派遣会社のスキルシートに記載される内容
派遣の選考では職務経歴書は不要です。しかし派遣先企業に候補者をあげるときの指標となるものがないため、「スキルシート」を派遣会社が提出しています。スキルシートとは登録者の職務経歴書を基に派遣会社で作成されるものです。
派遣社員はあくまで派遣会社で雇用しているため、個人情報を保護する必要があります。そのため個人名や過去の職歴について、たとえ選考に進む会社であっても保護する必要があります。スキルシートの様式は決まっておらず、派遣会社毎に記載方法は異なります。ただ基本的な記載内容は同じなので、予めどんなことがスキルシートに記載されているか確認しておきましょう。
- 名前
例えば「派遣太郎」さんの場合「T・H」とイニシャルで記載されます。 - 年齢
20代後半などと大まかに記載します。 - 最寄駅or大まかな住所
住所は記載できないため、通勤時間がわかるように最寄駅を記載します。または「東京都世田谷区在住」といった表記方法を採用していることもあります。 - 職務経歴
「某商社M」と会社名を伏せたり、「サービス業」といった業界で記載します。 - 勤務期間
「西暦〇〇年~〇〇年まで」と勤務期間を記載します。 - スキル・資格
PCの入力スピードやExcelの使用範囲といったPCスキルに加えて、取得している資格を記載します。
スキルシートでは個人情報について派遣先企業から詮索・特定されないように記載します。
スキルシートによって職場見学できるか決まる
派遣の選考では社内選考に通った後、派遣先企業にスキルシートを提出し、職場見学に来てもらうか判断されます。そのため派遣会社内の選考後に派遣先企業の書類選考があります。派遣の選考では派遣先の面接を禁止していますが、このスキルシートによる書類選考は行われます。
派遣会社の営業担当によっては、スキルシートをもとに営業活動を行い、新規案件を獲得しているところもあります。
派遣社員がスキルシートを確認するタイミング
派遣先がスキルシートを確認できるのは職場見学の当日のみです。派遣会社は社内選考に通った方のみのスキルシートしか作成しないため、登録者全員分の用意があるとは限りません。派遣会社に登録してすぐさまスキルシートが作成されることはありません。
そのため職場見学の当日は時間に余裕をもって、待ち合わせ時間を設けている営業担当が多く、スキルシートの読み合わせをしています。もしスキルシートを事前に確認しておきたいなら、職場見学の日程を決める連絡があった際に、派遣会社の営業担当にどのような記載内容になっているか質問しておきましょう。
職場見学でスキルシートを見ながら経歴を説明
職場見学では面接のように派遣先企業がスキルシートを見ながら質問します。また自己紹介するときはスキルシートを見ながら行います。個人名や会社名、細かい年齢までは伏せているため、この情報を派遣先に言うかは個人の判断です。
マナーとして個人名のみ派遣先企業に伝えるのが一般的ですが、就業していた企業が大手ならアピールとしてあえて伝える方もいらっしゃいます。またスキルに関しても、大まかな内容しかスキルシートに記載されていないので、自分で細かく話すことで具体的な内容を派遣先に理解してもらえます。
スキルシートのために職務経歴書は丁寧に記入する
派遣会社で作成するスキルシートは職務経歴書をもとに作成するため、登録の際には細かく丁寧に記入しておくのはGoodです。中でも業務内容については、職種だけでなく第三者が見ても理解できるよう具体的に記入しておきましょう。
また勤務期間についても、ブランクがある場合はその理由も記載しておきましょう。スキルシートは派遣会社が職務経歴書をもとに作成するため、それを丁寧に記載するのは当然ですが、あなたと派遣会社の間でもコミュニケーションを取り意思のすれ違い・誤解がないようにしましょう。