ブランクのある薬剤師が復職で知るべき11のポイント!

ブランクのある薬剤師

薬剤師は女性が67%を占める職業なので必然的にブランクのある薬剤師が多くなります。

そこでブランクからの復職を検討している薬剤師に向け、復職前にするべきこと、成功のポイント、心構えや注意点、子育てに理解のある職場が見つかる転職サイトを紹介しています。

ブランクのある薬剤師の復職は難しい?

普通の職種は、子育てや出産によるブランクがあるとその分技術力が低下していたり、最新の知識がなかったりするため、ブランク前と同じ待遇での復職は難しいと言われています。

しかし、結論から言ってしまうと薬剤師の場合はブランクが不利になることはありません。

というのも薬剤師の資格は簡単に取れるものではありませんし、現在も人手不足が続いているためです。

また、薬剤師のフィールドも調剤薬局や病院だけではなく、近年はドラッグストアや福祉施設などにもどんどん広がっているので、実は求人案件は年々増加しているんです。

つまり薬剤師の就職は売り手市場なので、例えブランクがあったとしても復職が難しいということはありません。

ブランクのある薬剤師の復職の不安と解消法

保険制度や法改正、業務への不安

薬剤師_ブランク_確認するべきこと

ブランクのある薬剤師は様々な不安を抱えていると思いますが、その中でもよく言われているのが医薬品の知識や業務に関する不安です。

調剤報酬や薬価改定は2年に1度のスパンで行われるので、ブランクの年数によっては現役時代とまったく違ってきます。

保険制度や法改正による報酬や薬価改定は現役の薬剤師でも覚えるのが大変なので、ブランクがある薬剤師がすべてを把握するのは困難です。

だからといって復職してから徐々に覚えていけば良い、と言う姿勢では自分自身が働きづらい思いをします。

また、病院薬剤師で働く場合は患者さんから何か訪ねられたときにまったく答えられないとなると、信頼を失ってしまうこともあります。

前もって情報収集や勉強をしておく

もちろん正確にすべての知識を覚えなくてはいけないわけではありませんが、スムーズに復職をするためにも前もって保険制度や法改正の情報を仕入れておきましょう。

また、薬剤師専門のエージェントに相談し、ブランクのある薬剤師に理解のある職場や、研修が充実している職場を紹介してもらうのも良いでしょう。

ブランクが選考で不利にならないか

結論から言うと、子育てによる数年程度のブランクであれば選考で不利になることはほとんどありません。

薬剤師は現在も人手不足が続いているため、多少のブランクがあっても問題なく復帰できるでしょう。

ただし10年、20年ほどのブランクがあると流石に不利になるケースがあります。

ブランクOKの求人に応募する

多くの職場はブランク3年以内であれば問題なく採用されますが、より安心を取るなら「ブランクOK」「ブランク歓迎」と書いている求人に応募しましょう。

ブランクOKと書いている職場であれば不利になることはまずありませんし、先輩の薬剤師が勤務していてブランクの戸惑いや、子供の急な病気、送迎などにも理解があることが多いです。

