難病患者等ホームヘルパーとは|仕事内容や資格の取得方法、給料、メリットを紹介

難病患者等ホームヘルパーの資格は養成研修が1日で終わり試験もなく非常に取りやすいわりに、介護士と働く上で様々なメリットがあります。

当記事ではそんな難病患者等ホームヘルパーの仕事内容や資格取得方法、費用、給料への影響、メリットなどを紹介していきます。

【この記事で分かること】

  • 難病患者等ホームヘルパー資格について。
  • 資格の取得方法、費用
  • 具体的な仕事内容
  • 資格を取得するメリット
  • 資格を活かして転職する方法

難病患者等ホームヘルパーとは?

難病患者等ホームヘルパーとは、難病患者等の家庭を訪問して身体介護や家事援助などを行い、難病患者等の自宅での生活を支援するための資格です。

各都道府県や自治体で難病患者等ホームヘルパーの養成研修が行われており、全カリキュラムを修了することで資格を取得することができます。

なお、国が指定する「難病患者等」とは次の3つすべてに当てはまることが条件です。

  • 関節リュウマチまたはパーキンソン病など国が定める難病を患っている
    (難病と指定されていない関節リュウマチが含まれていることから「難病患者等」と表現されています)
  • 在宅療養ができる程度に病状が安定していると医師が認めている
  • 介護保険法や老人福祉法などのサービスの対象になっていない

難病患者等ホームヘルパーは、市区町村、または市区町村から委託された事業者(医療法人、社会福祉法人、社会福祉協議会など)から派遣されます

難病患者等ホームヘルパーは、難病を患う人やその家族にとって生活の支えともいえる存在で、ニーズの高さがうかがえます。難病患者等ホームヘルパーとしてのキャリアは、就職や転職でも強みを発揮するでしょう。

難病患者等ホームヘルパーの仕事内容

難病患者等ホームヘルパーは、難病患者等の自宅を訪問して次のような仕事に取り組みます。

入浴・排せつ・食事などの介護

難病患者等への入浴・排せつ・食事などの介護を行います。具体的には次に挙げる内容です。

  • 入浴の介助
  • 排せつの介助
  • 食事の介助
  • 衣類着脱の介助
  • 身体の清拭や洗髪
  • 通院などの介助

調理・洗濯・掃除などの家事

難病患者等の食事調理、衣類などの洗濯、居室の掃除などの家事を行います。具体的な内容は次のとおりです。

  • 調理
  • 衣類の洗濯や補修(ボタン付けなど)
  • 住居などの掃除と整理整頓
  • 生活必需品の買い物
  • 関係機関との連絡(委託元である市区町村役場との連絡など)

生活などに関する相談と助言

難病患者等ホームヘルパーは難病患者等や家族からの生活・身上(家計)・介護についての相談を受け、助言(アドバイス)を行います。

相談にふさわしい助言が難しいときは適当な答えをするのでなく、委託元の市区町村や専門機関に対応をつなげるようにしましょう。

3つの仕事に関連する業務

これまで紹介した3つの仕事に関連する介護・家事・相談助言を行います。

たとえば入浴後の浴室掃除、買い物に使うお金とお釣りのやり取りなどです。

仕事内容は高齢者や障害者へのホームヘルプとほぼ同じです。高齢者などのホームヘルプ経験があれば、取り付きやすい仕事といえるでしょう。ただ相手が難病患者であることから、高齢者とは異なる対応が必要なことも多いです。

難病患者等ホームヘルパーの資格取得方法

養成研修は3つの課程に分かれ、各課程の内容は次のとおりです。

難病基礎課程Ⅰ

科目時間受講できる人
難病の保健・医療・福祉制度Ⅰ1時間・介護福祉士
・介護職員初任者研修の修了者または受講中の人
・ホームヘルパー2級取得者
難病の基礎知識Ⅰ2時間
難病患者の心理および家族の理解1時間
合計4時間

難病基礎課程Ⅱ

科目時間受講できる人
難病の保健・医療・福祉制度Ⅱ1時間・介護福祉士
・介護福祉士実務者研修の修了者または受講中の人
・介護職員基礎研修修了者
・ホームヘルパー1級取得者
難病の基礎知識Ⅱ3時間
難病患者の心理学的援助法1時間
難病に関する介護の事例検討等1時間
合計6時間

