中小企業の派遣会社で登録する意味と基準について
全国の派遣事業所数は8万所以上。派遣で働いたことが無い方からしたら、そこから優良の派遣会社を選び出すのは非常に難しいですし、わざわざ大手ではなくマイナーな中小企業を選ぶ理由もありません。ですが、派遣で働くことに慣れてくると、中小の派遣会社にも登録してみようと思う方が増えてきます。
ではなぜ派遣経験者は中小派遣会社に流れるのでしょうか?
大手では扱っていない条件の良い「レア求人」がある
派遣先が中小企業の場合、派遣会社も中小企業であることが多いです。なぜなら派遣料金が安いから。
また中小企業だからと言って、力がない・ノウハウがないということはありません。古くからの付き合いだったり、信頼関係の上で成り立っている案件も多いため、意外と条件の良いレア案件が転がっています。
中小企業には会社を支える「看板求人」を持っている
中小企業の派遣会社では、一年を通して派遣社員が就業していないと売上として大赤字になるため、シーズン毎に人が必ず集まる会社の核となる求人を持っています。特に長く続いている中小派遣会社に多い傾向があります。「時給が高い」「選考が楽」「年齢問わず働ける」といった条件を満たしています。
同じ求人でも大手より時給が高いときがある
中小派遣会社では、福利厚生を最低限に抑え、時給のみで派遣料金を換算しているところがあります。会社でも研修制度やOAスキル講習などにお金をかけないことでマージン率を下げています。
福利厚生や研修制度ではなく、単純に「時給=お金」のみに還元してくれさえすれば良い、と考える方は少なくありません。もちろんあなた自身の個人スキルが高いことや、派遣での経験を積んでいることが前提ですが、そうした方は大手よりも中小の派遣会社のほうが効率よく稼ぎを生み出すことができます。
しかし逆に、大きく搾取する中小派遣会社もありますので注意して下さい。
良い派遣会社だと判断する基準
コーディネーターと営業担当の質が良い
コーディネーターや営業担当は派遣社員として働く上で、あなたのパートナーとなる人たちです。「派遣」という働き方に関するアドバイスや、福利厚生面の相談など、対応が迅速かつ丁寧であり営業スキルが優れていることを指します。
付き合いの長い派遣先がある
例えば職場見学に行ったとき、派遣先と営業担当との対応を見て、親しい間柄に見えるかどうか確認してみましょう。派遣登録後でないとわかりませんが、実際に派遣として働く前に分かることなので、派遣会社と派遣先の友好関係は確認しておきましょう。
全国展開している
中小の派遣会社であっても、全国に事業所を構えているか確認しましょう。例えば、全国展開している派遣会社であれば、家庭の事情で引っ越しをすることになっても再登録の必要がありません。また中小の派遣会社の中でも資金力を図る指標になります。
事業所の立地が分かりやすい
大手であれば、自社ビルや、駅近の大きなビルのテナントなど、わかりやすい場所に事業所を構えています。しかし中小の派遣会社は駅から遠かったり、路地裏の雑居ビルの中にあったりします。登録会の際に、事務所の場所が安全なところにあるか確認しておきましょう。
冒頭にも解説しましたが、派遣会社の事業所は全国に8万以上存在します。事業を起こす際も特別な資格や免許が不要なため、治安の悪い路地裏の雑居ビルや、架空の事務所を作って事業展開している会社も少なくありません。やはりそうした会社は、個人情報の管理や、自社の社員の教育・管理も杜撰であることがほとんどです。
中小の派遣会社は大手で派遣の経験を積んでから
あなたが初めて派遣登録する場合は、中小の派遣会社で登録することはオススメできません。
「大手にはない案件がある」と言われていても、その案件に自分が採用されるかどうかも分かりませんし、その案件がそもそも実在するかどうかも分かりません。
抱えている案件数は大手が圧倒的に勝るため、「中小にはない案件」の方が絶対数としては多いのです。この表現方法・数字のマジックに惑わされないようにしてください。特に初めて派遣登録する場合は、福利厚生や研修・教育に関するサービスをしっかり享受した方がメリットは大きいでしょう。
しかし、求人数に限りのある中小企業では、いかに人を集めて派遣するかを大手以上に戦略を練り考えているところもあります。そういった派遣会社を探せる・見つけられるようになるには、大手派遣会社で一度経験を積まないと分からないことが多いです。