薬剤師の転職先は調剤薬局、病院、製薬会社、ドラッグストアなど多岐にわたりまが、いずれも面接は必須です。
薬剤師不足が解消されつつある昨今「選ばれる薬剤師」になるためには、これまで以上に面接対策をしっかりと行わなければいけません。
薬剤師の転職面接でよくある質問と回答例についてまとめました。
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薬剤師の転職面接で落ちないための注意点
回答はネットの例文ままにしない
よくある質問を調べて、回答を研究するのは大切なことです。しかし、ネットで検索してヒットした模範解答を寄せ集めただけで満足してはいけません。
それでは答えとしては間違っていないものの、面接官も模範解答は事前に把握していることがあるため、心に響くものにはならないでしょう。
模範解答を踏まえて、自分の話として再構築するプロセスが非常に重要です。
「自分の頭で考える」ことを忘れず、できるだけオリジナリティのあるエピソードを盛り込むようにしましょう。
質問されていないことは答えない
事前に面接対策をすればするほど「あれもこれも答えたい」という気持ちにもなるものです。
しかし、どんなに素晴らしい回答を用意していたとしても「自己PRをお願いします」といわれているのに志望動機までまくしたてるのはやめましょう。
面接は応募者が言いたいことをいう場面ではありません。面接の主役はあくまでも面接官です。
「相手が知りたいと思っていることに、いかに的確に答えられるか」が勝負と心得てください。
逆質問で失敗しないようにする
他の業界同様に薬剤師の転職面接でも「最後に質問はありますか?」と、逆質問されることもあります。
しかし、いくら「ご自由に」といわれてもストレートに金銭面や待遇面の質問をするのはやめましょう。
まれに「たくさん質問してやる気を見せる」と考える人もいますが、むしろ悪い印象しか残しません。
質問は基本的に1つ、多くても2つまでにとどめるようにしてください。公式サイトや求人サイトを見ていればわかるような質問もダメです。
できれば、それまでの面接官の質問を深掘りする内容で「大学時代に専攻していた◯◯の知識を活かせるか?」など、将来性のある話になるようにしてください。
薬剤師の転職面接における服装の注意点
地味な色合い、清潔感のあるスーツにする
どんなに受け答えが立派でも、服装に問題があると不採用になってしまうこともあります。
一般的なスーツならば問題ありませんが、薬剤師という仕事柄、とくに清潔感には気をつけましょう。
薬剤師の通勤スタイルは意外と自由ですが「面接は普段とは違う」と、緊張感を持つことも大事です。
就活で着ていた古いスーツは使わない
「面接では上手く話せたのに、なぜか毎回落とされる」という人は、外見に問題がある可能性があります。
もしかしたら、就職活動の際に着用していたスーツがもう似合わなくなっているのかもしれません。
その他、自分では気づかない点もあるので、家族や友人にチェックしてもらうようにしましょう。
女性薬剤師の転職面接の注意点
化粧やネイルは控えめにする
とくにドラッグストアなどに勤務していると化粧やネイルに関してはあまりうるさく言われないかもしれません。
しかし、転職面接では健康的で清潔感のあるナチュラルメイクが無難です。
まつエク、マスカラ、アイラインなどは省略するか控えめにするようにいましょう。アイシャドウ、口紅などは、ラメ厳禁なのは言うまでもありません。
ネイルやアクセサリーを付けている場合はオフにする
職場によってはシンプルなジェルネイル程度では問題ないかもしれませんが、医療機関の面接ではNGです。
面接当日までには必ずオフするようにしてください。爪は短く切り、結婚指輪以外のアクセサリーは外すようにしましょう。
薬剤師の転職面接でよくある質問と回答の例文
薬剤師の転職面接では職場に合っているか・一緒に働きたい人物か・長く働いてくれそうかをチェックされます。
質問にはある程度パターンがあるので「相手は何を知りたがっているのか?」と、質問の真意を考えながら答えるようにしましょう。
「自己紹介をして下さい」
多くの場合、面接は自己紹介でスタートします。
まずは、面接の機会を作ってもらったお礼を伝え、氏名や経歴からスムーズに自己PRへとつなげていきましょう。
しかし、自分の長所をあれもこれもとアピールするのはかえって逆効果です。
1つか2つにポイントを絞って1分以内を目安に具体的なエピソードを交えながらわかりやすく説明しましょう。
