派遣会社に搾取されている・割に合わないと感じる原因を解説
マージンの使い道を知らないから
具体的に派遣会社がマージンとして抜いているお金をどう使用しているのか解説します。
- 法人運営費(税金・保険・事務所家賃、他)
- 福利厚生施設・サービス運営費
- 派遣会社に勤めている社員の人件費
- 派遣社員の人件費
- 求人広告費
色々とあり過ぎてここにはまとめきれませんが、要は「全て」です。派遣社員の方はご存じないと思いますが、派遣会社というのは「派遣料金」が根幹の売上、資金源です。全ての諸経費をここから捻出する必要があります。
「派遣社員のために」というのはきれいごとでも何でもなく、派遣社員がいなくなってしまえば、派遣料金が入ってこなくなるため会社が潰れてしまうのです。
派遣事業の性質上、「搾取されている」「ピンハネ」と言われてしまうのは仕方ありませんが、実際のふところ事情というのはお寒いものなのです。
派遣会社でマージンの使い道が異なるから
ではなぜ、会社によってマージン率が異なるのか、給料が異なるのか解説します。
それは多くの場合、会社によって何を売りにしていきたいのか異なるからです。例えば、福利厚生のサービスを充実させるかわりに派遣社員への給料の還元を控えたり。逆に派遣社員の給料は高いものの、会社としての福利厚生は全くなし、教育や営業マンのサポートもほぼゼロ、など。
派遣社員にとってみれば「時給」という目に見えるものでしか判断ができませんから、どうしても不満を感じやすくなってしまいます。
搾取の割に営業担当が何もやってくれないから
中小派遣会社の場合は、会社の実績、企業とのコネクションも少ないため、どうしても派遣先のご機嫌伺いのような対応をしてしまうことがあります。
それは、派遣先がまず用意できないと、派遣会社も人(派遣社員)を集めることができないためです。中小の派遣会社に、考えられない時給の案件があったり、大手でも扱っていない「コレって大丈夫?」と思える案件があるのはそのため。
ですから派遣初心者の方は、まず大手の派遣会社に登録することをおすすめします。大手であれば、派遣先との関係はまず対等。
力関係で優位に立たれることも少なく、むしろ普通より多くの派遣料金を交渉することも可能です。
派遣先の立場になって考えてみても、「多少派遣料金が多くなっても、多くの派遣スタッフを抱えている派遣会社に頼みたい」と思うのも理解できるはずです。
派遣社員が搾取されていると感じる原因まとめ
先程も解説しましたが、派遣社員の給料は派遣料金から支払われています。従って、派遣先が派遣会社に支払う派遣料金以上の金額を、給料としてあなたが受け取ることはできません。
つまり、派遣料金の月額が仮に20万円だとすると、あなたが得ることができる月のお給料は最大で20万円。
何が言いたいかというと、あなたがどんなに力を付けても派遣料金の交渉ができない限り、賃上げは不可能ということです。
ですから今後、派遣料金の交渉ができる余地がある派遣会社に登録しておくことが自分を守る手段になります。
私が強く派遣社員の方に理解していただきたいのは「抜いている金額の大小」が問題なのではなく、派遣会社の立ち位置(上下関係)です。派遣先に操られてしまっている派遣会社には絶対に登録してはいけませんし、あなたに何も見返りは無いでしょう。