就業する前から分かるブラックバイトの見極め方
「ブラックバイト」は2013年に中京大学の大内教授が言い始めたことが始まりです。ブラックバイトの定義は「学生生活に支障が出るアルバイト」のことを指し、学業がメインとなる学生に対してシフトを強制し、授業や部活動などに支障が出てしまうことを言います。
他にも休憩時間を与えなかったり、賃金未払い、サービス残業などといった違法行為全般を平気で行っているアルバイト先も該当します。学生が対象だった言葉も今では就職難が加速し、フリーターの方にも影響が出ています。そういったアルバイト先で働かないよう、ブラックバイトの見極め方について紹介していきます。
求人情報からブラックバイトと判断する方法
ノルマ未達成に対する給料からの天引きがないか確認
アルバイトは時給で守られています。そのため就業先はその労働時間に対して時給計算した給与を支払うことが労働基準法によって定められています。またアルバイトの中にはノルマを課しているところもあります。そのノルマが給与に加算されるものであれば問題ありませんが、未達成時の精算を従業員の同意なしで、給与から天引きすることはできません。そうした事態が横行しているバイト先は注意しましょう。
求人誌にいつも掲載されている
毎回のように求人誌に掲載されているアルバイト先も危険です。それだけ人気がないことや離職率が高いことが考えられます。掲載されている期間が半年以上のものは避けましょう。
しかし、新規オープン店や大型ショッピングモールの求人などは半年以上求人掲載がされていることもあります。就業先の実態をよく確認し、「なぜずっと掲載されているのだろう?」とその根拠を分析してみましょう。
未経験歓迎なのに時給が高い
高時給の仕事には何かしらの理由があります。
- そのアルバイト先に資力がある
- 特別な経験や資格が求められる
- 力仕事、危険な仕事
「高時給=仕事がキツイ」と一概には言えませんが、小さい会社で時給を高く設定しているところはブラックバイトの可能性が高いです。そういったところは「時給を上げていればとにかく人は集まるだろう」と安直に考え、採用後に手の平を返して全く違う仕事をやらせたりすることが多いです。
資力があり時給が高いのであれば、優良な仕事かもしれませんが、そういった仕事にはすぐ人が集まり求人を出すまでもありません。求人掲載があり・未経験歓迎・時給が高い、この3つが揃うことはまずありません。特に水商売以外で時給1,500円を超えるものについては要注意です。
面接をする際にわかること
職場環境をチェック
ブラックバイトであるか否かに限らず、実際に働こうと思っている職場に客として足を運んでみるのも良い方法です。従業員の表情などを見て、口元は笑っていても目の下にクマがあったり、明らかに疲れが溜まっている場合は要注意です。労働が過酷なことや残業を強いられている可能性が高いです。
また面接に行ったときに事務所や休憩室といった裏側の清掃具合を見ることも大切です。事務所が分煙になっているか、着替え場所やトイレは清潔に保たれているか確認してみましょう。
面接官の対応をチェック
仕事内容や時給が良くても、特にアルバイトとして働く場合は上司(店長・社員)の人柄で労働環境が一気に変わります。正社員でも人間関係で辞める方が多いように、アルバイト先でもそれは同じです。面接官の座り方や態度、話し方などをチェックしておきましょう。
雇用契約書を確認してからでも遅くはない
アルバイト先が見つかり、いざ働くことになったら必ず就業先と雇用契約を結ぶことになります。面接では良いことばかり言っているところも、実は契約書内にブラックバイトとなりうる事項が明記されていることもあります。
アルバイトの雇用契約書には賃金や就業場所、仕事内容などが基本的な内容となっています。その基本的な内容とは別で、ノルマがあるアルバイト先ではその精算方法や、器物を破損したときは自腹で弁償することなどが契約書に記載されていることがあります。
もし今後ブラックバイトと発覚したときの証拠となるのが、この雇用契約書です。雇用契約書の内容をしっかりと理解したうえで捺印してください。また仮にブラックバイトに就業してしまったとしても、アルバイトの実績は職歴になりませんのですぐに辞めることができます。少しでもおかしい、これってブラックバイト?と思う要因があれば、親や友達など身近な方に相談し、すぐに身を引くようにしましょう。