派遣社員は本当に不安定なのか？雇用契約や給料の裏の話

派遣社員ってやっぱり不安定。毎月の給与もバラバラで、ボーナスもないし。このままで私だいじょうぶかな。

派遣社員の時給は、はっきり言って正社員のOLより高いわ。だけどそれは時給制だし、期間の定めっていうデメリットがあるからだと思うの。高いお金をもらえるメリットの代償だっていつも感じてるわ。

今の時代、どんな働き方においてもデメリットはつきものです。絶対安全な働き方はありません。しかし、自分に合った働き方を見つけることはできるはずです。雇われながら・縛られながら無理して働かなければいけない時代ではありません。周りに流されず、自分がやりたい仕事をやるべきでしょう。

派遣が「不安定」だと思われている理由と現実

派遣が不安定だと感じている方は多いと思います。「派遣切り」などの言葉が生まれ、世間的に悪いイメージがついてしまいました。しかし、実際に派遣で働いている人で、そのような不安に駆られながら働いている方は本当にマレです。

有期雇用契約で期間の定めがある

派遣で働く際は、派遣会社と有期雇用契約を結びます。2ヶ月～3ヶ月毎の契約になることが大半です。雇用契約が終了すると期間満了により仕事が終わり、新しい職場を探さないといけません。また派遣先が事業縮小した時の人員削減対象になりやすいです。「派遣が不安定」と思われている最大の理由です。有期雇用契約は契約社員でも用いれられており、派遣社員より長期で結ばれている可能性が高いです。

しかし、実際に働いている派遣社員は「不安定」という気持ちはあまりありません。なぜなら、全ての派遣社員が有期雇用契約を望んでいるわけでもありませんし、「働きたいときに働ける」というのが派遣の最大のメリットでもあるからです。

また、派遣の需要はどんどん伸びており、契約が終わったとしても仕事は山程あります。派遣時給が毎年向上している背景からも、また来る東京オリンピックもあり、派遣社員の売り手市場は今後10年以上は伸び続けることでしょう。

また、有期雇用契約を望まないなら、紹介予定派遣で派遣先に直接雇用されることもできます。有期雇用の働き方は自分から望んでいる人が多いです。最近ではリクルートスタッフィングのように無期雇用派遣社員もいて、派遣の働き方にも幅が生まれています。

出勤日数によって月収が変動する

時給で働く派遣社員は出勤日数によって月収が大きく変わります。5月のGWや8月のお盆休み、1月の年末年始休暇など休日が増えて出勤日数が減る月はその分収入に影響が出ます。月収の正社員・契約社員と違い給与が安定しません。

しかし、派遣社員の時給が高い理由はこうしたところで還元されているという側面もあります。「賞与が貰えない」というのも同じです。見込み残業などもなく、「働いた分」を適正に受け取ることができるのが派遣社員の給料です。またどうしても稼ぎたいのであれば、土日・祝日も無関係に勤務がある仕事を選べばいいだけの話です。

産休・育休を貰えない

有期雇用である派遣社員は産休や育休の取得が難しく妊娠後が不安になります。雇用保険から育児給付金が支払われるため、職場復帰するまで無給の可能性があります。

これについては正社員の方が断然取得しやすく、派遣社員にとってはデメリットです。しかし、1年以上の長期に渡って派遣されていれば派遣社員でも産休・育休が取得できます。また、派遣会社によっては育児給付金を受け取れるため一時的に派遣会社の直接雇用に切り替える会社もあります。事務の案件は1年以上の長期案件が多いので、出産後、同じ派遣先に戻ることができます。