未経験歓迎の派遣求人にスキル不足で落ちる理由
本当は経験者が欲しいから
未経験の派遣求人に応募しても落とされる理由として最も多いのが、企業は本当は経験者がほしいからです。
「未経験OK」という言葉は求職者の人気ワードのひとつで、その分野に経験がある方でも、ブランクがあったり自信がないとハードルが低い「未経験OK」という項目にチェックをつけて案件を探します。
そのため、企業としては本当の未経験でなく、未経験OKに応募してきた経験者を採用するため、スキル不足で落とされるという結果になってしまいます。
未経験歓迎は支払う給料が安く済む
また、企業側からすると、「未経験OK」という派遣求人は経験者・未経験者を含めた求職者がとても多く集まり、なおかつ「未経験OK」として募集をかけているので高い時給を設定しなくてもいいというメリットがあります。
採用する人材を数多くの応募者の中から選べるため、非常に効率的なのです。
無論、本当に未経験でも採用されるケースもありますが、企業の本音は「未経験の時給で安く経験者を雇いたい」なので、スキル不足を理由に落とされがちです。
本当はスキルでなくその他の問題があった
実はスキル不足が原因でなく、服装や態度、言動などその他の問題があったけど、オブラートに包んでスキル不足で不採用と言われます。
スーツでなく私服で職場見学にいった、正しい敬語を使えていない、求めていた年齢と違うなど、問題がる場合、ストレートに伝えるとトラブルの原因になったりするので、差し障りのないスキル不足という理由で断ります。
他に優秀な応募者がいた
人気企業だとあなた以外にも応募者が多数いたり、他の派遣会社で応募している人が存在するケースがあるので、同じ未経験者でもあなたより優れた学歴、職歴を持つ人がいればそちらが採用されます。
また、同様に他の応募者に経験者がいた場合も、スキル不足を理由に落とされてしまうでしょう。
本当は顔採用している
外見や年齢でフィルターをかけることは派遣では禁止されていますが、実際は派遣先があなたの容姿(見た目)などで年齢を判断し落とすことが往々にして行われています。
特に秘書や受付など、多くの人前に触れる機会がある仕事は、年齢や見た目が選考の項目(顔採用)となっている場合があります。
派遣会社がそういった場合に派遣社員に「スキル不足で今回はなかったことになりました」といった言葉を使う可能性があります。
未経験OKでも実は対象者フィルターが存在している
求人の案内文やキャッチの部分では「未経験OK・歓迎!〇〇会社での事務」など誰にでも当てはまるような文言が書いてあっても、募集の詳細を見ると「Word・Excelができる方」「簡単な英会話ができる方」「簿記2級を持っている方」としっかりスキル面でのフィルターを記載していたりします。
そのため、採用されやすいのは未経験枠に応募した経験者>未経験だけどスキルや資格保有者>本当に未経験の人、となります。
完全に未経験な方は、残念ながらこのフィルターを突破することができないので、スキル不足で落とされてしまうのです。
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未経験歓迎なのにスキル不足で落とされてしまう派遣求人の例
リクナビ派遣:上智大学の事務「未経験歓迎」に記載の「対象となる方」
引用:リクナビ派遣
こちらはリクナビ派遣で「未経験歓迎」の案件の中から上智大学の大学事務員の派遣社員の応募を引用しました。
未経験歓迎なのに実際は「何かしらの事務経験」がある方が求められており、WordやEXCELのスキルも必要なので、未経験だとスキル不足で落とされ終わりでしょう。
つまり、業界未経験であっても「ある程度の教養やスキルは必要」といった意味になります。
また「尚可」が意味するのは、「該当者を採用する」と同義です。その他「少なからず」「最低でも」という表現も同義です。
リクナビ派遣:保険事務の「保険業界での就職経験がある方大歓迎」
引用:リクナビ派遣
上記は保険事務に関する求人ですが、記載からは「生命保険業界での経験があれば尚可」というイメージがありますが、企業側の心理としては「生命保険業界での経験がある方がいれば、未経験者より優先して採用します」という意味になります。
直接的な表現を使わないのは、それが派遣における禁止事項である「選考」に当たってしまうからです。
派遣では実態上「選考」が行われているのは周知の事実ですが、表立って人選をすると派遣法違反になってしまうのです。
リクナビ派遣:映画業界の秘書「Excel基本操作+V LOOKUP」
上記は未経験歓迎の秘書求人なのに、秘書の経験やEXCELのVLOOUPレベルのスキルが必須となっている求人です。
あくまで映画業界が未経験で良いというだけで、実際は秘書経験もEXCELスキルも必要というオチです。
未経験で良いという言葉を信じて秘書経験のない方が応募しても、スキル不足を理由に落とされる結果となるでしょう。
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未経験歓迎でも未経験が応募しない方が良い派遣求人の特徴や共通点
注意すべき文言①:事務経験の浅い方でも安心
この文言の意図してること・裏の心理は「未経験OKと言ってるけど、多少の事務経験が必要です」ということとなります。
多くの求人では最低でも1年以上の事務経験が問われていて、未経験ではそうそう受からないことを意味しています。
逆に一度でもどこかで事務経験を積みさえすれば簡単に「受かってしまう」程度の経験でしょう。
