保育園に入園するための勤務(内定)証明書の書き方
まず大前提の話になりますが「嘘」の情報を記載することは絶対にNGです。しかし実態としては、市役所の方が「適当に書いて大丈夫だよ」と言ったりすることがあります(そのくせに落とします)。
市役所の窓口の案内人は実際に書類を見て審査をする人ではないので、本当に上っ面なことしか言いません。
誠実に・真摯に書いても落とされるだけ
基本的にあなた自身がパートでも正社員でも派遣でも、就労時間1ヶ月48時間以上(市区町村によって異なります)勤務していないと、審査・抽選の対象から漏れます。
理由は、保育園は「子供を預かる」ということを目的とした施設だからです。
「預かる必要がない家庭」の子供を預かることは、市区町村にとっても非常に痛手となり、収支を圧迫することになります。それこそ住民のエゴで「税金の無駄使い」を助長する形になってしまうため、月48時間というある程度の基準は設ける必要があるのです。
また、子供の教育のため、コミュニケーションを図れる子供に育てたいといった「教育的」な願望で入園を考えている場合、幼稚園をまず検討し下さい。もちろん保育園でも教育を行いますが、幼稚園は「教育」を前提にした施設です。
幼稚園も無理、月48時間も働けない、ある程度自分の時間もほしい、そんなことでは当たり前ですが審査から落ちます。また48時間というのは「最低ライン」であり、当然もっと働いている方のほうが優先されます。
これは多くの母親たちが誤解しており、詳しく話を聞いてみると「あなた自身が楽をしたいだけなのでは??」と思わざるを得ない方もたくさんいます。幼稚園であっても保育園と同様に補助金を受け取れます。固定概念から幼稚園を選択肢から外すのはやめましょう(参考:新宿区/幼稚園補助金)。
嘘を書いちゃダメ、真実を書いたら落とされる、もう勤務証明書の提出締切が近づいている、そんな方はではどうすればいいのでしょうか?
「これから頑張ります」という意気込み(予定)を丹精込めて記入
実際に勤務(内定)証明書を記入するのはあなたではなく雇用者になりますが、ここで大事なのはそこではありません。
書類で見られるのは実態と予定のどちらかです。実態として月10時間程度しか働いていないとしても、「今後(子供を保育園に入れたら)これだけ働きます」という誠意を見せた方が評価は高くなります。というのも、実態であろうが予定であろうが、評価者はそこに差別をしていないからです。予定で「月50時間働きます」というのと、バカ正直に「今は月10時間しか働けていません」というのでは、明らかに見え方が違います。
「嘘はダメ、正直に書きましょう」というのは、預けたあとこれからどうしていくかが重要という意味です。
審査側は子供を保育園に預ける「理由」を知りたい
なぜ「審査」があるのかというと、先程もお話したように、親のエゴで保育園に子供を預けられることを避けたいからです。
保育園は子供を「預かる」ところ、幼稚園は子供を「教育」するところです。
※保育園も教育は行いますが、大事なところはそこではないので割愛します。
また保育園も幼稚園も義務教育ではありません。その違いをまず理解し、どうして保育園に子供を預けなければいけないのか?幼稚園ではダメなのか?考えてみて下さい。繰り返しになりますが、「子供のコミュニケーション能力を上げたい」「人見知りにならないようにしたい」という目的は「教育的な観点」であり、幼稚園に入園させるべき理由です。
教育的理由で自分は月48時間未満の生産性しかないとなれば、当然審査対象にはなりません。少しシビアに「経済的生産能力」という観点で見れば、子供を保育園に預けたあとのあなたは、ニートやフリーターと同じ見え方とされてしまうのです。
ですから例え「予定」であっても、月48時間以上働かなければならない、子供を預けなければならない理由を勤務(内定)証明書で表して下さい。
第一優先者が母子家庭・父子家庭である理由
どんなに厳しい就労環境・経済環境であっても、まず母子家庭・父子家庭の子供が優先されます。書き方云々ではなく、この方たちとの競争に勝つことは社会的にできません。
なぜかと言うと、先程解説した「子供を預けなければならない理由」が、母子家庭・父子家庭は明確だからです。
なぜ母子家庭・父子家庭の子供が保育園入園で優先されるのかは、あなたも当然理解できると思います。そこにはコミュニケーションや人見知り云々といった教育的な願望はありません。「生活のためにお願いですから子供を預かっていただけないでしょうか」という心の叫び・背景が伺えます。
募集が多い4月の時期や、3歳以上の自立した子供の世話を見る園では勤務(内定)証明書が多少雑に書かれていても入園できる可能性がありますが、9月や12月などの募集(期の途中)で入園することを考えている場合、枠が1~3名分しか用意されていないこともあります。その場合の入園で母子家庭や父子家庭の応募が他にあった場合、入園は非常に困難となります。
嘘の情報を書いても半年ごとに就労証明を求められる可能性も
審査に通ってしまえばいいのか?やる気さえ見せればそれでいいのか?ということでもありません。
正直なところを言うと、実態が無くても上記のやり方で審査が通ってしまうこともあります。しかし通ったからには死ぬ気で働いて「実態」を作らなければなりません。この書類が「予定」でもOKとしている理由は、そもそも保育園に入れる前は育児に勤しんでいたわけなので、今の実態があるはずがないからです。ですから「今後どうしていくか」という内容を書面に表すことは何も間違いではありません。
また、保育園側も実態を把握するために半年ごとに就労・勤務状況の証明書(源泉徴収票など)を求めることがあります。審査に通ってすぐに仕事を辞める人も中にはいるので、当然の策ではありますが、そのときに実態がなければ進級を拒否されたり、退園させられることもあります。
義務教育でもないし、虚偽の情報を提出したことになるので当たり前です。
保育園の就労証明書の書き方まとめ
保育園に入れることができないという事態が社会問題になっていますが、それと同時にモラルの低い親たちの被害者意識で事が大きくなりすぎている面も否めません。
あなた自身も保育園に子供を預けなければいけない理由をしっかり把握し、「本当に預けなければいけないのか」今一度自分の胸に問い正してみてください。
ちなみに補助金が出るのは保育園だけだと勘違いしている方も多いですが、幼稚園であっても補助金は出ます(むしろ幼稚園の方が安い場合もあります)。
預けられる時間に制限を伴いますが、通りやすさで言えば幼稚園の方が圧倒的に簡単です(多くの幼稚園は子供不足です)。
特にコミュニケーションなどの教育面で子供を預けたいと思っていた方はそちらも併せて検討してみるといいでしょう。