キャリア採用と中途採用は何が違うの?
「キャリア採用」とは中途採用における採用方法の一つです。簡単に言うと「キャリアがある(スキルが高い)人材を採用します」ということです。ポテンシャル・やる気などの不確定要素も採点基準に入る新卒・第二新卒の採用と異なり、キャリア採用は100%実力重視となります。
また実力があったとしてもその証明ができなければ意味がありません。具体的には、前職における役職・地位、資格やその実用における成果、賞歴、前社のネームバリューなどがアピールできないと難しいといえます。
20代の、しかも結婚・出産の可能性がある女性に対して、キャリア採用で内定が出る望みは限りなく薄いと言えます。
企業がキャリア採用者に求めていること
即戦力になれる実力
企業はキャリア採用者に対して、即戦力になるための一定のビジネススキルや資格・経験を求めています。
企業のキャリア採用の募集でも共通して書いてあることですが、ポジションに見合った能力は必ず必要です。
一から人材育成をして一人前に育て上げるということは、時間も費用もかかります。もし同じだけコストがかかるのであれば、社会経験がなく自社のカラーに染め上げやすい新卒を入社させた方が、企業にとってメリットが大きいです。自分から動かず指示を待つだけだったり、実務的に実力不足だったりでは話にならないのです。
新卒では真似できない、キャリア採用者ならではの視点
新卒で入社してからずっと同じ会社に勤めていると、会社独特の雰囲気や組織運営に改善するべき問題点があったとしても、それが普通になってしまい違和感や疑問を抱くことがなくなっていきます。
実績があるキャリア採用者であれば、前職の運営ノウハウや経験を取り入れることができ、企業の多様化・活性化につながります。これはダイバーシティ・マネージメントといい、企業の経営戦略で近年よく取り入れられている考え方です。
新卒や第二新卒が同じ発言をしても、社会経験の少なさから中途採用者が発言するよりも説得力に欠けてしまいます。社会の波に揉まれたベテラン社会人として、社内に新しい風を吹き込んでくれることを企業は求めています。
仕事への順応性と高いコミュニケーション能力
社内に新しい風を吹き込むことは大事ですが、それは会社を改善するために必要な行動だからであり、転職先の仕事のやり方に従わなくてよいということではありません。会社で働くときに一番大事になるものは人間関係です。
入社早々「会社の方向性や雰囲気には問題がある」と指摘しても、以前から働いている人にとってみれば「そんなに言うのならなぜこの会社に転職してきたんだろう?」と疑念を抱かれ、どんなに正しいことを言ったとしてもただの悪口としか受け取ってくれません。
まずは転職先の雰囲気や方向性に順応することから入り、信用を得てから改善点を上げていくようにしましょう。
キャリア採用は企業にたくさんのメリットをもたらす
各社がキャリア採用をおこなうことで得るメリットは、決して即戦力だけはありません。
安定した採用
現状の日本の離職率は高水準で推移しています。いつ誰が辞めるか分からない状況の中で、採用したら即入社できる中途採用のスピード感は企業にとって魅力的です。
会社の持つブランド力の向上
中途採用を行い多様性を受け入れることで積極的でポジティブなイメージを作り出すことができ、イメージ戦略に繋がります。
20代のキャリア採用への応募は時間のムダ
解説の通り、20代女性にとって「キャリア採用」とは夢のまた夢。専門職の場合話が別ですが、一般職におけるキャリア採用を目指すのははっきり言って時間のムダです。
もちろん、中小企業から大企業へのステップアップとして、20代のキャリア女性が転職するケースなど無くはありません。こうした判断が微妙なもの、会社から求められる内容が、自分一人ではわかりにくいものの場合は転職エージェントに相談してみましょう。
転職エージェントを利用すれば、希望の企業の求めているキャリアを自分が満たしているか、エージェントの視点でも確認できます。また、その後の転職活動まで自身が転職できるまで面倒を見てくれるので安心です。