契約書に記載された業務以外行う必要はない
「そこの派遣さん、ちょっとタバコ買ってきて」
「昼休みも仕事したいからコンビニ行って昼食買ってきてくれない?」
職場ではよくある自然な会話のように聞こえますが、絶対にこれを引き受けてはいけません。
理由は、そうした「おつかい」のために派遣社員が雇われているわけではないからです。派遣社員は、会社の業務の緊急要員、目的があってその職場に存在しています。一度それを引き受けてしまえば、正社員らからは「おつかい要員」という認識ができてしまい、肝心の自分の業務をこなすことができなくなります。
おつかいが原因で残業することになれば、それは認めてもらえないこともありますし、残業が多いと「能力が低い社員」と思われることもあります。正直言って、「派遣社員」というものを低く見ている、扱いに慣れていない派遣先も少なくありません。断り続けることで契約を打ち切られる可能性も確かにありますが、引き受け続けても自分の業務レベルは一切上がりません。
どちらが自分のためになるのかよく考えましょう。仮にそれで契約を打ち切るような派遣先であれば、私であれば見の危険を感じるため願い下げです。
他の派遣社員からもブーイング
これによる影響は自分だけではありません。例えば、同じ職場に自分以外の派遣社員がいたとすると、その派遣社員にも余波があります。
「派遣社員にはおつかいを頼んでもいい」
「派遣社員は雑用係」
「今日は◯◯ちゃんがいないからあの派遣さんに頼もう」
このように、あなたがおつかいを引き受け続けることで、その会社では「派遣社員=おつかい係」という認識が根付いてしまいます。こうなってしまうと、他の派遣社員からは「正社員におべっか使ってるんじゃないわよ」「あなたのせいで派遣社員の地位がだだ下がりよ」と、派遣社員同士でイジメが行われることもあります。
派遣の人間関係は「契約更新」「有期契約」ということで、その塩梅が非常に難しいものですが、全て「自分のためになっているか」という視点で考えると、うまくいくように感じます。これは「プライド」とは異なります。しっかり実態を把握し、「働く」ことの本意を理解することが長く派遣社員を続ける上で大切になると感じています。