保育士は激務のわりに給料が安く、報われない職業と言われており、転職する人は多いです。その際、必ず聞かれるのが転職理由です。
当記事ではそんな保育士の転職・退職理由ランキングとともに、面接や転職でそれを活用する方法を紹介していますので参考にして下さい。
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保育士の転職理由ランキング!辞めたいと感じる理由は?
1位:お給料が安い
保育士の転職理由でもっとも多いのが、お給料が安いということです。
勤続7年の保育士の場合、平均月収は約21万円、年収は約320万円となっています。
この金額が多いか少ないかは人によって感覚が異なりますが、休憩時間も満足に取れず、朝から晩まで働き詰めで、さらに子供の安全を守りながら保育をするという責任のある仕事内容からすると、安く感じる方が多いようです。
また、保育士は看護師と同じく国家資格です。仕事内容は違っても、どちらも人に奉仕をする命を守るという点では共通していますし、人手不足でオーバーワークになることも一緒なので、看護師と比べると給料が安いと感じてしまうのかもしれません。
保育士のお給料は施設によってかなり違いますし、優良な保育施設であれば福利厚生が充実していますから、現状を抜け出すためには転職が一番の方法と言えるのでしょう。
最近は「松戸手当」のように自治体が保育士を集めるために現金給付する制度もありますが、基本給の安さはどうしようもありません。
基本給が30代、40代のベテランになっても10万円代というところも多く、「○○手当」は基本給と別に調整手当として払われますから、毎月の月給手取り額はそこそこでも、ボーナスも低くなってしまいます。
2位:事務作業や雑務が多い
子供のころから夢だった保育士として働く方が最初に驚くのが、事務作業や雑務の多さだと言います。
保育士は子供の相手や1日のプログラムをこなすだけ、というイメージがありますが、実際は子供が保護者にお迎えに来てもらって帰ったら、その後には連絡ノートや保育記録、翌日の保育準備などたくさんの事務作業をしなくてはいけません。
また、保育施設では月ごとのイベントや行事の準備などの雑務もあるため、想像以上に仕事量が多く体力的にもかなりきつい仕事なので、転職を検討するという方が多いそうです。
3位:サービス残業が多い
過去の厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、保育士の平均残業時間は1ヵ月約4時間、1日に換算すると約12分となっています。
しかし、これは残業代が支払われている残業の統計で、実際の残業時間は平均約40時間と言われています。
つまり、保育士は毎日1時間以上残業するのが常態化しているということです。
毎日のように残業があるのは保育士だけではありませんが、ホワイトな職種であれば残業代が支払われます。
しかし、厚生労働省の調査でも分かるように、多くの保育施設では残業代を支払っていないのが現状です。
保育施設は、国や自治体からの補助金、利用者からの保育料で運営されるため、支払える賃金が限られているのですが、それでもこれだけサービス残業が多いとなると不満に感じるのも当然かもしれません。
4位:人間関係のトラブル
職場での人間関係トラブルは保育士に限ったことではないものの、保育園はほとんどが女性職員になるため、男性の目がないぶん女性特有の仲間はずれや陰口などのトラブルが起こりやすいようです。
また、保育園によっては労働環境も人間関係のトラブルを引き起こす要因になります。
雑務や残業が多いと、先輩保育士が後輩保育士に仕事を押しつけたり、人手不足の忙しさからいらいらしたりすることで人間関係が悪化します。
中には、保護者から来たクレームの責任を押しつける、失敗を自分のせいにされるなどいじめに近いことをされると言う保育士もいて、転職しないと解決出来ないような状況まで追い込まれてしまうようです。
5位:保護者対応が疲れる
近年、転職理由で多くなっているのが保護者対応への疲労です。モンスターペアレンツという言葉があるように、保護者の中には理不尽なクレームを付けてくる人がいます。
もちろん、保育施設や保育士に落ち度があればクレームを付けられてもしょうがないですし、筋道を通せば問題もスムーズに解決します。
しかし、言葉の行き違いによる誤解や保育に対する考え方の違い、自分の子供への過剰なえこひいきを求めることなどによるクレームは、きちんと対応をしても解決しないことも少なくありません。
保護者に対して、真っ向から否定をしたり間違いを指摘したりすることは出来ませんし、我慢強く、分かってもらえるまで丁寧な対応を続けるのは疲れるものです。
それが、理不尽なクレームであればさらにストレスも溜まります。保護者は一人ひとり考え方も性格も違いますから、トラブルを避けようと努力をしても完璧に回避できるものではありません。
子供の安全を守りながら保育をするだけでも神経を使いますし、そこに保護者対応が加わると、精神的な負担が大きくなるため転職を検討するという保育士が増えているそうです。
保育士が転職の面接で理由を上手く伝えるコツ
嘘をつくのは良くないと言っても、転職理由が「お給料が安かった」「残業が多くて嫌になった」など職場への不満は、面接官からの印象が悪くなります。
嘘も方便で、面接ではネガティブな転職理由をポジティブに捉えてもらえるように上手く伝えることが重要です。
面接で大事なのは採用したいと思わせることなので、好印象の転職理由に変換するコツをご紹介します。
苦労話は肥やしに変える!
