ドラッグストアランキングは売上高・店舗数ともにツルハホールディングスが第1位、次いでウエルシアホールディングス、3位にコスモス薬品がランクインしています。
各社ともに出店するエリアの選択、地域特性に合わせた店舗経営など知恵を絞って取り組みを進めています。一方で吸収統合も見られ、業界はまさに戦国時代の様相を呈しています。
そんな中で転職するならどこがいいのか?2020年最新版のドラッグストアランキングをチェックしてみましょう。
ドラッグストア売上高、店舗数ランキングベスト10
こちらのデータは2019年の決算で発表された、大手ドラッグストアの売上高や店舗数を比較したランキングです。
(売上高の単位は百万円)
順位 | 企業名 | 各種データ |
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1位 | ツルハホールディングス | 売上高:782,447 前年比:116.2% 店舗数:2082 参照元:2019年5月期 決算短信 グループ企業 薬のツルハ、くすりの福太郎、ビー・アンド・ディー レディ薬局、杏林堂薬局、ツルハグループドラッグ&ファーマシー西日本 |
2位 | ウエルシアホールディングス | 売上高:779,148 前年比:112.1% 店舗数:1878店舗 参照元:2019年2月期 決算短信 |
3位 | コスモス薬品 | 売上高:611,137 前年比:109.5% 店舗数:993 参照元:2019年5月期 決算短信 |
4位 | サンドラッグ | 売上高:588,069 前年比:104.2% 店舗数:1147 参照元:2019年3月期 決算短信 グループ企業 (株)サンドラッグファーマシーズ、(株)星光堂薬局、(株)サンドラッグプラス (株)ダイレックス、(株)サンドラッグ・ドリームワークス |
5位 | マツモトキヨシホールディングス | 売上高:575,991 前年比:103.1% 店舗数:1654 参照元:2019年3月期 決算短信 グループ企業 (株)マツモトキヨシ、(株)マツモトキヨシ東日本販売、(株)マツモトキヨシ甲信越販売 (株)マツモトキヨシファーマシーズ、(株)ぱぱす、(株)マツモトキヨシ九州販売 (株)マツモトキヨシ中四国販売、(株)示野薬局 |
6位 | スギホールディングス | 売上高:488,464 前年比:106.9 店舗数:1190 参照元:2019年2月期 決算説明会資料 グループ企業 (株)スギ薬局 ジャパン、(株)スギメディカル、(株)スギスマイル (株)DCPソリューション、(株)MCS |
7位 | ココカラファイン | 売上高:400,500 前年比:102.4% 店舗数:1354 参照元:2019年3月期 決算短信 グループ企業 (株)ココカラファイン、(株)ココカラファインヘルスケア、(株)ファインケア (株)岩崎宏健堂m(株)ココカラファインアソシエ、(株)ココカラファインソレイユ、(株)社愛安住 |
8位 | クリエイトSDホールディングス | 売上高 286,299 前年比 106.8% 店舗数 634 参照元:2019年5月期 決算説明会資料 グループ企業 (株)クリエイトエス・ディー、(株)ウェルライフ (株)サロンデイ、(株)クリエイトビギン |
9位 | カワチ薬品 | 売上高 264,926 前年比 98.8% 店舗数 334 参照元:2019年3月期 決算短信 |
10位 | クスリのアオキホールディングス | 売上高 250,885 前年比 113.4% 店舗数 541 参照元:2019年5月期 決算短信 |
※店舗数は国内店舗のみを計上
※各社の売上と店舗数は下記のセグメントで集計しています。
※マツモトキヨシは小売事業、サンドラッグはドラッグストア事業とディスカウント事業、クリエイトSDホールディングスはドラッグストア事業、ココカラファインはドラッグストア・調剤事業。それ以外は単一セグメントのためセグメント分けなし
なお、当ランキングは有価証券報告書提出企業と売上高を公表している企業のみで作成しています。
ドラッグストアランキングから見る薬剤師に最適な転職先は?