ブランクOKの薬剤師求人は転職サイトに多くありますので、大手サイトに会員登録して確認すると良いでしょう。

子育てを理解してもらえるか

子供によりますが小学校~中学校に入るまで、何かと体調を崩す機会が多いです。

そのため、子育てでブランクのあった薬剤師は子供の体調不良や送迎などで急に休みをもらったり、早退をさせてもらう機会が増えてしまいます。

しかし子育てに理解のない職場や、子育て経験のない薬剤師ばかりの職場だと理解を得られず気まずい思いをすることになるでしょう。

子育てに理解のある職場に応募する

子育てへの不安も、求人に「子育てママ歓迎」といった要項が記載されている所を探し、応募することをおすすめします。

子育て経験のある薬剤師が働いていたり、経営者が子育てに理解がある職場だからです。

また、その他にも福利厚生で「託児所あり」と記載されている求人に応募するのもおすすめです。

勤務時間やシフトの調整などの支援制度があるか

薬剤師_ブランク_子育て育児ができる職場を選ぶ

子育てをしていると体調不良や送迎だけでなく、学校が急に振替休日になったり、短縮授業になることもあるので常に同じシフトで働けるとは限りません。

特に保護者会の役員になったりすると、会議や行事に参加するため、休みも必要になります。

そのため、勤務時間やシフトの変更に柔軟に対応してくれる職場を選ぶことも、復職成功のポイントです。

ドラッグストアはサポートがしやすい

子育てに理解がある職場であっても、薬剤師の数が少ないと早退や欠勤ができないこともあります。

ドラッグストアやチェーン系の調剤薬局であれば、近隣の店舗でサポートしてくれるので比較的柔軟な対応が期待できます。

ただ急な欠勤や早退などに関する対応は募集要項には書かれていませんから、転職サイトの担当者を経由して転職先に問い合わせてもらいましょう。

研修制度があるかどうか

前述した通りブランクが長いと新しい知識を独学で学ぶのは難しいですし、子育てが忙しいと複雑な薬剤師の仕事をおさらいする時間もないかもしれません。

まったくのゼロからのスタートなると、どうしても不安になってしまうので、新しい職場に馴染みづらかったり転職活動でも自信を持ってアピールしたりできなくなってしまいます。

これでは復職も上手くいかないので、不安が拭いきれない場合は研修制度がある転職サイトを利用するか、企業を選ぶのが正解です。

研修が必要だとしても、もともとの経験があるので条件を下げる必要はありません。

条件や待遇以外で大事なのは働きやすさですから、自信を持って仕事が出来るように研修制度が整っているところを選ぶのも復職成功のポイントです。

ブランクのある薬剤師が復職する時の注意点

ブランク前のプライドは捨てる

薬剤師_ブランク_注意点

薬剤師が復職に向けて必ず心構えをしておきたいのが、ブランク前に薬剤師として働いていた時のプライドは捨てるということです。

ブランク前はバリバリ仕事をこなして、周りからも頼りにされるような人材だったとしても、ブランクがあると今の薬剤師業界の状況をまったく分かっていない状態です。

もちろん、新たな知識を得て薬剤師の勘を取り戻せば、ブランク前と同じような仕事ぶりを発揮出来るかもしれません。

しかし、結婚や出産に伴って一度辞めているのであれば、ブランク前とブランク後は生活環境がまったく異なります。

薬剤師として働くには、周りの協力が必要不可欠ですから、頼られる存在になるのではなく、薬剤師としてのプライドはいったん捨てて今自分自身が出来る働き方で回りの理解を深めていくことが大切です。

譲れない条件をしっかり決めておく

薬剤師がブランクから復職する際に大事なのが、自分が譲れない条件を決めておくことです。

転職サイトのサポートを受けても、自分が希望する条件と100%マッチングする求人募集を見つけるのは至難の技です。

エージェントは給与や待遇の交渉をしてくれますが、それでもどこかで妥協が必要なこともあります。

職場復帰を急いでいなければ妥協せずに探し続けることも可能ですが、復職活動の成功はタイミングも重要です。

ある程度折り合いが付く条件であれば面接を受けるのがベストです。

あれもこれもと条件を設定しているといつまで経っても復職出来ません。

自分にとって絶対優先しなくてはいけない条件を1~2個決めて、求人を探すようにしましょう。

ブランクをコンプレックスにしない

薬剤師はブランクがあるので、どうしても仕事に馴染むまでに時間がかかりますし、新しい薬の知識も調剤の保険点数や薬価も分からないことが出てきます。

そのため、例え経験者であっても、最初はいろいろと教わったりサポートしたりしてもらう必要があります。

新人と同じような働き方では、こちらから条件や待遇を提示するのは申し訳ないと思う方もいるでしょう。

さらに、子育てをしているせいで職場に迷惑をかける可能性があるのでは、贅沢は言ってられないと言う気持ちになるかもしれません。

しかし、最新知識はなくても薬剤師としての経験はあるのですから、新卒の薬剤師と違って即戦力になります。

同じことを教えるにしても、基礎知識を持っていれば飲み込みの早さも違います。

つまり、採用企業にとってはブランクがあっても充分に活躍してくれる人材なので、ブランクをコンプレックスにしないようにしてください。

経験者として希望の条件を提示するのは当たり前のことです。新卒と経験者はまったく違いますから、ブランクを気にするより、今までの経験を武器に復職活動をしましょう。

ブランクのある薬剤師の復職まとめ

ブランクがあるとそれだけで不利と思ってしまう薬剤師もいるかもしれませんが、薬剤師はブランクがあっても働きやすい職種の一つですから、ブランクが不利になることはありません。

特に妊娠や育児で仕事を辞めたのであれば、なおさらブランクを気にする必要はないのでしっかりと希望条件を設定して復職活動をしていきましょう。

薬剤師転職サイトであれば無料登録をするだけで給与面や休日の条件交渉だけでなく、子育てに理解ある職場を探してもらうこともできるので、まずはいくつかの薬剤師転職サイトに登録をして、その中から最も自分に合ったサイトを利用することをオススメします。