ヘアサロンで働く方の仕事と職種について
美容師といっても、アシスタント・スタイリスト・ヘアメイクと職種が分けられています。全て美容師の資格が必要です。専門学校を卒業していないと取得できない資格なので、持っていない方は受付業務しかできません。
時給や残業の実態
職種名 | 時給 | 残業h(月) |
受付 | 1,100~1,300円 | 0~5 |
アシスタント | 1,200~1,400円 | 20~30 |
スタイリスト | 1,400~1,800円 | 10~20 |
ヘアメイク | 1,300~1,500円 | 10~20 |
受付は資格などが必要とならないため時給は安く設定されています。昇給も見込めず、大手ヘアサロンでも高時給を狙うことは難しいでしょう。閉店時間が決まっているため、残業時間も他の職種に比べて少ないです。
資格を有する方であれば、アシスタントから昇進するまでに時間はかかりますが、スタイリストやヘアメイクともなれば自分の技術次第で高時給が狙えます。残業はアシスタント時代が長く、スタイリストになるために閉店後も残って技術を磨いている方が多いです。
ヘアメイクは、スタイリストと同様に来客数の状況に応じて残業するか決まります。全く残業しない方もいますが、中にはアシスタントの指導で残る方もいます。
ヘアサロンに求められるスキル
受付
- 会計・簿記知識
- PCスキル
- ビジネスマナー
- ヘアーメニューに関する知識
受付では会計業務がメインです。また予約対応をインターネットや電話で受けるため、ビジネスマナーやPCスキルも必要です。手が空いているときには掃除をしたり、全体を見て臨機応変に対応できる能力が必要とされます。雑務が多く、会計業務以外はスタイリストのサポート役に徹することになります。
アシスタント・スタイリスト
- 美容師資格
- ヘアーカット能力
- ビジネスマナー
- ヘアスタイルに関する流行や知識
アシスタント時代が肉体的にも精神的にも一番大変だと言われており、辛抱強く努力できることが大切です。この下積み(アシスタント)時代に離職してしまう方が多い業界です。
またスタイリストになるまでに最低3年と言われており、それ以上かかる方もたくさんいます。一人前デビューするまでに、接客やシャンプー、マッサージなどのテストが約20項目近くあります。スタイリストになるためにはそのテスト全てに合格しないといけません。
スタイリストになってもアシスタント時代と磨くスキルに大きな違いはありません。しかし担当でお客さんに付くため、アシスタント以上にビジネスマナーに気をつけないといけません。「また来たい」「もう一度担当してもらいたい」とお客さんから思って指名されることが高時給を狙うために重要です。
ヘアメイク
- 美容師資格
- ファッションセンス
- 手先の器用さ
- ヘアーカット能力
ヘアメイクでは、お客さんの要望によっては簡単なカットやスタイリングを任されることもあります。そのため美容師資格を持っていることが必須になっているヘアサロンも多いです。また着付けスタッフもあり、ヘアメイク経験が短い方が行っていることが多いです。スタイリストと同様にお客さんから指名を頂くことが大切になってきます。
ヘアサロンで働く際の注意点
- 残業が多い
- 時給が上がりにくい
- 土日休みになることはほぼない
- 完全実力主義
ヘアサロンはサービス業なので月・火曜日のどちらかを定休日にしているところが多いです。そのため一週間で必ず休みは取れますが、連休が取りづらい職業です。
中でもアシスタントは休日でも自宅で勉強したり技術を磨いたり、向上心が必要になります。スタイリストやヘアメイクになってからも完全実力主義で、技術や人気がなければ時給が上がることは一切ありません。また雇われているうちは貰える給与に限界があり、資金を貯めて独立したり、のれん分けで店を任されることも多い業界です。
ヘアサロンで磨かれるスキル
- 髪の毛に関する知識
- ファッション関する流行・知識
- ビジネスマナー
- 営業力
ヘアサロンで受付をしている場合はビジネスマナーやPCスキル、会計的な知識などが身に付くため、他の業界でも活かせることができます。ヘアサロンは総じて時給が安く、派遣社員であれば一般企業で働いているほうがかなり効率的に稼ぐことができます。
アシスタントやスタイリスト、ヘアメイクの方達は化粧品業界の中でもシャンプーやトリートメント、カラーリングなどといった髪に関する商品を扱っているところ(マンダム、ユニリーバ、P&Gなど)にキャリアチェンジするのがおすすめです。商品開発や営業、提案などに美容師経験を活かせます。
しかしスタイリストまでなれば、実力主義なので中には年収1,000万円以上稼いでいる方もいます。かなり確率は低いものの一般企業より高給与を狙えるチャンスがある仕事でもあります。