ホームヘルパーになるための資格とは?
ホームヘルパーとして働く場合、無資格でも仕事を始めることができますが、身体的な介護はできない等、行える業務が限られることもあり、資格を取得することが求められます。
介護の資格として、ホームヘルパー1級、2級、3級と思い浮かぶ方もいらっしゃると思います。
しかし、現在はこれらの資格は別の資格に変更になっていたり廃止されていたりします。
それぞれの資格が、どのように変更になったのか詳しく見ていきます。
ホームヘルパー3級は廃止に
ホームヘルパーになりたい無資格の方が、まず初めに取得する資格だったのが、ホームヘルパー3級です。
ただし、この資格は実用的ではなく、2013年に廃止となりました。
ホームヘルパー2級は介護職員初任者研修へ
ホームヘルパー2級資格は2013年に介護職員初任者研修に変更になっています。
研修は講義形式と演習形式で行われ、全カリキュラムで130時間あります。
この資格は民間資格です。
ホームヘルパー1級は実務者研修へ
ホームヘルパー1級は2013年の法改正時に、実務者研修に変更になりました。
この資格は、450時間の研修を通して介護の専門知識やコミュニケーション技術、医療的ケアを学びます。
ただし、介護職員初任者研修の修了者は、その研修で学んだ130時間分のカリキュラムは免除されます。
また、この資格をとることで、介護福祉士国家資格試験の受験資格を得ることができる方もいます。
さらに、訪問介護事業所ではサービス提供責任者として勤務することができます。
ホームヘルパーの働き方とそれぞれの給料
ホームヘルパーには、様々な形の働き方があります。
それぞれの給料の違いなどをみていきましょう。
正社員・月給
訪問介護事業所の正社員として働く場合です。
正社員のフルタイムで働く場合、勤務する地域にもよりますが、20万~25万円程度のことが多いです。
複数の事業所の月給を比べる場合には、正社員の月給の内訳をきちんと把握すると比較しやすいといえます。
アルバイト・時給
ホームヘルパーは、アルバイトやパートとして働く方も多くいます。
アルバイトやパートの時給は地域差はありますが、1000円~1500円程度です。
自宅から、利用者宅へ直行直帰できるシステムの事業所も多く、拘束時間を短くすることができます。この時給には利用者宅へ向かう際の交通費が含まれている場合があります。
また、持っている資格によって時給が変動することが多いです。
派遣・給料
派遣としてホームヘルパーとして働く際、一般的に、正社員よりも月給が多いとされています。
22万~27万円程度です。
保有資格によって給料が変わる点は正社員と同じです。
ホームヘルパーはボーナス支給はある?ない?
ホームヘルパーとして働く場合、ボーナスの有無は、老人ホームで働く場合やデイサービスで働くのと同じように、事業所によって変化します。
ボーナス支給のある事業所もあれば、ない事業所もあります。
また、その額についても、2か月分の月給に相当する額の事業所から、4.5か月分の月給に相当する事業所もあります。ボーナスの金額によって年収が変化するので、その点もよく確認してください。
ボーナス制度を導入している事業所では、正社員だけではなくパート、アルバイトの場合でも勤務日数や勤務時間によって少額ですが、ボーナスが支給される場合もあります。
ホームヘルパーの労働勤務時間って?残業はあるの?土日は休み?
また、正社員の場合残業をしなければならないこともあります。土・日・祝日については、事業所によって違いますが、多くの場合、交代で勤務することになります。
夜間はどんな仕事内容?ホームヘルパーの夜勤はきつい?
24時間訪問介護のサービス形態が介護保険で認められるようになり、数が少ないながらもサービスを提供している事業所もあります。この場合、夜間にも出勤する必要があります。
仕事内容
夜間のホームヘルパーの仕事の形は、日中と同じように、利用者宅へ訪問し、サービスを行い、事務所へ帰ってくるといった形です。ただし、内容は異なります。
夜間行うことは主におむつ交換やトイレ介助、服薬介助です。
利用者が段差などにつまづいて転倒してしまって起きることができない、ベッドから転落してしまって、ベッドに戻ることができないなどのハプニング時や、トイレ介助などの際に訪問することがあります。
夜勤の平均給料
正社員の方が夜勤で働いた場合、夜勤手当が付きます。3000円~8000円ほどのことが多いようです。
また、アルバイトやパートの方の場合は、時給+夜勤手当ということになります。夜勤の勤務時間は8時間の勤務か、16時間の勤務のパターンがあります。
こんな人に夜勤は向いている
夜間には、日中には起こりにくいハプニングが起こることがあります。このため、難しいケースに出くわすこともあります。そんな時も、冷静さを失わずに必要であれば事務所に待機している先輩などに確認をしながら対処するなど、臨機応変に対応できるといいでしょう。
まとめ:ホームヘルパーに向いている人はこんな人!
ホームヘルパーは利用者宅に自分1人が訪問し、1対1でサービスを提供しなければなりません。
ほかの介護職のように、わからないことがあった際に誰かに確認するということが随時できるというわけではありません。
そのため、訪問前の事前の確認が大切になってきます。ホームヘルパー同士の情報交換は日々の介護力を上げるほかにも、介護技術の応用等のスキルアップにつながります。先輩と密にコミュニケーションをとれる方に向いているといえます。
そして、利用者さんと自分のペースで物事を進めることができるので、自分のペースでこつこつお仕事をしたいという人にも向いている仕事です。