LINEのグループには極力参加しない
LINE、Facebook、Twitter、mixi、Instagram、Mastodon、などなど。今の時代、SNSは生活に密着した切り離せないツールとなっており、その「距離感」がビジネスの場では頻繁にテーマとして取り上げられます。
特に派遣においては「抵触日」があるため、直接雇用の提案や、紹介予定派遣などを受けない限り、いつかはその派遣先との関係はなくなります。しかし一度SNSなどでつながってしまうと、その関係性を自ら切ることに負い目を感じたり、鬱陶しく感じるもの。また、仕事とプライベートを分けて生活したい方にとって、SNSの情報で個人の趣味や嗜好などが垣間見えること(あるいは自分の方が詮索されること)について違和感を感じる方は多いのではないでしょうか。
ことLINEにおいても、プロフィールのアイコン一つ取っても、職場では見られない一面が分かってしまうことがありますよね。
それが例え「仕事でしか利用しない」ということであっても、自分自身が「嫌」だと思うのであれば当然断る権利はあります。むしろこれまでLINEを使わずに業務を行ってきているのですから、「LINEのグループに参加しない」ことを理由に契約を切ったりすることもまず無いはずです。
ChatWork(チャットワーク)などビジネス向けコミュニケーションツールを利用している会社も多い
LINEやSNSを利用したその利便性については評価します。しかし、LINEを会社や課の連絡手段として利用している派遣先というのは、正直のところ情報のセキュリティに関する意識が「低い」と言わざるを得ません。
また今の時代スマートフォンは誰でも持ち歩いていますし、LINEは約6億人が利用しているとも言われています。LINEアカウントの“乗っ取り”や情報漏洩に関するニュースも頻繁に流れていますよね。それに「未読」や「既読」といった便利だけど厄介な機能が搭載されています。
その対策として「ChatWork(チャットワーク)」や「ChatLuck(チャットラック)」など、ビジネス向けの情報共有・社内コミュニケーションツールが最近ではよく使われています。簡単に言えば「ビジネス版LINE」。プロジェクトごとにいわゆる「グループ」を作ることができたり、「タスク」を設定し期日を設けることもできます。「納品・完了」とすることで、それが画面から無くなり、簡易なTo doリストが作成可能です。
既読通知もなく、基本的にPC操作となるため仕事が休みの日は通知が来ません。もちろん自分のスマートフォンにアプリをダウンロードし、いつでも見ることはできます。かなりビジネスシーンでは浸透してきており、社外のコミュニケーションとしてもOutlookなどのメールの代替として使われることも増えてきました。
まだ派遣会社として派遣社員の方にチャットワークへの登録を促すということはありませんが、今後はそうした未来も考えられます。
LINEグループに参加してもメリットが無い
そもそも派遣社員とは、契約書の内容に基づいた業務を淡々とこなすことが仕事です。派遣社員の雇用主はあくまで派遣会社。派遣社員の個人情報を派遣先が詮索することも派遣法により禁止されています。
LINEを使った業務の連絡、進捗管理というのは、正直のところ会社内部における「管理」の面です。また「LINEで連絡が来る」という時点で、時間外を想定したものであることは理解に容易いでしょう。社内イントラ(掲示板)における報告ではなぜダメなのか?時間外に送りつける必要がそもそもあるのか?そうした考えが上の方の頭の中に無いことが分かります。
例えば大手の派遣先であれば、「LINEで会社の連絡を行います」とは絶対に言いません。そうした内部統制・管理統制・セキュリティ意識が低い・できていない派遣先であるとも言えます。
「便利だから」という意見は、実は全て上司側・管理側の考えで、実際に手を動かす派遣社員や一般職の方はそれほどメリットを感じていないのが実情です。困ったり、断りにくかったら営業担当に指示を仰いだり、代弁してもらうようにしましょう。派遣会社側が「派遣先のLINEグループに参加して下さい」と指示することは絶対にありません。