派遣社員の指揮命令者・派遣先責任者の定義とは
派遣社員は派遣先で直接雇用されておらず雇用主が派遣会社となります。
そのため派遣先企業は派遣社員の管理や派遣会社との連携を図るために、それぞれ指揮命令者と派遣先責任者を選任しなければなりません。
指揮命令者
指揮命令者は主に、派遣先企業で派遣社員の指導を行う係であり、直属の上司です。
派遣社員は指揮命令者の指示に従い就業します。
指揮命令者の対象
指揮命令者は同じ部署内の方でなければいけません。
その理由は同じ業務を行っている方から正しい指示を受けている証明になるからです。
派遣法では、雇用契約書に記載されている業務以外を行うことは禁止されています。
たとえ雇用契約書どおりの業務を行っていても、指示が別部署の方からだと、第三者(労働基準監督署)から見て「契約書外の業務をさせているのではないか」という疑いをかけられてしまいます。
指揮命令者と苦情の申出先を同一人物にしてはならない
雇用契約書には派遣社員が職場に不満を抱き解決するときのために、「苦情の申出先」を記載しないといけません。
職場の不満に関しては業務の指示を出す指揮命令者に対することも同様です。
そのため指揮命令者と苦情の申出先を別の方で設け、派遣社員が働きやすいようにサポートする必要があります。
派遣先責任者
派遣先責任者は、派遣社員の契約期間や管理を取り決めている方にあたります。
指揮命令者とは別の方を設けていることもあり、多くの職場では派遣社員と直接関わることが少ないでしょう。
というのも、派遣先責任者の専任については人事労務に関する高い知識を有し、派遣社員が何かあったときその責任を取ることができる人を選ばなければならないためです。
指揮命令者からの報告によって、派遣先責任者は派遣社員の契約更新の有無を決めています。
契約更新の日(契約終了1ヶ月前)になると、派遣先責任者と派遣会社の営業担当で面談をし、派遣先の意向を伺います。
この伺いを経て、派遣社員に更新の有無を伝えることが一般的です。しかし契約更新を自分から拒否したい場合は派遣先責任者と営業担当が面談する前に、できるだけ早く伝えてください。
派遣先に対して悪い報告となることは営業マンも早い段階で把握しておきたいためです。
派遣先責任者になる対象者
派遣先責任者の資格については特に規定はありませんが、以下、派遣先責任者の職務を的確に遂行することができる者を選任するよう努めなければいけません。
(1)労働関係法令に関する知識を有する者であること、
(2)人事・労務管理等について専門的な知識又は相当期間の経験を有する者であること、
(3)派遣労働者の就業に係る事項に関する一定の決定、変更を行い得る権限を有する者であること
派遣先が派遣先責任者の選任を怠った際には、三十万円以下の罰金に処する。
なお、派遣社員100人に付き1人以上の派遣先責任者を選任しなければなりません。
例外として派遣先が雇用する社員と派遣社員の合計が5人以下の場合のみ、派遣先責任者を専任する必要がありません。
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派遣の指揮命令者と派遣先責任者が同一人物は違法?
結論から言うと、指揮命令者と派遣先責任者が同一人物でも、労働者派遣法では違法行為になりません。
ただし、先程も説明したように指揮命令者と苦情の申出先を同一人物にしてはいけません。
派遣社員は指揮命令者以外の指示は聞くべき?
結論から言うと、派遣社員は指揮命令者以外の指示を聞く必要はありません。
派遣社員は契約書や法律で指揮命令者からの指示で業務を行うことを決められているので、それ以外の人間からの命令は「指揮命令者に確認して下さい」と突っぱねても問題ないです。
現場では時として契約を無視して、指揮命令者でない社員や、時として他社の派遣社員から仕事を指示されることがありますが、ルール上は聞く必要がありません。
もちろん、多少の仕事であれば融通を効かせて対応した方が人間関係が円滑に回るので、全てを拒否しない方が良い場面もあるでしょう。
指揮命令者を通して他社から命令が出ている場合は聞くべき
ただ、一見すると指揮命令者でない社員からの命令でも、直接指示が出てないだけで実際は指揮命令者から頼まれている仕事というケースもあります。
指揮命令者は役職者などの忙しい人がなるケースが多いので、平社員に「派遣の◯◯さんにこれやらせといて」と命令だけ出して、それを社員があなたに伝えることも少なくないです。
この場合は間接的ですが指揮命令者の指示であることには変わりませんので、従わないと人間関係に亀裂が生じたり、勤務態度が悪いと判断されるでしょう。
その仕事が指揮命令者が出したものなのか、単に雑用を押し付けているだけなのかは一見すると分からないので、文句を言う前に確認した方が安全です。
派遣社員の指揮命令者・派遣先責任者の定義まとめ
今回は派遣社員にとって重要な、指揮命令者と派遣先責任者について紹介しました。
職場見学の際は、まず指揮命令者に選任された方がどういった方か確認してもよいくらい重要です。
特に派遣先責任者に関しては苦情の申出先となることが多く、職場環境の改善を求める方に当たります。
そのためなるべく相談しやすい方であることが望ましく、あなたにとってその派遣先で長く就業するうえで必要なこととなります。
派遣社員にとっての職場見学はただ派遣先企業を見るだけでなく、担当となる方がどういった方になるか確認する場でもあります。
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