派遣登録者の9割が女性、平均年齢は39歳
花形のお仕事に20代の方が集中しているため、多くの登録者が「果たして自分でもできるのだろうか」と不安になりますが、全体の数値で見ると平均年齢は39歳と意外にも高齢なのです。ただ年齢が武器となることは間違いなく、「若い」「20代」というだけで採用される可能性も高まります。
また福利厚生についても、育休・産休は当然のこと、語学スキルやクッキングなどのカルチャー講座、資格講座など、主婦向けのサービスが整っているのも派遣が人気の理由。正社員になるモチベーションはなくても、家庭を守りながら適度に働くには普通にパートをするより効率的というわけなのです。
近年、派遣社員に対する雇用の安定を図るための取組が注目され、給与面や雇用に関する不安(派遣切りなど)もほぼ払拭されています。なお、派遣の選考には面接や筆記試験など、個人を特定したりスキルを図るための行為は派遣法で禁止されています(紹介予定派遣を除く)。
派遣社員の年齢別背景
【20代】社会人未経験の新卒や第二新卒が中心
20代で派遣登録に来る方は、自分に合った仕事が分からない方が多い傾向です。就職活動で内定をもらえない方や1~3年未満で離職した方(第二新卒)が中心です。
20代であれば自分で仕事を探しても求人はたくさんありますが、自分に合った職種が分からず、就職活動が上手くいかなく迷っている方も多いのです。直接雇用の提案を貰うため派遣社員として頑張るのも良し、紹介予定派遣、無期雇用派遣を利用してキャリアプランを組むのも良し、もちろん金銭面で余裕があるなら派遣登録せず就職活動に集中するのも良いでしょう。
【30代】社会人経験の浅い主婦やフリーター
30代の登録者は全体の約3割を占め、40代に次いで多い年代です。この年代は社会人経験を積んだ方も多いのですが、どの方も3年未満の就業経験という実態です。職歴が浅い理由は、結婚や出産で止むを得なく離職している方が多いためです。
社会人経験のある方でも、女性という理由で就職活動が不利になるケースもあります。そのため派遣社員から正社員を目指す方もいます。またアルバイト経験しかない方でも30代を機に、長く働ける仕事先を探し始める傾向にあるようです。
【40代】ライフワークバランスを保ちたい主婦
派遣では残業なし・短時間勤務・シフト制といったアルバイトのように自由が利く仕事があります。自由が利くものの社会保険や有給休暇、交通費支給などと福利厚生面ではアルバイトより充実しています。ライフワークバランスを保ちながら給与を安定させることができます。
そのため長く正社員として勤めていた方でも、あえて派遣社員という道を選ぶ方も多いです。
【50代~60代】老後のことを考えた定年退職者
50代以上の登録者は全体の10%。派遣の仕事には定年がないため、シニア層の派遣に力を入れている派遣会社もあります。
「年金だけでは生活水準を保てない」と考えている方が給与を安定させるために、定年後に派遣社員として働いています。ただ定年退職者向けの求人はありますが、専門性やスキルを重視した仕事以外だと、アルバイト並みの時給になる可能性が高いため注意して下さい。