えるということではなく、ポジティブな内容に切り替えることが重要です。
例えば人間関係に不満があった場合、違う環境で自分を成長させたくなった、というように理由を前向きに伝えましょう。ただの不満も言い方を変えるだけで、やる気のある人という印象になり好印象を与えることができます。
自分がどうなりたいのかを具体的に話せるようにする
スキルアップのため、将来性のある職場で働くためという転職理由を言う方は非常に多いのですが、このように漠然とした理由では面接官には納得してもらえません。
面接官は最終的にあなたがどのように会社に役立ってくれるかという部分を判断しますから、ありきたりの転職理由ではブラックでもない限りその他大勢の希望者に埋もれてしまいます。
スキルアップを目指すのであれば「管理薬剤師を目指したい」「エリアマネージャーになりたい」など、具体的なスキルアップの目標を伝えましょう。
具体的な目標を伝えれば、面接官も採用後のイメージがわきやすいので採用にも繋がります。
転職エージェントと面接の練習をする
どんなに薬剤師としての経験や実績があり、売り手市場だと言われる薬剤師の転職であっても、やはり面接というのは緊張します。
特に希望条件にぴったりの求人案件の面接であれば、当然ですが受かりたいと言う気持ちが強いのでより緊張感が高まります。
緊張すると面接対策をしていても応え方を忘れてしまったり、転職理由を上手く伝えられなかったりすることも少なくありません。想定外の質問をされたりすると、戸惑って答えに詰まってしまうこともあるでしょう。
緊張で面接に失敗するという人も多いので、そんな時は転職エージェントで面接の練習をしておいたり、面接代行を依頼するのがベストです。
転職エージェントはたくさんの転職者の面接をサポートしているので、面接官が質問してきそうなことをあらかじめ予測してくれます。
そこで質問内容を聞いたり予行練習をしておけば本番の緊張も和らげることができますし、想定外の質問にも冷静に答えることができますので、面接で緊張する方は転職エージェントを利用のがオススメです。
薬剤師の転職成功は理由をしっかり把握することが重要
現在の職場に不満があったり、スキルアップやキャリアアップを目指す場合は転職をするのは正解ですが、転職をすればバラ色の人生が待っているというわけではありません。
転職に成功するにはどうして転職したいと思ったのか、その理由をしっかり把握することが重要です。
その上でエージェントを活用して面接対策や面接同行サービスを利用すれば、面接が苦手な人でも売り手市場の薬剤師で転職を成功させることは難しくありません。
大変なのはよく言われている通り、「会社に入るよりも退職」ですので、そこを上手く成功させる事が課題となります。
そこさえ乗り越えればあとは転職サイトなどを活用すれば数万件の求人から自分の希望に沿った職場を探せますし、エージェント経由でハローワークに掲載されている年収や待遇よりも好条件で転職することが可能です。
ただ転職サイトによって求人の傾向やエージェントの対応、サービス内容が異なります。失敗しないためにもまずは最低3つのサイトに無料登録をして、その後一番相性の良かったサイトや、親切なエージェントがいたサイトで転職活動をすることをおすすめします。
どこも完全無料で利用できますし、一つのサイトだと比較ができず転職後に後悔する事にも繋がりやすいのですが、複数のサイトに登録すればそのリスクを防ぐことができます。