転職理由が人間関係のトラブルや保護者対応などに苦労していたことである場合は、それを伝えることで我慢強さをアピールしたいと思うかもしれません。
確かに、苦労した経験を話すのは悪いことではないのですが、ただ転職でそれを解消しようとしていると捉えられてしまうと、また何かで苦労をしたら辞めるのでは?と思われてしまいます。
面接で重要なのは前向きな姿勢ですから、苦労したことが自分の保育士経験の肥やしになったと伝えるのかベストです。
たとえば、「いろいろなタイプの先輩に指導を受けて成長を感じられたので、その経験を他の保育施設で活かしたいと思った」「人間関係の苦労は自分の糧になるので、新しいフィールドでさらに自分を成長させたいと思った」など新しい職場で苦労を活かす、成長したいというような前向きな姿勢で挑んでみましょう。
誰でも、前向きに頑張ろうとしている人を採用したいですから、苦労話をしても面接官にネガティブな印象を持たれることはありません。
不満も前向きな理由に切り替える
保育士になってからまだ経験が浅い保育士が、お給料や待遇が不満で転職するのであれば、そのことは伝えない方がいいでしょう。
初任給や昇給、ボーナスが多くないのはどこの職種でも同じですから、面接官からすると、まだ仕事も一人前にできないのに文句を言う人というイメージになってしまいます。
ただし、ある程度経験を積んでいて、しっかり仕事もできるのにお給料が低いというのであれば、転職に失敗しないためにも転職理由を伝えることは大事です。
と言っても文句や不満として伝えるのではなく、まずは仕事の頑張りがお給料に反映されず保育へのモチベーションが保てなくなった、というようにお給料が低いことが自分に与えた影響を伝えましょう。
その上で、応募した保育施設の給与やシステムであれば、また頑張ってスキルアップを目指せる、仕事のはげみになり大好きな保育士を続けられる、など前向きな志望動機へと繋げてください。
また、転職理由が他にない場合も、適当なことを理由にしてしまうと上手く答えられないかもしれないので、同様の言い方で伝えましょう。
園児のことを考えての転職だと強調する
保育方針が違う、人手不足で仕事量が多すぎるなど労働環境に対する不満が転職理由であれば、園の不満で辞めるのではなく、園児のことを考えての転職だと伝えましょう。
たとえば、保育方針が自分の考えと違う場合は、しつけの厳しい保育園で園児の笑顔が少なく辛かった、人手不足であれば子供の相手が十分に出来なかった、など労働環境への不満ではなく保育の仕事に支障が出る為だということを強調しましょう。
ここで注意したいのは、自分の考えを主張しすぎないことです。自分はこういう保育がしたい、環境が整わないと理想の保育ができないなどの自己主張は、指示に従わないと思われてしまいます。
特に保育方針に関しては実際の保育がどのように行われているのか分からない段階ですから、あまり触れないようにしてください。
転職サイトのエージェントにアドバイスしてもらう
転職の際、面接ではほぼ確実に転職理由を聞かれるので、そこで失敗しないように事前準備をしておくことはとても重要です。
しかし、転職した理由を前向きに受け取ってもらえるように伝えるのは想像以上に難しく、自分だけで考えても限界があります。
他のことであれば、当たって砕けろという気持ちで成功することもありますが、残念ながら面接に関しては、何も考えずに場当たり的な状態で挑むと失敗してしまいます。
もし、自信が持てる面接対策ができないのであれば、転職支援サービスでプロにアドバイスをしてもらうのがおすすめです。
転職サイトのアドバイザーはさまざまな転職を取り扱っているので、どういった受け答えをすれば採用されやすいかを熟知しています。
また、保育施設の情報にも詳しく、応募先の保育施設がどういった人財を求めているかも分かっているので、適切な面接対策ができます。
保育士の転職で採用されやすい履歴書のコツ