では薬剤師として働くならどこがいいのか、ドラッグストアランキングを元に上位10社のおすすめポイントや特徴をチェックしてみましょう。
第1位:ツルハホールディングス 全国で約2000店舗を展開
<ここがポイント!>
- 売上高は7824億4700万円で業界トップ!
- 全国で約2000店を展開
- 地域に根差したドミナント戦略を実施
- セルフメディケーションにも力を入れる
- 商品知識や接客、薬剤師研修などを実施
ツルハホールディングスは売上高は業界トップで、内訳は医薬品23%、化粧品18%、日用雑貨26.5%、食品19.6%とバランスよく構成されています。
医薬品の売り上げも高いため、薬剤師としてやりがいを持って仕事ができます。また、全国各地で順調に店舗数を増やし、2000年には220店舗だったのが2019年には2082店舗に増加。約10倍になっています。
売上高も2015年の4404億2700万円から4年間で2倍近くも増加しています。
また、同一エリアに複数店舗を出店する「ドミナント戦略」を導入。地域内でのツルハの知名度・認知度を上げてお客様の身近な存在となれるよう尽力しています。
入職した薬剤師には商品知識や接客、薬剤師としての研修を実施し、自信をもって業務に取り組めるよう支援しています。
転職サイトの募集要項によれば同社は24歳~45歳のモデルで年収が430万円~700万円程度となっています。
年収を重視する方にも最適な転職先と言えるでしょう。
※記事中の求人数は2022年10月調査時点
第2位 ウエルシアホールディングス M&Aで事業を拡大
<ここがポイント!>
- 全体の約7割の店舗で調剤業務を実施
- 処方せん受け付け枚数は月間約100万枚!
- 介護事業や在宅医療にも注力
- 薬剤師研修制度が充実
- 全国エリアの転勤、地元勤務など希望に沿った働き方ができる!
ウエルシアホールディングスは一本堂やMASAYAをM&Aで子会社化し、事業を拡大しています。売上高は1位のツルハホールディングスに僅差で敗れたものの7791憶4800万円にのぼります。
全店舗の約7割で調剤業務を行い、月間処方せん受け付け枚数は約1000万枚もあります。今後は介護事業や在宅医療の分野にも力を入れていく方針で、薬剤師としての活躍の場が広がります。
同社では薬剤師としての基礎研修の他、組織マネジメントや認知症研修、認定薬剤師研修など目的別の研修を実施しています。薬剤師として働きながら自分の希望する専門分野の勉強ができるのが大きなメリットです。
また、勤務区分として国内外への転勤を希望する「ナショナル職」、本拠地とその隣接エリアへの転勤が可能な「リージョナル職」、転居を伴わない「エリア職」を設け、希望する働き方を選べるようになっています。
転職サイトの募集要項では年収は500万円~600万円となっています。
第3位 コスモス薬品 小商圏型メガドラッグストアを目指す
<ここがポイント!>
- 日本初!小商圏型メガドラッグストア
- ポイントカードやおとり販売を廃止
- 顧客に寄り添ったカウンセリング販売
- 研修制度で不安なく働ける
コスモス薬品は日本で初めて人口1万人に対して1店舗という「小商圏型メガドラッグストア」モデルを構築しました。狭い商圏では同業他社との競合が激しくなりますが、近隣エリア内を含めて「コスモス」の看板を目にする機会が増えていきます。これにより、地域に根差した店舗経営を図っています。
また、同社ではポイントカードや広告掲載品などで客を呼ぶ「おとり販売」を廃止しました。いつでも安定した低価格で商品提供し、お客様の信頼を勝ち得ています。
薬剤師としてはカウンセリング販売にも力を入れているので、お客様の悩みに寄り添って仕事ができます。年間を通してさまざまな研修を行っています。地元でしっかりと働きたいという人におすすめです。
第4位 サンドラッグ
サンドラッグは過去10年で売上高・経常利益ともに約3倍に、従業員数は約2倍に増加するなど堅調に伸びています。