注意すべき文言②:何らかの事務経験がある方、業界経験不問、業界経験あれば尚可
例えばあなたが人事の採用係だとします。採用側の気持ちとして3人から1人を選ぶのと、10人から1人を選ぶので当然ながら、後者の方がより良い人材を採用できる確率が高いです。
「派遣」という性質上、猫の手も借りたいくらい急務な現場もありますが、できるだけ多くの中から人選したいと思うのは企業なら自然のことです。
そのため派遣求人の広告担当(営業)や人事担当者は、より多くの派遣スタッフの目に留まる言葉を使って半ば釣り広告的に募集を行っています。
時給が低くても楽に働きたい経験者も応募してくる
「業界経験不問」と書かれている案件に応募するのは決して「業界未経験者」だけではありません。
経験者であっても、自分の実力を活かし、多少時給が低くても楽に働きたいと思う派遣スタッフは多いものです。
企業としては、応募数も増え、慎重に人選ができる、あわよくば低時給で経験者を採用できる、とメリットが満載なのです。
初心者と経験者が同時に応募してくれば、当然経験者を採用する企業が大半でしょう。言い換えれば、「何らかの事務経験」とは、曖昧なものではなくしっかりとアピールできる「事務経験」がなければ土俵にも上がれないということなのです。
注意すべき文言③:「Excel基本操作+V LOOKUP」
未経験OKと書いていてもパソコンスキルが必要となる場合も、あまり応募はおすすめできません。
特によく見かける「V LOOKUP」は商社やサービス業、経理事務ではエクセル操作の基本となります。
「指定した範囲から検索条件に一致したデータを検索し、取り出す」作業です。
この場合は、パソコンの基本操作はもちろんですが、エクセルを駆使した作業がメインとなる可能性が高い仕事になります。
一度覚えてしまえば業務として難しいわけではないのですが、「会社があなたに教えられるほど暇ではないので最初からスキルがある人来てください」といった意味合いになります。
事務未経験であっても逆に「VLOOUP」を問題なく使えるのであれば、応募しても良いでしょう。
注意すべき文言④:「何らかの事務経験」
一般的に「何らかの事務経験」は、派遣社員、正社員における一般事務、営業事務など「事務職」の経験です。
未経験歓迎と書いているのに「何らかの事務経験」を求めるなんて矛盾している気がしますが、本音は経験者が欲しいだけなので応募しても採用されることはないでしょう。
ただ、飲食店やアパレルの接客、コンビニの店長でも、正社員であればデスクワークが実は大半を占めていることもありますので、きちんと説明できれば「事務経験」になります。
事務経験がなくても採用されるケースもある
自分は対象なのか微妙なラインで悩んでいる方も多いでしょう。また全ての企業が上記のような思惑であるわけではありません。
仕事内容や業種、立地、環境でも応募数は増減するため、もしかしたら「何らかの事務経験」が全く無くても採用してくれる企業はあるかもしれません。
大変失礼な言い方ですが、事務は誰でもできる仕事です。だからこそ派遣で最も多い求人数の職種でもあります。
「事務未経験者」を対象とした無期雇用派遣サービスも増えているため、自信がない方はそこでスキルを磨くのが近道になるかもしれません。
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本当に未経験でも採用される派遣求人の共通点
人柄重視や急募となっている求人
対象となる方に、「人柄重視」「事務未経験OK」「急募」「大量募集」のみ記載されたものは「誰でもいいから人材が欲しい!!」といった緊急度合いが伺えます。
「尚可」や「〇〇のスキルがれば望ましい」といった言葉があると、企業としては「経験者」を探していると思った方が良いでしょう。他にも「社会人経験なし」といった言葉も未経験OKに近い言葉です。
年齢フィルターがある
文言をよく見ると年齢フィルターをかけている求人も、企業が求めている年齢であれば未経験でも採用されやすいです。
例えば派遣会社が出す求人で年齢の若い人を集めたい時に使う言葉が「20代中心の職場」「平均年齢25歳の職場」といった、職場の年齢層を表現する文言です。
こういった文言の本当の意味は「30、40代の方は募集していません」と「若い子しかいないのでオジサン・オバサンは応募しないでください」いった意味が込められています。
逆に、経験者でベテランを集めたいときは「30代中心の落ち着いた職場」「平均年齢35歳の職場」といった文言を使い、ベテランで即戦力となる人材を求めていることをアピールしています。
上手く自分を求めている派遣の求人を探し、応募すれば未経験であっても採用されやすいでしょう。
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未経験歓迎の派遣求人に受からない理由や対処法まとめ
派遣において断り文句のように使われることの多い「スキル不足」という言葉ですが、実際はその裏に様々な理由が隠れていることが多いです。
ただ「どういった面が不採用の要因なのか?」「どんなスキルが必要だったのか?」、派遣社員としてはハッキリしてほしいものですよね。
営業担当は数多くの採用に携わっているため、何となく落選の理由はわかるものです。次の選考に活かすためには、落ちてしまった場合は営業担当に理由を聞いてみましょう。
就業の意思を伝える手段にもなるため、次回からは応募の段階でさらにサポートしてくれるかもしれません。