履歴書は、採用担当者が自分に対してどういった印象を持つかが決まる重要な書類であり、理想の職場で働く第一歩になります。
正確かつ丁寧に記入するのはもちろん、採用担当者が一番注目する志望動機や自己PRは、面接に進むための大事なポイントです。
「面接をする価値がある」と思ってもらう履歴書を書くにはコツがあるので、しっかりマスターしておきましょう。
志望動機は簡潔かつ明確に書く
履歴書の中で、採用担当者がもっとも注目するのは志望動機です。
なぜここで働きたいのか、その理由が分かる志望動機は、本人のやる気や意欲の判断材料になります。
貴園の保育に魅力を感じ、アットホームな雰囲気に惹かれというような漠然とした内容では、どこの保育園でも良いのかなと思われてしまいます。
どういった保育施設で働きたいのか、どのような条件が良いのか、自分には何が出来るのかを棚卸しして、応募を決めた保育施設の条件と照らし合わせれば、志望動機が浮かび上がってきます。
ただし長々と書くと採用担当者も読みづらいので、簡潔かつ明確に伝わるようにしましょう。
自己PRは手を抜かない
日本人は自己PRが苦手という方が多いですし、履歴書であっても自分の良さを主張するのはためらいがあるかもしれません。
また、特にPRするようなことがない、という方もいるでしょう。しかし、採用担当者は履歴書で人柄や保育のスキルを判断して面接を決めます。
この時点で、どういった人なのか分からないと面接には進めません。
この人なら面接をしたい、保育士として期待できると思ってもらうには自己PRが重要ですから、手を抜かずしっかり自分をアピールしましょう。
魅力的な自己PRの書き方
一般的な自己PRでは、子供が好き、真面目で頑張り屋、運動が得意などの内容を書く方が多いですが、これだけでは人柄もあまり伝わりません。
魅力的な自己PRを書くポイントは、これらのPRに具体的なイメージが湧くエピソードを付け加えることです。
たとえば、子供が好きというPRの場合、泣いていても怒っていても常に対応することからたくさんの子供達と仲良くしてもらっていました、というように接し方や子供人気を加えると採用担当者も人柄から保育の様子までイメージしやすくなります。
真面目で頑張り屋であれば、それをダイレクトに書くよりも、過去に子供の叱り方を失敗したことがありましたが、そのおかげで正しい叱り方を学び、2度と失敗しないよう取り組んでいますと書くことで、真面目で頑張り屋な一面をPRできます。
リアリティのある自己PRはイメージが湧きやすいので、インパクトもあり印象に残るPRに仕上がります。
保育方針や理念に合わせた内容にする
志望動機や自己PRに正解はありませんが、1つだけ守らなくてはいけないのが保育方針や理念からずれた内容にしないことです。
給与や待遇を第一条件に転職活動をすると、保育方針や理念をチェックしないかもしれませんが、これが分かっていない保育士は採用されません。
志望動機や自己PRに書かれていることが保育方針や理念とかけはなれていたら、その時点で信頼を失ってしまいます。
保育方針や理念は、保育の基本となるものですから、それを理解しないまま応募していること自体常識を疑われてしまうかもしれません。
もし、志望動機や自己PRで合わない部分があるようでしたら、保育施設側の考え方に合わせてください。
どうしてもすり合わせが出来ない場合は、面接に結びつきやすい履歴書作成のノウハウを持っている転職エージェントにアドバイスをしてもらうのもおすすめです。
保育士の転職理由まとめ
保育士転職サイトはこれまで無数の保育士の転職をサポートしてきた実績があるので、採用されやすい履歴書の書き方や面接での転職理由の伝え方のノウハウを持っています。
転職は誰でも成功するというものではありませんから、より良い職場で働きたい方は転職サイトのサポートを受けて理想の転職を成功させましょう。
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