ありのままの自分を伝えるというよりは、応募先の求める人物像にいかに自分が合致しているかを表現するのが大事です。
自己紹介の回答例
「前の職場を退職した理由を教えて下さい」
「給料が安かった」「休日が少なかった」「人間関係のストレス」など、ネガティブな理由で前の職場を退職した人も少なくないでしょう。
しかし、採用する側に「そんなことで辞めてしまったのか。うちも長続きしないのではないか?」と、思われないようにしたいところです。
たとえ事実はどうあれ、退職理由はできるだけポジティブな理由をあげるようにしましょう。
以前の職場の悪口は厳禁です。「キャリアアップのため」「一生働ける職場環境を求めて」など、将来性を感じさせる回答を心がけてください。
退職理由の回答例
「当社を志望した理由を教えて下さい」
どんなにポジティブな転職理由を告げても企業側に「それは他社でも実現できるのでは?」と、思われては不採用になってしまうでしょう。
志望動機も必ず聞かれる項目のひとつなので、しっかりと考えておきたいところです。
しかし「御社以外は考えられない」という言葉だけではNG。なぜそう思い至ったのか必然性のある理由が重要です。
それにはまず、しっかりと企業研究を行いできるだけ情報を集めるようにしましょう。
志望動機の回答例
「将来の希望はなんですか?」
仕事に対してどれだけ本気なのかを見る質問です。どんな薬剤師になりたいのか具体的に話すことができるように準備しておいてください。
薬剤師になった理由、これまでどんなポリシーを持って働いてきたのかを踏まえて説明できれば「一貫性がある人物」とアピールすることもできるでしょう。
さらに、理想とする将来像に向けて何をすべきと考えているかまで説明できれば完璧です。
将来に関する回答例
薬剤師の転職は専門のエージェントがおすすめ
転職エージェントとは
転職エージェントとは転職支援会社の担当者のことです。転職活動中の薬剤師ならば一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
転職エージェントの他に求人エージェント、コーディネーター、キャリアコンサルタントなどの名前で呼ばれることもあります。
転職支援会社のサイトで登録すれば、だいたいその日のうちに連絡をもらうことになるでしょう。
転職エージェントのメリット
転職エージェントは基本的に企業からの紹介料が収益となっています。そのため、求職者はすべてのサービスを無料で利用できるのは大きなメリットといえるでしょう。
転職エージェントは求人サイトや転職情報誌には掲載されていないような求人情報を教えてくれることも少なくありません。
面接日の調整、給料交渉などの代行もお願いできるので、仕事をしながら転職活動をしている忙しい薬剤師にもおすすめです。
書類の書き方・面接の答え方などのノウハウも教えてくれますし、薬剤師の転職活動を強力にバックアップする存在であることは間違いありません。
キャリア相談や面接対策もしてくれる
すぐに理想通りの求人情報が見つからなくても、転職エージェントに希望する給与、通勤時間、職場環境などを伝えておけば、条件に合った求人が出た時に教えてもらえます。
転職エージェントは企業の内部事情を熟知していることも多く「入社前に知りたかったこと」を教えてくれるでしょう。
また、転職エージェントは面接対策や、自分の長所を応募先に上手く伝える方法などもアドバイスしてくれます。
そのため、面接が不安な方は利用しない手はないでしょう。
薬剤師の転職面接の対策やよくある質問まとめ
最後に、今回の記事のおさらいをしましょう。
- 薬剤師の転職面接にはよく聞かれる項目がある。事前に調べてどう答えるか研究するのは大事。
- 事前研究は大切だが、ネットの情報を切り貼りしただけのものはNG。自分ならではの回答を具体的なエピソードを盛り込みながら考える。
- 聞かれていないことまで答えるのもダメ。ポイントをしぼってわかりやすく伝えたい。
- 面接では言葉以外のところも見られている。服装、化粧、ネイルなどにも注意。
- まずは求人情報を集めて面接にまでこぎつけることも重要。転職エージェントに相談してみるのもおすすめ!
薬剤師の転職面接は、他の業界と比較してとくに厳しいということもありません。
よくある質問に対して事前に準備をしておけば十分乗り切れるでしょう。
時には転職エージェントに相談してみるのもひとつの方法です。転職をこれまでの経歴を振り返るきっかけとして、よりよいキャリアアップを目指してみませんか?