派遣社員でも部署異動(配置転換)したい場合できる?
結論から言ってしまうと、派遣社員であっても問題なく部署異動をすることが可能です。
人間関係や業務に問題があれば部署異動を申請しても問題ありません。
逆に派遣先の会社側から仕事内容の変更や、転勤に伴う部署異動を提案されることもあります。
ただし、派遣社員を移動するには記事の中盤で解説している、条件を満たさなくてはいけません。
派遣社員なのにいきなり部署異動(配置転換)させられるのは違法?
結論を言うと、いきなりの部署異動は違法となります。
一般的に、部署異動をすると仕事内容から指揮系統、労働の条件まで様々な変化が生じます。
しかし契約書に仕事内容や就業先の上司に当たる人間について記してあり、部署異動するとこの内容に相違が起こるため、部署異動はできない(させない)ようになっているのです。
ただ、過去には派遣社員を入社後に許可なく部署異動させ、意図的に約外の仕事を会社都合で押し付けたり、契約時より悪条件で働かせる会社も少なくありませんでした。
しかし現在の派遣社員は「労働者派遣法」で守られているので、特定の条件を満たさずに部署異動をさせるのは違法となっているのです。
派遣社員の部署異動が可能な条件
部署異動を可能にするためには以下2つを全て満たしていることが条件となります。
- 派遣先と派遣社員の双方が合意していること
派遣先の都合でなく、派遣社員発信で、かつそれを「双方が」望んだときに部署異動が可能になります。 - 契約期間が満了していること
派遣は原則的に「日雇い派遣」が禁止です。そして派遣期間は原則一ヶ月以上(31日以上)と決められているため、その契約期間を待たずに部署異動(契約を切る)することはできません。
「①」をクリアすることは容易ですが、実態面で見ると「②」が難しいです。
部署が変わるということは、仕事内容や上司が変わることになるため、それが記載された契約書類を改めて結び直す必要があります。
そのため、契約期間終了を待たずに“今すぐ”部署異動することは、できないようになっています。
就業してすぐに部署異動することができないわけではありません。その方法とは、派遣会社・派遣先・派遣社員が口裏を合わせ契約書を書き直すという方法です。もちろん完全なる労働基準法違反ですが、現場(大手・中小問わず)においては往々にして行われている実態があります。
注意して欲しいのは、当サイトがこの方法をあなたに推奨しているのではなく、現場の実態や人材派遣業界の闇をお伝えする上で重要な情報です。
派遣社員が部署異動(配置転換)するまでの流れ
- 派遣社員、または派遣先が部署異動を求める
- 派遣社員と派遣先の「双方」が部署異動を望む
- 派遣会社も部署異動を認める
- 契約期間が満了している
- 部署異動が行われる
上記が派遣社員が部署異動をするまでの流れとなります。
ただ、部署異動の条件が厳しいことから、原則的に派遣社員が派遣先で部署異動することはありません。
部署異動が自由にできてしまうと募集当時の内容と、実際の就業内容が異なる事態になり(釣り案件としても使える)、派遣社員にかかるリスクが大きくなってしまいます。
派遣社員が部署異動(配置転換)すると何が変わる?
抵触日が変更になる
契約を新たに結び直すため、抵触日が変更になります。
就業先の部署が変更になる
部署異動なので当たり前のことですが、就業先の部署が変わります。
契約内容には派遣先を部署単位まで細かく記す必要があるため(◯◯株式会社✕✕部△△課)、例え隣の課に異動することになっても契約内容を変更する必要があります。
派遣先の指揮命令者が変更される
部署が変わるため、派遣社員であるあなたを指示をする人も変更となります。
異動前と同じ指揮命令者では契約を結び直すことができません。
仕事内容が変更される
部署異動で仕事内容も再度変更します。
同じ事務作業であっても部署・課に合わせて内容を変更する必要があります。
派遣会社や派遣先の事務手続きはたくさんありますが、派遣社員であるあなたがすることは新しい契約書にサインをするだけです。契約内容の仕事内容・派遣先・指揮命令者・抵触日を確認し、間違いなければサインをします。時給の変更がある場合は前もって派遣社員に連絡があります。時給面や福利厚生の変更なども含めて「双方の合意」があったとき初めて、部署異動が成立します。
派遣社員の部署異動における注意点
会社都合で部署異動(配置転換)されることはない
派遣社員は正社員のように会社都合で部署異動することはありません。
契約書はこういった理不尽なケースを守るために存在しますので、もしいきなり部署異動をするよう命令された場合、派遣会社に伝えましょう。
契約書には時給だけでなく、仕事内容・残業代の支給額について細かく記載されているので、正社員のように会社の命令一つで部署異動や転勤をする必要はないです。
契約書の内容を確認する
仮に今は部署異動を命令されていなくとも、契約書の内容を理解しておくことでこれからも派遣社員として働く上での知識になってきます。
派遣契約書には一度全て目を通し、わからないことがあれば営業担当に気軽に質問してみましょう。
部署異動したい場合も契約満了を待つ
派遣先からの指示でなく、自分の意志で部署異動をしたい場合もあると思いますが、その場合も契約満了を待つ必要があります。
契約が満了していない段階で部署異動を申請しても良いですが、特別な事情がない限りは認められないでしょう。
なんとなくや、今の仕事がつまらないという理由での部署異動の場合、派遣先や派遣会社からの評価にも影響し、今後の契約更新がされないリスクもあるでしょう。
そのため、部署異動は契約満了のタイミングで、正規の手順を踏んで行うことをおすすめします。
派遣先に問題がある場合は部署異動を申請しても良い
既に契約内容と異なる業務をさせられている、明確なパワハラやモラハラがある、サービス残業を強要させられている等、派遣先に明確な問題がある場合は例外です。
あなたに非はないので、契約満了を待たずに部署異動を申請しても問題ないでしょう。
なお、部署異動をしても環境が改善されない場合は再度の部署異動をするよりも派遣先そのものを変更したほうが良いです。
派遣先に問題があるのであれば、派遣会社も文句は言わないはずです。
もし文句を言いそうな派遣会社なら、悪いことは言いませんので別な派遣会社に登録したほうが良いでしょう。
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派遣社員の部署異動まとめ
今回は派遣社員が部署異動をすることはできるのか、条件と共に紹介しました。
派遣社員の部署異動自体は違法ではないものの、事前の告知や契約満了を待たずの部署異動は違法となります。
受け入れてしまうと厄介な事になるリスクもあるので、派遣先から部署異動を指示、あるいは提案された段階で必ず派遣会社へ連絡しましょう。
また、不当な部署異動は中小の派遣会社に多い傾向があります。
大手派遣会社は発言力が強く、ルールの整備が徹底しているのもあって、いきなり部署異動をさせるような派遣先とは付き合いを切っています。
そのため、場合によっては大手派遣会社に登録してみるのも一つの手でしょう。