正社員ではできない自由な働き方
2007年に「ハケンの品格」というドラマがありました。主演の篠原涼子さん演じる時給3000円のスーパ派遣社員が3ヶ月だけ働いてその後は海外へ旅行にいくという、何とも自由な生き方をした人のドラマでした。
ただこれはドラマとして誇張した表現をしているわけではなく、現実に置き換えても派遣として自由に働いている人が多いのです。
派遣の働き方の具体例
1年の間に2職種を経験
派遣では「派遣期間」が決められてあります。
3ヶ月・6ヶ月といった形で契約を結びます。更新の有無に関しては派遣社員・派遣先の双方の合意の上で行います。そういったことを利点として、初めは一般事務として派遣された人が、一般事務としての給与に満足できず高時給のテレフォンオペレーターに派遣先を切り替えた人もいます。履歴書に残るものとして「期間満了について終了」という形になり、「自己都合退職」にはならないからです。特に面接でも短期でやめたことに派遣として問われることは可能性として低いです。また、前の派遣先に確認するようなことはないです。
1~3ヶ月の長期休暇も可能
ハケンの品格のドラマでもありましたが、3ヶ月だけ働いて1ヶ月休暇をとってまた働くなんてこともできます。これは、派遣契約を望まない人が使うことがあります。3ヶ月だけ頑張ってお金を一気に貯めて、1ヶ月一気に休むというメリハリ持った働き方です。正社員ではまずありえない働き方です。
有給があっても長くても10連休ですが、1ヶ月も休めるのは退職前の有給消化ぐらいでしか使えません。
時給2000円以上の派遣社員が意外に多い
経験者にもなってくると、時給2000円を超える方は多くいます。フルタイムで働く派遣社員であれば、月収30万円を越えている人がたくさんいます。大手の商社マン並の給料を貰う派遣社員がいることは現在では当たり前になっています。
午前中は派遣社員、午後は主婦
最近では、企業として午前中のみのパートタイムで働けるところが多くなりました。
時給1500円で始業の9時から14時まで働き、日給7500円・月収15万円を実現することができます。こういった時間帯は子供を持つ母親の働き方として人気の高い時間帯です。
転職するまでの繋ぎ
20代前半の方や、30代の方に多い働き方ですが、キャリアアップとして会社を退職して派遣で仕事をしながら空いた時間に資格の勉強をして、新たな会社に入社しようと思う人もいます。
正社員のときはなかなか時間がとれないことが多く、資格の勉強ができなかった人が多いように感じました。「忙しくても時間はつくるもの」とよく言われますが、派遣社員として働くことの理由のひとつがそれに当たると思います。
夢がある人
派遣で働きに来る人には働くことが目的より、「将来は〇〇になりたい」って言う人が多くいました。「海外で暮らしたい」「企業したい」「俳優になりたい」と夢を抱いて派遣社員を望む人もいます。そういった夢がある人こそ就業後は真面目に働いてくれている印象でした。
派遣社員として人生を楽しく
期間の定めのある派遣をマイナスに思う方が多くいるように感じますが(社会的にそうした流れにしている)、世の中には派遣という仕組みを上手く使い分けて自由に働く方もいます。
派遣が会社として成り立ち、どんな時代になってもあり続けているのはそういった人達の方が多いことが理由のように感じます。「自由だから不安定」「安定だから不自由」という2択を天秤にかけて、自分がどっちの道を選ぶかは人それぞれです。