契約社員と派遣社員の違いを徹底比較
| 比較項目 | 契約社員 | 派遣社員 |
|---|---|---|
| 賃金 | 月給 | 時給 |
| 雇用主 | 就業先 | 派遣会社 |
| 期間の定め | あり | あり |
| 契約期間 | 長い | 短い |
| 賞与 | 出るor出ない | 出ない |
| サービス残業 | 有り | 無し |
派遣社員と契約社員の最大の違いは会社に直接雇用されているか否かです。
派遣社員と違い、契約社員は派遣会社に直接雇用されているので、安心感では上回っているでしょう。
その他、契約期間の長さや、給与形態も派遣社員は時給、契約社員は月給という風に異なっています。
直接雇用の契約社員＝安心ではない
一見すると契約社員として働いている方が「安定している」イメージを受けるかもしれませんが、実態はそうではありません。
派遣社員の場合、今の派遣先で契約を切られたしてもスキルがあれば派遣会社が次のお仕事を勝手に見つけてきてくれるので「仕事に困る」ということはありません。
しかし契約社員の場合、契約を切られたら無職です。正社員が職を失うのと同じ意味を持つため、自分で次の仕事を見つけなければいけません。
賞与についても、極稀ですが派遣社員でももらえることがあります。優良な派遣スタッフで派遣先の好意があればマージンを抜かれず100％手元に来ます。
また「無期雇用派遣社員」になれば、派遣会社から賞与が出ます。
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契約社員が派遣社員より優れている箇所は？
最長で5年働ける安心感
契約社員をする最大のメリットは契約期間の長さによる安心感です。
3ヶ月毎に契約されることの多い派遣社員と異なり、6ヶ月や1年単位で契約を結び、最長で5年間同じ就業先にいれるので安心して働くことが可能です。
月給なので連休があっても給与が固定
また、会社によって異なりますが、月収で給与を振り込まれることが多いため、会社の連休などがあっても固定の給与がしっかり振り込まれます。
時給で計算されている派遣社員であれば出勤日数が少ないとその分給与も減るため、給料を計算することができません。
契約社員の5年ルールとは
就業開始から5年経つと無期労働契約になる
労働基準法（無期労働契約への転換）により、有期雇用契約を繰り返し通算5年を超える場合は労働者の申込により、期間の定めのない労働契約に転換できます。
つまり契約社員は正社員と同じ労働環境になることを意味しています。
労働基準法としても「契約社員」は社会的に弱い立場であると認知しているため、継続的に契約社員という立場で雇用することを企業に禁止しているのです。
実態として5年が経過する前に切られる点に注意
この法律は一見、契約社員を守る良い法律に見えますが、企業側からすれば、その契約期間であればいつでもその契約社員を切っても良いということになります。社長や会社の意向次第でいつでも捨て駒になる社員として認識されます。「5年」という縛りのせいで、企業にいいように扱われてしまっているのです。
リクルートの営業職の約5割は契約社員
ただ、人材業界のトップに君臨するリクルートでは営業職の約5割が契約社員だったりします。
リクルートでは3年間のキャリアを積んだ人に転職させて新たなスタートさせる支援体制があり、3年後に卒業金として100万円の支援金が貰うことができます。
もちろん年に1度の正社員登用試験を受けることができるのですが、大企業でも契約社員を多数抱えている所もあるという一例です。
リクルートでは3年間通して成長できるカリキュラムが組まれ、キャリアップとして自ら進んで契約社員になる人もいます。
契約社員であっても安定した雇用に対しての体制とその後のフォローができているのであれば、積極的に狙っていくのもありでしょう。
契約社員も派遣社員も契約を切られるタイミングは同じ
なお、契約社員も派遣社員も切られる時は同じタイミング、理由であっさり切られてしまいます。
どういったときに切られるか？どういったときに企業が「切りたい」と思うか、紹介します。
仕事のレベルに追いついていない
仕事の評価の基準は第一に業績・実績です。
もちろん、仕事中の私語が多い、遅刻が多いといった勤務態度についても評価の対象ですが、上司や社長があなたのレベルが会社に見合っていないと感じられてしまったら、息を吸うようにスパっと切られます。
会社の業績が悪化した
会社の業績が悪化したとき、まず財務的に見直す固定費は「人件費」です。
人件費を削る方法は、給料を下げる・賞与をカットする・人材をカットする・採用を行わない、など方法はいくつかありますが、真っ先に矢面に立つのが「契約社員」と「派遣社員」です。
企業は契約社員や派遣社員を「人材」と把握しておらず、「使い勝手の良いリース備品」としか思っていないので、真っ先に処分対象として目が向けられます。
契約期間を待たずに切る＝「不当解雇」にならないよう、契約期間までの給与を支払うことを条件に契約を切ります。
リース備品で例えるなら、違約金の支払いをもってリース契約を強制的に終了させるイメージです。
不祥事を起こす
法律に触れるような不祥事を起こせば、派遣社員も契約社員も「自己都合での退職」として扱われ切られます。
他にも会社の規律を乱すような行為は「正当な解雇」として扱われます。
上司に嫌われる
契約社員や派遣社員の未来を握っているのは、あなたの上司の評価です。
いくら数字を上げたり頑張って働いても上司から嫌われるような態度をとっていれば切られます。
理不尽のように思いますが、実は契約社員や派遣社員が契約を切られる事例として一番多いのが、人間関係による契約終了のケースです。
結局契約社員だろうと正社員だろうと仕事をするのは「人」と「人」なので、誰かに嫌われた瞬間「終わり」だと思った方がいいでしょう。
嫌なことがあって、あなたが正当だとしても上司である正社員に噛み付いたり歯向かったりしてはいけません。
契約社員と派遣社員、働くならどっちが良い？
結論から言うと、派遣社員として働いて、そこから正社員を目指す働き方をおすすめします。
もちろん人によっては契約社員という働き方が向いている人もいますし、家庭の都合で正社員より派遣社員として働くほうが良いという方もいるので一概には言えません。
ただ全体の傾向として派遣社員の方が契約社員より給料が高くなりやすく、派遣先で契約が終了してもすぐに次の仕事を見つけやすいです。
そのため、契約社員には契約社員のメリットがありますが、どっちが良いかと聞かれたら派遣社員として働くことをおすすめします。
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契約社員と派遣社員の違いまとめ
契約社員とはいえ契約形態が有期雇用である以上、正社員のように気持ちの安定が訪れることはありません。
また、契約社員は派遣社員と違い、派遣会社の営業マンが次から次へとあなたのために仕事を探してくれるわけではないので、契約を切られた瞬間社会的地位はホームレスやニートと同等になります。
就業中であっても常に「契約を切られた後のこと」を考えながら仕事をこなしていかなければいけません。
筆者の知り合いもいっていましたが、その恐怖心は派遣社員以上のものです。
契約社員だから「安心」「安定」というワケではないので、人によっては契約を切られる恐怖の少ない派遣社員の方が良いパフォーマンスで働けます。
また、派遣社員は「無期雇用契約」を勝ち取ることで快適に働ける上に、時給も2000～3000円、「サービス残業無し」という高待遇を望むことができますので、この記事を読んで「契約社員はちょっと…」となった方は派遣社員で無期雇用派遣や、紹介予定派遣を狙った方が良いでしょう。
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