難病入門課程

科目時間受講できる人
難病の保健・医療・福祉制度Ⅰ1時間・介護福祉士
・ホームヘルパー3級取得者
難病入門2時間
難病患者の心理および家族の理解1時間
合計4時間

いずれの研修も1日で終わります。試験はなく、全科目出席すれば研修修了です。

研修修了者には、研修実施者から課程ごとに修了証書と修了証明書(携帯用)が発行されます。

資格取得の費用

研修受講料は都道府県もしくは政令指定都市が実施する研修は無料が多く、委託講習機関が実施する研修は1万円前後です。

資格を取得する際は、事前に住んでいる地域の研修費用や場所について調べておきましょう。

難病患者等ホームヘルパーの資格は他の研修と比べて短期間で取得できます。すでに高齢者や障害者へのホームヘルパーとして働いている方にとっては、仕事への影響も少なく取得できる資格です。ホームヘルパーとしてのキャリアアップにつながり、転職においても有利に働く資格なのでぜひ取得するべきです。

 

難病患者等ホームヘルパーの資格を取得するメリット

難病患者等ホームヘルパーとして働くメリットを4つ紹介します。

難病についての知識が深まる

難病患者等ホームヘルパーとして働くには、難病について正しい知識を持つことが必要です。

しかし近しい人に難病患者がいる方でない限り、知識や接し方を習得することはできません。

難病患者等ホームヘルパー研修を修了することで難病についての必要な知識を深めることができ、相手の心に寄り添った質の高い介護を行うことができます。

医療への関心が広がる

難病について学ぶことを通じ、医療全般への関心や医学の入門的な知識を身に付けることができます。

そこで得た医学の知識は難病患者へのホームヘルプにとどまらず、高齢者や障害者への介護にも役立つことでしょう。

介護資格の中でも取得しやすい

難病患者等ホームヘルパーの資格は有料のところでも1万円、あるいは無料で取得することができます。

また試験がなく不合格になるリスクもないので、受講すれば知識を増やしつつ確実に資格を取得することが可能です。

転職や給与の面で有利になる

難病患者等ホームヘルパーの資格は施設からも高く評価されるため、転職において非常に有利になります。

慢性的な人手不足の介護職の中でも、ホームヘルパー(1級、2級も含む)への求人倍率は13倍と最も高く、多くの事業所が優秀なホームヘルパーを求めています。

そのため、資格があれば希望の施設で高確率で転職できるだけでなく、年収面でも好条件で働くことができるでしょう。

難病患者等ホームヘルパーの平均給料・年収

難病患者等ホームヘルパーの平均収入は国などの公的機関による発表はされていません。そこでハローワークや民間の求人情報のデータを集計した結果、正社員で月給23万円前後、年収340万円前後が難病患者等ガイドヘルパーの平均収入となりました。

なおパート社員の場合は時給1,500円前後で募集している会社が多いです。ただこの数字はあくまでも平均ですので、地方によっては年収で10~20万円ほど低いケースもあります。

難病患者等ホームヘルパーの給与は地域や施設により幅があります。今の給与に満足できない場合は難病患者等ホームヘルパー資格とスキルをアピールし、より条件の良い職場へ転職をするべきです。

難病患者等ホームヘルパーまとめ

難病患者等ホームヘルパーは難病患者とその家族に寄り添い、生活を支える重要な仕事です。その分、身体的・精神的な負担が大きくのしかかり苦労を伴います。

ただ、当然その苦労とスキルに見合った給与が支払われるべきですので、仕事に見合った給与がもらえていない方は、しっかりと給与に反映してくれる転職をするべきです。

その際はブラックも多いハローワークでなく、介護士専用の転職サイトを利用するのがおすすめです。未公開求人も含めハローワークを凌駕する求人数がありますし、自社の評判を落とすブラック施設からの求人は掲載NGにしているのでホワイトな施設が多いです。

転職サイトであれば給与の条件交渉なども担当のコンサルタントがやってくれるので、利用して損はないでしょう。

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