同社では医薬品専門業務と店舗運営業務のそれぞれの専門性を高めるため、店舗で働くスタッフを調剤・OTCカウンセリングスタッフと店舗運営スタッフのふたつに分け、専門業務を分担する「1店舗2ライン制」を取り入れています。
薬剤師の業務に専念できるという点が同社の魅力です。
第5位 マツモトキヨシホールディングス
マツモトキヨシは業界では第5位の売上高がありますが、2020年には業界7位のココカラファインとの経営統合に向けた協議を始める予定です。
経営統合後は総売上高1兆円、店舗数約3000店舗となる見込みで、日本最大のドラッグストアグループが誕生すると見られています。
マツモトキヨシHD自体はすでに全国を7つのエリアに分けたドミナント化の推進や厚生労働省の「健康サポート薬局」の認定を受けた26店舗の経営など従来の店舗経営をさらに強化しています。
今後ますます発展が期待できるので、転職を検討する人にとっても注目すべき会社です。
第6位 スギホールディングス
関東・中部・関西地方を中心に店舗展開をしているスギホールディングス。1190店舗のうち1063店舗がスギ薬局、118店舗がジャパンとなっています。
スギ薬局の売上高は調剤が21.6%、ヘルスケアが18.4%、ビューティが21.4%などとなっており、年間の処方せん満数は約870万枚で前年比112.9%と大きく伸びています。
今後も店舗数の拡大や在宅医療・看護分野への進出など攻めの経営を目指しています。
7位 ココカラファイン
北海道から九州・沖縄まで全国的に店舗展開を行い、特に都市部や商店街に店舗が多いのが特徴です。
従業員の有資格者は8863名(薬剤師2103名、登録販売者5926名、管理栄養士428名、ケアマネジャー75名、介護福祉士188名など)と多く、関東地方を中心に介護施設を運営するなど介護事業にも力を入れています。
2020年にマツモトキヨシとの経営統合に向けた協議を進める予定です。今後の動向には注意が必要です。
8位 クリエイトSDホールディングス
関東地方(栃木県を除く)と静岡県、愛知県に出店しています。
売上の構成比はドラッグストア事業が90.7%、調剤薬局事業が8.6%、有料老人ホーム事業が0.2%、デイサービス事業が0.5%でドラッグストア事業が中心ですが、今後は調剤薬局(ドラッグストア併設を含む)の出店を増やす方針で、地域の特性に合わせた店舗経営を目指しています。
9位 カワチ薬品
入社1年目~3年目までを対象にした集中研修で、より高度な技能の習得や会社の将来についての理解を深めています。
また、店舗勤務ではOJTとしてOTCと調剤の現場教育を実施。それとは別にOTCのeラーニングや調剤研修などを実施するなど研修に力を入れています。
海外研修の機会もあるので、やる気のある人におすすめです。
クスリのアオキホールディングス
創業は明治2年という老舗の薬局で、本社は石川県にあります。勤続年数や年齢に関係なく薬剤師としてステップアップできる制度を設けているのが特徴です。
また、同社では全店でドラッグストアと調剤薬局をそれぞれ別の施設として登録申請する「分離申請」を行っています。その結果、第1類医薬品を調剤薬局で販売できるため、薬剤師が第1類医薬品販売のためにドラッグストアに常駐する必要がありません。
土日祝の休日が確保され、夜遅くの勤務もないため、プライベートな時間を大切にしたい人にもおすすめできます。
ドラッグストアランキングまとめ
ドラッグストア業界はM&Aによる吸収合併が多く、今後も競争の激化が予想されます。
大手企業の安心感やブランド力も魅力ですが、中小規模のドラッグストアでも独自の研修制度やステップアップ制度などを設けて、薬剤師の働きやすさに力を入れています。
ぜひ自分が目指す薬剤師像をしっかりイメージして、転職活動の参考にしてみてください。
なお、各ドラッグストアの求人情報や内部事情などは薬剤師専門の転職サイトを利用するとより深くわかるのでおすすめです。